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大学の副読本だったけど副読本にしておくにはもったいない出来。
データが多く、読みやすく、おもしろい上に参考になる。
分布をマーキングしていったりして傾向をみたりするとすごくおもしろい。
この本は自分にしては珍しく真っ赤っ赤にチェック入ってる1冊です。
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[ 内容 ]
[ 目次 ]
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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興味深い。実際昭和40年代頃にはこの本で取り上げられている語彙も使われていたらしく、それは今でも一部の年寄りに依って受け継がれているらしい。メロー、ボブラ、オジャミなど、自分たちの世代では聞いたこともない語彙が、昭和30〜40年代のテレビの普及と共に、標準語に取って代わられたとか。
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ものの言い方の境界線が可視化されていて面白いが、かなり古い本なので今の世代には馴染みのない表現も割と含まれている。人の移動が活発になったことで、方言そのものあり方が変わっているのかもしれない。
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初版1979年。
今までずっと東京にいて標準語の環境で生活してきた。テレビやラジオ、音楽や新聞などの活字も標準語。方言の存在は知っているが、たまに触れる程度だったと思う。方言の実態は想像できないので、日本は標準語が使われている地域が広いのではないかという幻想を抱いていた。関西弁や大阪弁というのはお笑い芸人が話すので異色の存在感。
本書は50年近く前のいくつかの日本語を全国的にアンケート調査して、分布の仕方を日本地図に載せて傾向を分析している。1つ1つの単語が地域によって様々な方言となり、標準語が主流というわけでもない。東京で使われている言葉が少数派ということもよくあることがわかった。
この本での画期的な調査と発見は、言葉が伝わって広がる時に波紋の様に広がるため、中心から遠い地域で使われている言葉は古く、中心の地域で使われている言葉は新しいという1つの法則を示したことだと思う。このことは実際には柳田国男が「蝸牛考」という本で発見した法則で、本書で再確認したということになる。この法則の発見と語源を考えることでそれぞれの単語の歴史と配置の理由がわかることもあるが、例外も多くある。日本語の方言が東京も含め多様といえる。
情報化社会になった今、50年前の方言の実態とかなり変わっているのではないかという気がする。テレビやラジオといったマスメディアの発達とインターネットの出現で使われる言葉が変わってしまったのではないだろうか。
個人的な誤使用では、「しあさって」を「ひあさって」と言うと思い込んでいて、最近他人に指摘された。この本でもこの言葉のことが採り上げられていて、今日を1日目と考えると「し」は「四」だから、「しあさって」は4日目に当たるから「しあさって」という説があるというのを知ってかなり合点した。
昔は京都が中心であったから、当時日本各地で人々がどう話していたかということについてはこの本の調査以上に今とは違った様相であったのだろうと想像できる。昔の人がどう話していたのかということを考えるとロマンを感じる。