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紙の本
政治学の最前線
2003/03/29 09:41
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治学なんて学生時代以来ウン十年お近づきじゃなかったけど、偶然本屋で手にとったこの本を読んでびっくり。こんなに変わってたなんて知らなかった。
政治学っていうと、政治評論家の政治談議や、新聞の政治欄の政治記事というよりは政界記事のつまらないノリを思い出してしまうせいか、どうも偏見があって手が伸びなかった。手が伸びないからわからず、わからないから偏見を持ち、偏見があるから手が伸びず、という悪循環。
でも、こと政治制度の問題については、最近の政治学はどんどん体系的で理論的になってきてる。隣接する社会学とか経済学の知見もどんどん取り入れてる。この本で、著者の河野さんはそのことを丁寧に説明する。政治学の最前線を耳学問するにはもってこいの一冊だろう。
しかも、バランスがいい。河野さんによれば、ただ隣接領域におんぶにだっこすればいいんじゃなくて、政治学の独自性を考えなきゃダメだし、政治学の伝統をバックに見ると、社会学や経済学の知見も批判できるんだそうだ。たしかに、そりゃそうだ。
ちなみにあとがきも格好いいぞ。欠点といえば、値段が高すぎること。どうして東大出版会の本はどれもこれも割高なのだ!
紙の本
出版社からのオススメ
2004/03/21 03:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こや - この投稿者のレビュー一覧を見る
〈主要目次〉
はじめに
第I部 制度の理論
第1章 制度とは何か
第2章 制度学派の諸潮流
第II部 現代の政治制度
第3章 主権国家
第4章 近代的統治構造
第5章 民主主義の制度
結語
【担当編集者から】
「社会科学の理論とモデル」は,これまで全11巻でご案内してきましたが,今回この12『制度』が加わり,全12巻となります.シリーズ全体を貫くテーマ設定,問題関心からご執筆いただきました.とりわけ近年に経済学や社会学で展開されてきた新しい制度論の成果を紹介しつつ制度の生成・維持・変化の背景にある利害対立やパワーといった政治的要素の重要性を訴えて制度理論の架橋を試みる本書は,人間社会の基礎をなす制度についての包括的な視点を提示しています.
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