投稿元:
レビューを見る
改めて読み返したけど、やっぱりよくわからない‼新しい感じはするし、実験的なことをやろうとした感じはするし、でも第七官界って結局何なの⁇不思議と夢中になって読めるけど、終わって抜けて出たら、あれ??
まだまだ修行が足りない。
投稿元:
レビューを見る
未読だったのが悔やまれるほど、すばらしい文体に触れた。
小野町子の一人称だが、とにかくいっぷう変わった男たちが対話に見える独白を繰り返す、「第七官界彷徨」、
はぐらかしの文体。
「歩行」はその小野町子が幸田当八に恋をして、祖母に歩かされる話。
松木氏と土田九作からも歩かされる。
「こおろぎ嬢」うぃりあむ・しゃあぷ、と、ふぃおな・まくろおど、の話。
スピン・オフ的位置づけ?
「地下室アントンの夜」には、小野町子本人は登場しない。
土田、幸田、松木氏が集まる。
……という連作。
「香りから呼ぶ幻覚」は、恋の記憶を幻覚として呼び覚ますために煙草を吸う女の話。
「詩人の靴」は若い憂鬱詩人の、恋につながりそうな外出の話。
他にもいくつか短編。
この時代にこれだけ幻想的な・マジックリアリズムの匂いのする・文体重視の小説を貫いた、その力量の凄まじさ。
読み手を風邪の熱に似た状態にもっていく手腕はすごい。
投稿元:
レビューを見る
#「モンキービジネス」創刊号の抄出で続きを読みたくなり、「第七官界彷徨」を再読。
#気をつけて見ると、この作品の登場人物たちは、じつによくものを食べる。「少女まんがにおけるフード描写はセックスの隠喩」という福田里香の『まんがキッチン』の説を、そのまんま当てはめてみたくなるほど(なにしろ主人公が炊事係なのだ)。かち栗の頸かざりを千切って食べる場面には、身悶え&赤面。
#この小説を漫画化できるとしたら、誰だろう。清原なつの? こうの史代? 意外に黒田硫黄の筆加減で読んでみたい気もする。
(2009/01/21)
投稿元:
レビューを見る
女のさびしさというのをそこかしこに感じる小説集。王子様の現れない少女マンガというのがしっくりくるかな。でも、女の子の目線が優しくて、男の自分からはいたたまれなくなる。詩人の靴が好きだなぁ。あと、第七官界の髪を切る場面。
投稿元:
レビューを見る
河出文庫出の「第七官界彷徨」を読んだのち、さらに深く分け入りたくなって購入。もっともらしく重々しい口調と声を聞きとったようで時おり吹き出しそうになったが、届かない彼方を、分裂する自分の奥から見据えるどこか必死なようすを思い遣るととても笑えない。大きな文人になれる要素が、彼女にはたしかに備わっていたのに――
……ついでに、個人的な話ではあるが、私も松下文子さんのような友人を持ちたい。まぁ、それはともかく下巻も楽しみである。
投稿元:
レビューを見る
『第七官界彷徨』と『「第七官界彷徨」の構図その他』を2022年11月25日(金)に読了。2022年12月18日(日)の文学カフェのため。