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章が変わるたび、突拍子もない設定だなとは思うのだが(笑)、
それを抜きにしても、非常によくできた娯楽作品だと思う。
前作「家族八景」とはいささか趣向が違って、
いろんなタイプの超能力者を登場させているところも見どころか。
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テレパス七瀬シリーズ2作目。前作よりこちらの方が、同胞の存在や女性としての七瀬の成長、敵対組織との戦いなどエンタメの意味で楽しみどころが多いと思います。(前作は人間の暗い内面をこれでもかと見せ付けられるので、ある意味「逃避」としてより2作目の方に心惹かれるのかも…)それと同時に、前作より増して悲しい物語でもあります。
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家族八景の続編。
キャラクター自体は前作と共有していますが内容の志向性は全く異なります。前作が日常をいつもと違う視点で眺める志向を持つとしたら、今作はテレパスという超能力をもった主人公の、冒険物語です。
前作を読んでからなら、楽しめる作品だと思いました。
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すばらしかった。
人間の醜い部分を克明に観察した前作、家族八景の黒いノリを期待していたんだが、かなり方向性が違ったのに驚いた。
でも期待を裏切ってなおこれだけ満足させてくれるんだから、流石は筒井康隆だな、と。前作を踏襲することで生まれるマンネリズムを完璧に回避している。
何より超能力者たちの気高い生き方に惹かれた。特に恒夫にはかなり感情移入してしまったな。魅力的な描かれ方をしていた。他にも藤子とかへニーデ姫とか・・・。最高だった。
精神感応能力による人間の内心への言及、特に黒い部分の描写は全体に薄っぺらくなっていたが、それでも男どもの内心には笑えた。作者が有名なエロ親父だしな。GJというほかない。軽くあしらわれる結果も含めて(笑)
SFにお決まりの、もし実際に我々の世界でこれが存在したら、という空想。本作の設定はありがちな超能力の話ということもあり、想像がどんどん膨らんでいくのが楽しい。
テレパスとか恐ろしくて自分にほしいとは思わないけど、大事な人になら覗かれたい気もするな(笑)
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『家族八景』の続編。これはSFというよりホラーだと思う。それと、私にとって初めてのアンチ超能力小説でもある。
だって1970年代って、あのユリ・ゲラーの時代ですよ。スプーン曲げですよ。超能力って凄い! テレキネシスとかクレアヴォヤンスだとか、あげくにテレポートとか、超能力って凄い、あったらいいのに、憧れちゃうな、の中学生には、超能力者が謎の(それも政府っぽい)組織に『狩られる』というシナリオは余りにも衝撃的でした。しかも、この話、全然ハッピーエンドじゃないし!!(ネタバレごめんね)
この時初めて、世の中の小説には「めでたしめでたし」以外の結末もあるんだなと知りました。現実が厳しいことは知ってたけど、非現実でもあるんだね、こういうのって。
そんなわけでNHKのドラマは見ていません。NHKのことだから「めでたし」で終わるんだろうけど、もし終わらなかったら二、三ヶ月は悶々と引き摺りそうだし。
もしかしたら、作者の筒井氏もそんな悶々を何とかすべく続編「エディプスの恋人」を書いたんだろうか。ねえ?
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これが一番おもろい。筒井さんてば、ただのエロおやじかと思いきや頭いいんだねえと思いました(こら)SFって久しぶりだったなあ。
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家族八景はまだ現実離れしてないんだけど、これは普通にSFだった。テイストも違う。わたしは七瀬があんまり好きじゃない。
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家族八景の続編(?)の様なモノ。
前作が割と淡々としていたのに対し、コッチは派手だった。
アクションシーンとかその他ドキドキハラハラなシーンとかあって、映画を見ている感じだった。
ただ最後の悪の組織云々はちょっとチープな感じがしたけど、時間軸云々の話とかがやっぱり濃かった。
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ドラマ化されていたので原作を読んでみましたが、結末が・・・
SFで「能力を持つ」ということは主役になることで、それをつかって活躍するという良いイメージがありましたが、それを異質と捉え、悩むところなど、現実に置き換えればかえってリアルなのかなと思いました。この思い切りのよすぎる結末には不満がないわけではありませんが、出版されて何年経過してもドラマや漫画で取り上げられる魅力があります。
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初の筒井康隆作品。
読み始めるやなや、ぐいぐいとひっぱっていく展開で、最後まで走り抜ける感じだった。
何編かの章にわかれている中で本筋は繋がっているストーリー構成はやはりドラマのようであった。
SFにカテゴライズされているようだが、受け入れ難いところもなくすんなりと読めた。
友人に勧められた一冊。
内容に関しては、女の自分が知りたく無かったなーって感じるところも二点三点ありました。
男性作家が書いているぶん、なまなましいな・・・
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某局のドラマを見てまた読みたくなったので...ドラマの結末はちょっと無理があったつうか脚本が弱かったですな。
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『家族八景』に続く、テレパス能力を持つ七瀬シリーズ第二段。
前作の家庭というごく身近で小さな世界を描いたものとは、世界観が全く異なる。七瀬以外の超能力者が続々と現れ、一気にSF色が強まる。
孤独に生きてきた彼女が得た幸福、安心感、そして最後に訪れる大きな喪失。
「正常」な世界から、少しでも違っているものを「異常」として「大多数」から排除しようとする動きに、超能力云々以前の恐ろしさを見た。
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すごく苦手だ。
1作目は新鮮でそれはそれで楽しめたんだけどなあ。
絶対的な悪がいて、主人公は善で、人類の未来を守るために悪を倒すことを決意する、というわけなんだけど、全然感情移入できない。
それが独善的に感じられて鼻についちゃってしかたない。
ストーリーもものすごくご都合主義というか。
週刊少年ジャンプで漫画化したらうけるだろうと思う。
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七瀬三部作が破 キャバ嬢 ナナセサン 大集合 警察 異分子は許さない社会 もっと言うと同質化が前提の社会 最近のNHKの毒がなさ過ぎた
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(2008.12.01読了)
NHKテレビドラマを見ながら読み始めました。「七瀬ふたたび」の「ふたたび」が気になりながら読んだのですが、解説を読んで納得しました。火田七瀬を主人公にした本が、「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」と三作あるのだそうで、「七瀬ふたたび」は、その2作目でした。1作目を読んでいなくても、十分楽しめました。
テレビドラマとだいぶストーリーが違います。七瀬の父親とか、研究者仲間とか、超能力研究者とかは全然出てきませんでした。
火田七瀬は、人の心を読むことができる超能力者です。普通の人に、超能力者であることがばれると、排斥されてしまうので、ばれないように努めています。
男性が七瀬を見ると、頭の中で七瀬を裸にし、好きなように事に及ぼうとするのが、七瀬には読み取れます。男というのは、そういうものなので、しょうがないのですが、女性作家に是非、男性版七瀬を書いて、いい男を女性が見る時の様子を読み取ってくれないかと思います。
七瀬は、いろんな超能力者と出会います。仲間になる人もいるし、敵になる人もいるし、で、結構ハードな本です。結構人が死にます。
未来が見えてしまう人、透視のできる人、時間を戻せる人、手を触れずに物を動かせる人、様々です。
結末は、悲しいものです。
それにしても七瀬の敵は、誰だったのでしょうか?よくわかりませんでした。
いずれの日にか、「家族八景」と「エディプスの恋人」を読んでみましょう。
(2008年12月2日・記)