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紙の本
宮部さんの読書遍歴がわかります
2002/12/24 20:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ささゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮部みゆきによるホラーのアンソロジーです。宮部さんはコワイ話、とりわけ英米の短編恐怖小説が「好きで好きでたまらない!」んだそうです。良質なアンソロジーからさらに宮部さんがよりすぐったコワイ話が満載のこの本、最近多くなってきた「宮部さんはどんな本を読んできたの?」という質問の回答にもなっているそうです。
コワイながらもただコワイだけの話ではないんです。どう味わっていいのかわからない話も結構あり、「ん? どこが怖いのか?」なんて感じるときもあるのですが、宮部さんの解説(思い入れ?)が途中にふんだんに挟まれているので、宮部さんと思いを共有できるのがいいです。
私が唯一読んだことのある話は「猿の手」でした。これはコワイです。また、宮部さんもこの話のファンなんだ、って思うことでより親近感が湧きました。宮部ファンには嬉しい一冊です。
紙の本
各編に付けられたミヤベの解説、これは、はっきり言って★★★★★。こういう案内がbk-1書評に出てきたら、私たち素人はお手上げだね。惜しむらくは肝心の小説が今ひとつ
2004/05/04 21:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「宮部みゆきが厳選した古今のTerror小説の数々。Horrorと、どこがどう違うなどは読んでじっくり考えて欲しい」アンソロジー。同時期に綾辻行人『贈る物語Mystery』、瀬名秀明『贈る物語Wonder』が刊行された洒落た装丁の軽装本だが、名作の重みがずっしり。
全体が、五章仕立のアンソロジー。第一章「知りたがるから怖くなる」。第二章「狼なんか怖くない?」。第三章「怖がることと、笑うこと」。第四章「子供たちは恐怖と仲良し」。第五章「生者の恐怖と悲しみと」に別れていて、有名な恐怖小説「猿の手」「人狼」「のど斬り農場」など、14編を収録。
各章、平均三篇の作品が収められている。編者には申し訳ないけれど、もっとも楽しいのは各章の頭にある宮部の作品紹介。幾分長めのそれを読んでいるだけで、小説が分かった気になってしまって、むしろ実作の方が面白くないような気がする。各章の短編を読みながら、「あれ、宮部の言っていたのは、こんなに詰まらない作品だった?」と、彼女が紹介した作品が載っていないのではと思ったほどである。
そんなことだから、肝心の小説のほうを紹介することが難しい。かろうじてP・K・ディック「変種第二号」と、S・ジャクスン「くじ」だけに感心するという体たらく。ただし、これはミヤベのせいではなく、ひたすら当方の読み方、宮本昌孝『ふたり道三』全4巻などとの併読のせいに違いない。
くどいようだけれど、収録作品の最高傑作は、宮部の作品案内だと思う。自身の思い出、みたいなものも書いてあって、これがまた面白い。読みながら『平成徒歩日記』のミヤベの語りを思い出してしまった。ともかく人柄がそのまま出ているっ感じで、彼女のファンが多いのも納得できる。
それがよく出ているのが、たとえば『チャタレイ』を語るあたり、私などは、そこで微笑み、狼男について、は噴飯する。テレビゲームについては、意外の感を抱き、北村薫との友情溢れる会話に憧れる。少女論に納得し、京極道の言葉には脱帽。これは、やはりTerrorという絞り方の失敗ではないか、そう思うんですね、ミーちゃんは。
ちなみに我が家の高1長女は、先日、ミヤベの事務所の関係のサイトを覗いていて、彼女が『鋼鉄の錬金術師』と、ゲームの『幻想水滸伝』に嵌っているのを発見したという。ゲーム好きも、どうも嘘偽りのないところらしい、ということで今までにもまして好感度アップなそうな。
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