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作家陣に惹かれて購入。
『回想電車』を読み、これは良い本に出合った、という印象を持った。しかし途中途中でどうにも生理的に受け付けられない内容の話もあり、読了した今は「素晴らしい!」と一言では言い難い感想を抱いている。
そういった意味ではありきたりなアンソロジーになっていないと思うし、賛否両論分かれる可能性が高い=話題性を呼びやすい作品の選出がされていると思う。また他のレビューでも言われているようにこれだけの作家陣が名を連ねているので、読んでいそうで読んでいなかった作家の作品に触れる良いキッカケにもなると思う。この本は”唯一無二のアンソロジー”と言っても良いのかもしれない。
私もこの本を通して初めて触れた作家もいたが、そこで文体や雰囲気がとても好みな作家だと知ることができたものもあった。
「この作家が好きだから買ってみた、ついでに他の作家も読んでみよう。」という軽い気持ちで読み進めると場合によっては後悔することになると思うのだが、新しい作家や読んだことのない小説のジャンルを開拓したいと思う人には良い一冊になるのではないだろうか。
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お手に取ってもらえればわかると思いますが、実に豪華で贅沢なアンソロジーです。読後感がスッキリするものもあれば、背筋が凍るようなラスト、モヤモヤが残るようなもの…、この振り幅もアンソロジーならではの醍醐味ではないでしょうか。
先のレビュー・感想にも多く挙げられていますが、お気に入りの収録作品は赤川次郎さんの『回想電車』、清水義範さんの『苦労判官大変記』です。
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短編工場に続いて友達から借りた本。短編工場と比較して作家の平均年齢は高い。したがって、知っている作家も多かった。
清水義範のパロディは昔から好きだったが、収録されていた「苦労判官大変記」もおもしろかった。赤川次郎のミステリーはあまり好きではないが、「回想電車」は面白かった。あとは、浅田次郎の「角筈にて」北方謙三の「岩」坂東真砂子の「盛夏の毒」唯川恵の「青の使者」が心に残ったかな。
あと、東野圭吾の「超たぬき理論」は無理やりの理論がおかしかった。
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16名の著者による短編集。作品によって発表された年月にかなりの差があり人によっては古臭く感じることもあるかもしれない。また掲載されたどの作品も独特な感じの作品でこれまた人によってすごく評価が別れそうな一冊である。
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・回想電車(赤川次郎) ★★☆☆☆
・角筈にて(浅田次郎) ★★☆☆☆
・特別料理(綾辻行人) ★★★☆☆
・蛍ぶくろ(伊集院静) ★☆☆☆☆
・岩(北方謙三) ★☆☆☆☆
・猫舐祭(椎名誠) ★★★☆☆
・38階の黄泉の国(篠田節子) ★☆☆☆☆
・プレーオフ(志水辰夫) ★★★☆☆
・苦労判官大変記(清水義範) ★★★★☆
・梅試合(高橋克彦) ★☆☆☆☆
・盛夏の毒(坂東真砂子)★☆☆☆☆
・超たぬき理論(東野圭吾) ★★★★☆
・さよなら、キリハラさん(宮部みゆき)★★★★☆
・キャンパスの掟(群ようこ)★★★☆☆
・いるか療法―突発性難聴(山本文緒)★★★★☆
・青の使者(唯川恵) ★☆☆☆☆
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おもしろいのと受け付けないのと何も印象に残らないのと。
でもおもしろそうな作家さんを見つけられたからよかったかな。
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うん、1度読んだことあったな(笑)
でも内容は読み返さないと蘇ってこなかった(´・_・`)
いい意味でも悪い意味でも綾辻行人の特別料理が印象に残りすぎてる。
全体的に物悲しいストーリー。
一番好きな話は、プレーオフかな、うーん。
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読み応えのない作品ばかり集めて本を出されても困る。「特別料理」は何となく予想してたものの最後が気持ち悪くて引くし、「盛夏の毒」は慎司が最低すぎて腹が立った。貴子が気の毒すぎる。東野さんのは、最後のオチを際立たせるためなんだろうけど、一平のたぬき理論がぶっ飛びすぎていて付いていけなかった。「猫舐祭」は話自体よく分からなかった。以上、集英社文庫編集の短編は2度と読まないです。唯一、「苦労判官大変記」は面白かった。
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図書館で借りたもの。
複数の著者の筆致を知りたくて。
好きな作風、好きな作家を見つけるきっかけになるのかな。
特に椎名誠のものが印象に残っている。
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楽しめました!1話完結が通勤時にちょうどよい。重いのは仕方なし。
意外と怖い話が多く、ゲテモノ食いの「特別料理」綾辻行人は心に残った。
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一冊で何度も美味しい短編集。有名作家の短編がまとめて読めるのでお得感はある。内容は時代物からファンタジーテイストのもの、恋愛ものまでさまざま。
面白かったもの
「角筈にて(浅田次郎)」出奔した父の思い出にケリをつけ前向きに歩き出す読後感のよい話
「特別料理(綾辻行人)」ゲテモノ料理?を食べる話。気分が悪くなった。
「梅試合(高橋克彦)」時代物ミステリ。梅試合(歌試合かな?)は面白そう。長編にしたら良さそうな話。
「超たぬき理論(東野圭吾)」UFOもカッパもたぬきの変化であるという理論を唱える男性の話。オチはだろうね、って感じだが、宇宙人信者とのバトルは確かに言い返せないかも。が、ひたすらうざい。
「さよなら、キリハラさん(宮部みゆき)」家の中で突然音が聞こえなくなる話。無くすことで見えてくるものもある。
「いるか療法(山本文緒)」突発性難聴にかかった元教師の話。やり方はともかくも、本気でぶつかってくれる相手がいれば変われる。
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2015年5月22日読了。「短編工場」の続編となる、16人の作家による短編アンソロジー。前作の方が切れ味の鋭い短編が多いように感じたが、こちらもなかなか読ませる短編が多い。何となく、女性陣の書く短編の方がいい意味で悪い後味があり、読み応えがあった。SF仕立ての話は長編の方が密に書き込みができる分読みやすく説得力も増す気がする。ほろり人情話でも、「ありきたり」に感じるものと、「こりゃあええ話や」と感じるものは、どこが違うのだろうか…?ちょっとしたディテールや人物の心理描写、読者の共感を得るような書き方、そのあたりが違うのだろうか?
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綾辻行人の特別料理は気持ちが悪かったが、印象に残った。清水辰夫の作品は今まで読んだ事がなかったが、プレーオフは面白かった。
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「小説すばる」創刊15周年を記念して集英社文庫編集部が編んだアンソロジー、だそうです。収録された作品は1988年から1996年にかけて「小説すばる」に掲載された短編で、それぞれの作者は16人中9人が直木賞受賞者という錚々たるメンバーです。
ただし、作品同士は「小説すばるに掲載された面白い短編」という共通点しかないため、一冊の「アンソロジー」としては、散漫な印象があります。だいたい、作品の掲載順が作者名の五十音順なのですから、その手抜きぶりがわかろうというものです。
ですから、本としては「これまでに読んだことのない作家の中から、読んでみたい人を探すための見本誌」程度の印象のものとなってしまいます。
…ただ、作者の50音順に並べたことで、赤川次郎と浅田次郎ってどっちも「あ」で始まる次郎さんなんだなぁ、なんて変なことを思ったり、収録されているラスト4本が宮部みゆき、群ようこ、山本文緒、唯川恵と女性作家が続いてその前までとがらりと雰囲気が変わったりと、意外に面白い効果が出ています。
収録作については、それぞれの作品が本来あるべき場所、それぞれの作者さんの本の中で改めて読むとまた印象が変わるかもしれません。
実際、宮部みゆきの「さよなら、キリハラさん」は、「地下街の雨」に収められていたものを読んだとき(http://booklog.jp/users/hanemitsuru/archives/1/4087488640)のほうが道子の印象が際立っています。
巻末の「現在すべての作品が集英社文庫でお読みいただけます。」なんて宣伝に乗せられるのは業腹かもしれませんが、お気に入りの一本が出会えたら、あらためてその一本が収められているその作者の短編集を読んでみるのをお勧めします。
なお、この本をネットで検索した時に、収録作品の一覧がなかなか見つからなくてイラッとしたので、以下に掲げておきます。…検索で引っ掛かるようになってくれるかな。
「短編復活」集英社文庫 収録作品一覧
赤川次郎『回想電車』
浅田次郎『角筈にて』
綾辻行人『特別料理』
伊集院静『蛍ぶくろ』
北方謙三『岩』
椎名誠『猫舐祭』
篠田節子『38階の黄泉の国』
志水辰夫『プレーオフ』
清水義範『九郎判官大変記』
高橋克彦『梅試合』
坂東眞砂子『盛夏の毒』
東野圭吾『超たぬき理論』
宮部みゆき『さよなら、キリハラさん』
群ようこ『キャンパスの掟』
山本文緒『いるか療法――〈突発性難聴〉』
唯川恵『青の使者』
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「短編復活」(複数の作家のアンソロジー)読了。短編ばかりなので移動時間やダラダラ読みたい時に読んでいたので、読了に意外と時間がかかった。
著名な作家ばかりで、知っているけれど読んだことのない作家さんの作品も読むことが出来て、読書の幅が広がった気がする。意図せぬ良き出会いがあった。
「短編復活」16編の中で個人的に特に好みだったのは北方謙三さんの「岩」、坂東眞砂子さんの「盛夏の毒」、東野圭吾さんの「超たぬき理論」、宮部みゆきさんの「さよなら、キリハラさん」、唯川惠さんの「青の使者」(掲載順)かな。
だけど、強烈な作品なら、断トツ綾辻行人さんの「特別料理」。
興味のあった作家さんの作風を知ることが出来たし、たまにはアンソロジーも読むと良いかも。まぁ、文芸雑誌読めばいい話なんですけども。読書量の乏しい私には、文芸雑誌はハードルが高くてだな…。「本」という形態になっている安心感はある。