紙の本
昔話の違った視点の本
2004/04/17 01:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:karasu - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、この本を読んで、お金儲けに対しての意識が高まるなり、コツが分かるなりするのだろうか?と気持ちで買っていた本だった。買ったが、中々読まずに放置してあったものだ。
本中は、日本の昔話を、お金儲けと言う視点に切り替えストーリーが綴られる。そして一話毎に、その話を通して学ぶべき「投資の心得十一箇条」というものが当てはめられている。希望、価値、投資、リスク、コストなどである。
十一箇条は、私にもすんなり頭に入れる事が出来る物も中にはあったが、難しく感じる物が殆どだった。知識のある方ならば、そこもすんなり進んでいけるだろうが、私は十一箇条部分はサラリと流し読みにしてしまった。
一つ一つの物語の始まる前に、original storyとして、元々の日本の昔話が簡潔に書かれている。昔話は子供の頃以来だった私としては、こういう話だったと、曖昧になっていた部分が分かり、そのことに嬉しくなった。
そして、こうして見ると、著者も「はじめに」で書いているように、昔話に出てくるおじいさん、おばあさんが貧乏である事が、なんと多い事か。しかし、正直者の良いおじいさん、おばあさんは幸せになる。もしくは、約束を破るなり悪い選択をするなりした場合は、折角手に入れていた筈の幸せが逃げていくといった感じの分かりやすく、やはりお伽話だ、というものが日本の昔話である。
その日本の昔話も、金儲けという一点のみを追いストーリーをたてると、こういう物にも仕上がるのだなと思った。お伽話風では無く、こちらの方が、今昔混ぜ合わせた余程現実離れした世界観だと言うのに、現実的というか、シビアな仕上がりになっている気がする。寝る前の子供の枕元で語る声には似合わない。そして話されたところで、子供にはつまらないだろうけれども。私としても、ストーリーはそれ程面白かったような気はしない。
著者の書いている、無知からの脱却という事には、とても共感出来た。お金儲けや投資、経済など以外でも、自分が無知だったばかりに、恥ずかしい思いをする事は多々ある。そういう事を減らしていける様に頑張ろうと再確認出来た所に、読んだ意味があったかもしれない。
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日本昔話をベースとした、投資に関するお話。
元々昔話ってのも教訓を教えるための話ではあるんだけど、それをこの本では「投資」や「お金」といったことに対する教訓として書いています。
自分は投資に興味あるんだけど難しいよねって思う人は一読をお勧めします。いや、一読じゃ無理か。二読三読なんぼでもw
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投資の話を昔話に沿って説明している本。
分かりやすいんだから、分かりにくいんだかようわかりません。けど、龍さんはすごいね。
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経済学って、やっぱりニガテ・・・。
昔話に例えられてるから何となく分かるけど、株とか投資ってイマイチ分からずじまい。
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「はじめての文学」の村上龍を読んで、
昔話に絡めたのが面白くって購入。
絵も多いし、異色な作品。
投資だけじゃなく、人生においても知っておきたいことがたくさん。
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本を読もうと思い購入したこの本。
素直な感想は、頭のいい人は面白いということ。
桃太郎や浦島太郎などの童話を作者が投資に重点を置きサンプリングして書き、章末で解説を加えるというものだが、ただ、その物語というものがかなりブラックで面白い。
昔話では絶対に使わないセックスといった言葉なんかも普通に出てくる。
何より笑えるのがこの本の一番素晴らしいところ。
そして一応株などの投資について章末で解説しているが、作者は投資というものが株や債権だけではないというようなことを言っている。自分への投資(容姿、経験など)も積極的にするべきだと考えさせられた。
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昔話のパロディで、投資の心得・考え方を学ぶ本。 昔話がなんだか近未来的(?)で面白い
昔話はほとんど原形とどめてないので、説明がしにくいですが・・
かちかち山では「将来の価値を期待する」ことなどが教訓となっている
全体的に、やけに社会的 笑
例えば笠地蔵
お爺さんは草履を売りに街へ出かけました。お金もなく、知識もない人は草履くらいしか売れるものがないのです。草履くらいしか売れるものがないから貧しいとも言えます
など!
投資意外にも社会について考えられるのでおススメです
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村上龍さんのブラックユーモアがぴりり。
おじいさんおばあさんどうしの殺し合いもさらりと書いてあってさらりと読める。
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挿絵が可愛いです。
村上龍が昔話を現代的?にアレンジ!
昔話の疑問の解説や辛辣な言葉で盛り上げてくれます!
一つの話が終わると、そこから導き出される経済的な教訓が述べられてます!
個人的には【鶴の恩返し】の最後の偉い人の言葉と【かぐや姫】のどんでん返し、【浦島太郎】の生き方が良いと思いました!
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日本むかし話をもとに投資の解説をするという内容です。ところどころきついなあと思う物言いもありますし、多少無理矢理な感じがしないわけではありません。投資の本と捉えるよりは、マネーと自己啓発を合わせたような印象です。
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このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。
2018/6/26
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投資について学ぶということは、資産運用・金儲けだけに有用なわけではない。自分自身の資質や資源、現在と将来の価値の比較、ものごとの優先順位、リスクやコストや利益という重要な概念について考えるときにきわめて有効だ。(まえがき)
おじいさんは、明日もきっと今日と同じ日が来るだろうと思っていましたが、おばあさんは少し違いました。おばあさんは、おじいさんのような、何の能力もない男と結婚してしまったことを後悔していたので、今日という一日の使い方によっては明日が変わってくる、ということに気づいていたのです。(p.37)
投資が生産活動への参加を意味するということは、投資家は投資という行為を通じて社会に関わり、参加しているということです。当然のことながら、投資家がある対象にお金を投じるか投じないかということで、世の中で現実に行われることが変わります。例えば、倫理的に正しくないと判断される会社には投資しないことを呼びかける運動もありますし、環境に配慮している会社の株式に投資する行為を商品化した投資商品などもあります。投資には社会参加のひとつの形態という側面もあるということです。(p.65)
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そうそう、金儲けって悪いことでも正しいことでもなくて希望のためにやるんだよね。Let’s make money!