紙の本
今野 敏にはSFは書けないな、勿論、伝奇ミステリもいまのところ無理だな、っていうことを確信させた一冊。当分は、警察ものだけを楽しめばいい、と。
2011/09/16 21:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、このカバーでは、この小説がトンデモ本にしか見えないのが残念です。それとピラミッドっていうのは、あまりに有名でありふれているので、使い方を間違うと「ムー」と同類で学研の本と間違われるんじゃないでしょうか。多田和博らしからぬカバーデザイン、と言っておきますが、ぎゃくに「ムー」好きな人には堪らないかも。良くも悪くも目立つデザインではあります。カバー写真はKEYPHOTOS。
で、帯のキャッチがけっこういけます。
*
奇想天外ミステリー
古の神の正体が
今明かされる!
チカラ、はいってます。
*
誰の力が入ってんだろ、じゃあ、今までの今野は手抜きしてたの? なんて思うんですが、でも可愛いらしいこともたしか。「ボク、今、チカラ、はいってます」なんてね、坊や、初めてなんでしょ、ね、もっとチカラ抜いて、ほら、優しくしてあげるから、てなこといいたくなる人もいるかもしれません。でも、カバー後ろの案内にも面白い言葉、発見!
*
アメリカで超常現象研究
チーム『セクションO』が
忽然と姿を消し、日本では著
名なUFOライターが殺された。
事件の鍵を握るのは、オー
パーツと呼ばれる摩訶不思
議な太古の文明の足跡だっ
た。神話、宗教、古代遺跡…。
宇宙と人類の歴史を紐解く、
超伝奇ミステリーの黄金傑作!
*
「黄金傑作!」っていうのが、結構強烈。傑作の頭に「貴金属」名をつける感覚が、いい。私が読んだ本の奥付には「2002年12月20日 第1刷発行 2010年4月14日 第12刷発行」って書いてあります。昨年は金の価格が最高値をつけたはずで、その関係でしょうか。英国推理作家協会賞のシルバー・ダガー、ゴールド・ダガーは格好いいですが、黄銅佳作、純銀秀作、白金名作なんていうと却って安っぽい気がします。
お話ですが、とりあえず日本側の登場人物たちは、よくある設定ですが、悪くありません。まず、中年の探偵がいます。石神達彦、45歳。元綾瀬署の刑事で、警察の古い捜査体質がいやで退職。現在は探偵事務所の所長ですが、人のいうことを信じてしまうことが欠点といわれています。強烈な個性をもった人物、というふうにはなっていないところが面白い。
で、彼のところで働いているのが明智大五郎、年齢は20代? 石神の事務所の助手ということになっていますが、コンピュータに弱い石神が、それをカバーするために雇った若者で、パソコンを動かしていない時は、ただの雑用係です。このての若者の多くがそうであるように、自分から率先して動くkとはないし、仕事がないような時は、全くやる気を見せなくなります。ここらも、よくある設定。
で、そんな暇そうな事務所を訪ねてきたのが高園江梨子、タレント、19歳の美女です。中年の石神は知りませんが、明智のほうは彼女のことを知っている。といっても、あくまでテレビや雑誌で見て知っているレベルですが。その江梨子がやってきた理由と言うのが、彼女の高校時代の同級生で、今は大学生の友人・東堂が2日前に失踪したので、探して欲しいというものでした。
ちょっと予想外だったのは、石神と江梨子の間で恋愛感情が芽生えないこと。ま、芽生えたら芽生えたでそれこそ、世に掃いて捨てるほどあるお話になってしまうのですが、ならない。どうしてしなかったんだろう、なんて思ったりします。樋口有介の柚木草平シリーズなんて、美女が出てきただけで探偵のほうからナンパしにいきますし、森博嗣であれば逆に大学生のほうから刑事に熱を上げたりするのに・・・
殆どテレビの二時間ドラマのような設定で、ミソと言えば米軍がからんでくるあたりでしょうか。面白い展開はするのですが、とんでもミステリっていうのは、内容が内容なので、徹底的に風呂敷を広げるか、お笑いに走るか、その二つしかないとないと思うんです。たとえば半村良の『石の血脈』で行くか、田中啓文の『UMAハンター馬子』とか。
で、今野が選んだのが前者の方向。でも、このときには石神のありふれた設定が足を引っ張る。明智でもいいんですが、体育会系の体と天才並の頭脳をもったスーパーヒーローが登場しないと収まらない。少なくとも私は納得できないわけです。今まで、何冊か今野の本を読んで、傑作に出会った、という喜びを感じたことはありませんでした。まして「黄金傑作!」って叫ぶような作品には出会っていない。
無論、今回取りあげたのは10年以上前の作品であり、今野がブレイクする以前ということは理解できるのですが、でも「化けるぞ」っていう予感を抱かせない。山本周五郎賞と日本推理作家協会賞の二つを受賞『果断-隠蔽捜査2』を読まないで、現在の今野を語ることはできないのでしょうが、そちらに手を伸ばすのが躊躇われるような、ごく普通の作品だった、と言っておきます。
投稿元:
レビューを見る
面白かった...ケド なんか範囲が広すぎて...アメリカとか日本とかUFOとか古代文明とか...もう少し狭い方が好きかもー
投稿元:
レビューを見る
2008年8月14日読了。
目新しいかと思って読んだら、結構ありきたりのお話だった。
しかも終わり方がが安直。そんな水戸黄門的な終わり方は予想もしなかったよ。
まぁ、Oパーツとかの最近の情報がまとめられてて、それはそれなりに面白かったけど。
投稿元:
レビューを見る
やっと手に入れた「神々」シリーズ。
また今野敏の新しい一面をのぞいてしまった感じ。
私立探偵とSFを合わせてしまうなんて、「さすがっ!」としか言いようがない。
2000年に刊行されているので、ネット周辺の説明がちょっとうざい感じがしたけど、そこを乗り越えてしまえば、「ダヴィンチ・コード」並みの面白さがっ!
SF嫌いの私でも最後まで、ちゃんと読めました。
ちょっと難しいけど・・・
投稿元:
レビューを見る
2008/8/22 Amazonにて購入
2009/1/2~ 1/4
アメリカでセクションOと呼ばれる超常現象研究機関が秘密の任務を開始した。それと同時に日本でオーパーツ等を専門としているライターが殺される。その犯人と目される青年を探して欲しい、と新人アイドルが警察を辞めて探偵をしている石神のもとを訪れる。調査を開始した石神のまわりにきな臭い動きが続発する。
事件の展開とともに、UFOやピラミッドなどの謎に関する薀蓄が語られる。私は昔からこういう話が大好きで(信じている、とかいうことではないが)、小学生の頃「UFOと宇宙」という雑誌を愛読していたので、基本的には大好きな展開である(そういう意味では高橋克彦氏のこういう類の話も好きなのだ)。まさか、今野氏もこういう作品を書いていたとは。石神シリーズの続編、「海に消えた神々」も入手しないと。
投稿元:
レビューを見る
ジョーンズ少将は、国防長官に呼ばれてある依頼をされた。
超常現象研究チーム「セクションO」の研究を秘密を守るための人材が欲しいと頼まれたのだ。
彼は、そこで宇宙人の解剖とかの映像を見せられ渋々ある軍人を付けたのだった。
それから数年後、ジョーンズは「セクションO」の存在が気になり調べたのだが忽然と消失していた・・・。
日本では・・・。
警察を辞めて探偵になった石神の元に若い美女が仕事を依頼しに来た。
男を捜して欲しいと・・・。
行方不明の男は、ホームページが何者かに書き換えられ、その次の日に行方が解らなくなっていた。
ホームページに書かれていたのは、「オーパーツ」と呼ばれる太古の文明の足跡だった・・。
石神が調べ始めると、行方不明の彼とメールでやりとりしていた著名なUFOライターが殺された・・・。
宇宙、宗教、古代遺跡・宇宙人と人類の歴史を紐解いていくと、そこにはある出来事が隠されていたのだった。
と言うことで、警察小説を多く書く今野敏の作品です。
今回は、元警察の設定になってます。
そして、ミステリーと古代文明の謎を描いてます。
ま~ぼちぼちでしょうか?
もう少し詳しいと面白いのだけど・・・。
投稿元:
レビューを見る
2008年~2009年の年末年始に読んでました。メモ書きから発見。以下メモ⇒「久々にぐぐぐッと引き込まれた。超古代文明とか、宇宙とかそういうのダイスキ。ちっぽけな自分と時間の雄大さ・宇宙の広さなどなどと比較して意識を飛ばしてる(やばいね…)。ただ、最後はちょっと設定にムリがありすぎてて冷めちゃったけど。途中までは相当ワクワクできた」
投稿元:
レビューを見る
これ読み終わるのに、1ヶ月以上かかった。途中で何度やめようかと思ったかわからない。UFOとか宇宙とか神とか、わたしにはあまり興味がないものがテーマになっているミステリーなので、なかなか進まなかった。。。
投稿元:
レビューを見る
アメリカで超常現象研究チーム『セクションO』が忽然と姿を消し、日本では著名なUFOライターが殺された。事件の鍵を握るのは、オーパーツと呼ばれる摩訶不思議な太古の文明の足跡だった。神話、宗教、古代遺跡…。宇宙と人類の歴史を紐解く、超伝奇ミステリーの黄金傑作。
ずーっとUFOの話でたくさん数字が出てきて途中から頭が疲れた…笑
でもこんな説もあるんだ!こんな現実離れしてる仮説を立てている研究者がたくさんいるんだぁって驚いた。
シュメール文字って絵で解釈がいくらでもできるっていうのが、研究者の探究心、好奇心を揺り動かすのかしら。
火星にピラミッドってのもびっくりすぎたし。
火星のピラミッドとエジプトのピラミッドに共通点がたくさんあるっていうのもびっくりすぎだし。
なんだかびっくりし続けた小説だった。笑
投稿元:
レビューを見る
ピラミッドの謎やオーパーツなどは世紀末流行った本を連想させてくれて興味深い。だが肝心のミステリーが何となくすらすら読めてしまった。
投稿元:
レビューを見る
この作家、読んだことがあると思ったら、
接着剤の話の方でした。
どうも得意分野以外の作品ばかり読んでるのか。
投稿元:
レビューを見る
ミステリー小説だが、ストーリーや登場人物などは全てサイドメニュー。ピラミッド、異星人、地球の神、に関する一説をわかりやすく書いてあるので、読む価値はあると思う。伝えたいことがこっちだからこそ、ストーリーを短絡的にしているのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
石神シリーズの第1弾。
SFハードボイルド。
【UFO・ピラミッド・古代遺跡・宗教・神話・オーパーツ】
ってワードにぜんぜん興味の無い人にはおすすめできないです。
逆にそういうのに詳しい人には「その説知ってるし」みたいなことになりそうなので、
そういうの興味あるけどぜんぜん詳しくないねんって人は読んでみてもいいかも。
投稿元:
レビューを見る
アメリカ編と日本編。壮大な話なんだが。
知識不足か興味不足のため心に響かず
なんなかなぁ~石神と同じ気持ち!?
最後は石神もある程度ついていってたが
話がでかい分あっけなく終幕
個人メモ
アメリカ編
アレックス少将が官房長官からの指示でシド・オーエンをサポートしたが
数年後、ある夢をきっかけで個人的に調査を行う。
アレックス・ジョーンズ少将・・・武人。
ドン・ミッチェル少佐・・・アレックスから個人的に調査を依頼され危ない橋を渡る。
日本編
石神探偵事務所に、高園江梨子が人探し(東堂由紀夫)の依頼を受け調査する。
石神達彦・・・警察を辞めて探偵事務所を開設する。依頼は浮気調査等ばかり
明智大五郎・・・助手。いまどきの若者風
高園江梨子・・・地方の資産家の娘。芸能人
投稿元:
レビューを見る
黒幕の陰謀がしょぼくて、最後ちょっとぐだぐだな感じが…
内容はやりすぎコージーなUFO話。
三島良則と東堂由紀夫の字が並ぶ度に三島由紀夫を思い出して、何か意味があるんだろうかと勘繰ってしまいましたよ。
11.11.12