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重松清さんのトワイライト
この作品は26年ぶりに母校で再会した同級生たちの話。
集まった際にタイムカプセルを開ける。
担任の先生は彼らが卒業した後に亡くなっていて、タイムカプセルには先生からのメッセージも入っている。
この主人公が小学生だったころ大阪で万博をやっていて、同級生との万博の話や、好きだった女の子の話・・・。
みんなそれぞれ大人になって、仕事も中堅で子供もあのころの自分たちと同じくらいの年代。仕事がうまくいってなかったり、夫婦間のいざこざなど生きていく上で人間がつまずいてしまうそんなシーンが多々出てきました。
この本を読んで思ったことは、人間幼い頃の記憶って鮮明に覚えているものだよなぁということ。
数日前に何を食べたすぐに忘れちゃう位に最近のことは忘れちゃうのに・・・
読んでいたら私も昔のことを色々思い出してしまいました。
それぞれみんなが悩みを抱えていて、それを乗り越えようとする姿は読んでいると応援したくなります。ただ、すごい悩みがリアルで・・・昔思い描いていた同級生と、何年も経ってから再会した同級生とのギャップに打ちのめされる人達を見ると何だか胸が痛くなりました。
後何年かしたらみんなはどうなっているんだろう?そして私にもこんな悩みがあったら乗り越えられるのかな?なんてちょっと自分も心配してしまいました。
さすが重松さんの作品。
人間の悩める部分がとてもリアルで、何度もはらはらさせられました。
そして全体的にダークなんだけど、ちゃんと希望もありました。
だからこそ読み終わって読んでよかったと思わせてくれる。
ナイフという作品ほどではありませんでしたが、全体的に重いお話でした。
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アラフォーと呼ばれる人たちの物語。
とても考えさせられる内容でした。
自分にも近い将来やってくる未来。
そのとき自分は何を思うのか、想像できない。
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ゆるやかな変化。不可逆な時の流れ。
現在、過去、未来。
苦しくてもつらくても日はまた昇る。
光の届かないところはきっと無い。
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タイムカプセルに同窓会。
ありがちな企画だと思いながら、重松作品だったので、購入。
ほぼ同世代の登場人物ってこともあって、興味深かった。
ただ、シーンが頻繁に変わるため、ちょっとわかりづらいとこも。
逃げることを否定的に描かれてるかんじでしたが、
場合によっては、逃げることもあってもよいかと。
ひとを傷つけてはだめだけど。
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重松さんの作品は初めてかな?
26年ぶりにタイムカプセルを開けるために集まった同級生のお話。
登場人物は私よりは少し上の世代だけど、少し昔の作品なので、年齢は今の私とあまり変わらないので、この年齢での感情などはけっこう理解できた。
タイムカプセルを埋めた頃の自分を眩しく感じ、あの頃のままの自分を演じてみたり。
見栄をはって、今の本当の自分を見せることができなかったり。
初恋の相手に再会したり。
同級生同士で結婚した夫婦の離婚話に周りが巻きこまれていくことで話が展開していく。
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あまり夢中にはなって読めなかった。ぐいぐい引き込まれるわけではなかった。でもこの暗い感じは重松さんの本だなあ、と。自分の10年後、20年後を想像してしまった。もちろん暗い未来。万博などが絡んでいて、この話だと年齢も大事なので何年とか言わざるを得ないのはわかるけれど。発売から時間が経って読んだのでそんな前の話なのね、とそういうところが気になってしまった。
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現実的過ぎて引いてしまう。同窓会は懐かしく楽しいものだけど、そこに出席するにも今が充実していないと苦いものがある。人生の起伏の真っ只中にいるとき、思い出の中の自分と今の自分にギャップがあったとき、おそらく勝者と自負している人たちが集まってそうなとき、懐かしいのだけどいけないなと思ってしまう。真理子が嫌いだ。この人にくっついていれば大丈夫と思っていたのが違ってきたとき、すべて相手のせいにするだけで自分で何とかしようとしない。こんなはずじゃなかったと恨むばかり。2005・10
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自分の年齢が近かったら主人公たちと共感できる部分はたくさんあったと思う。それぞれが最後に歩きだすところは良かったが、ただ自分も将来あーなっちゃうのかな〜と思った。
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ドラエモンのジャイアンが主人公(?)
小学校時代はワンパクもノビタみたいに大人しい子も楽しく遊んでいた。 タイムカプセルを26年ぶりにあけた同級生。 40代は仕事も子育ても一番大変な時だろう、でも60代になるとその時代が懐かしくまた苦労したぶん幸せな思いになれるようだ。
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この方の話は初めて読みました。表紙の太陽の塔の哀愁漂う感じが気になって。
内容も哀愁漂う暗い感じでした(笑)。
ちょうど現在の年齢に近い登場人物たちがリストラされたり、離婚の危機だったり、DVだったり、不倫しそうだったり、独身で一人雄雄しく生きていたり、病気で明日をも知れぬ身だったり。
26年ぶりに開けたタイムカプセルと一緒に出てきたものはいったい何だったのか。
担任の先生が書いた一言「あなたたちはいま、幸せですか」の言葉が印象に残りました。
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いいんだけど……。
ちょっと物足りない物語。
多摩ニュータウン出身の男女が複雑に絡み合って織りなす人間ドラマ。
と言えば聞こえはいいが、実際には不況でリストラされる男、ドメスティックバイオレンスで離婚されそうになっている男と妻、独身貴族の女が、タイムカプセルってキーワードで結びつき、そして再び自分たちの世界に戻っていく。
悪くは無いんだけど……。
綺麗に書きすぎている気がした。もっと、汚らしい人間を書いてもいいような感じられる。
もし、カシオペアを読んでいなかったらもっと評価できるんだけど……一応、☆三つということで。
でも、人にはお勧めできる本だよ。
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重松清作品の中で重く暗く、そして人間の本質を浮き彫りにさせる「疾走」が断然トップでした。
「トワイライト」はその人間の本質(弱さと姿勢)をさらに克明に描いていると思います。
子供の頃は目立つグループの中に居たからと言って、30年後は輝かしい自分でいれるとは限らない。
子供の頃は優等生だからといって、良い会社に入ったとしても30年後はそのまま出世コースに進んでいるとは限らない。
…大人になると過去を振り返り、良かったことを並べ自分を慰める。
思い出と実際の現実の「光」と「影」という対比を鮮明に情緒的に表現している。
だからこそ私は読んでいて時々苦しくなる。
自分もこの登場人物と同じ弱さを持っているから。
特に小学校の時には楽しい思い出とともに、苦い記憶も誰しもが持っている
リーダー格のグループとおとなしいグループ。
その話も上手くリンクして、ある大人になった40歳間近の同級生5人(6人)の人間物語は話が深い。
読んでいると自らも過去を振り返りながら読んでしまう。そして心が傷む。
でもそれが何故か心地よい。
その何故かがわからない。
重松清の文章に魅了されてしまう。
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重松さんの物語はいつも、私の周りにもいそうな人物たちの
(それは私かもしれないが)思い、生活が渦巻いている。
そしてそれが、印象に残る、素敵な表現と一緒に加速していく。
次第に胸が熱くなる。
30年振りに太陽の塔を見て、
「残骸だ、と思った。ここにあるのは未来の残骸ばかりだ。
1970年の少年の目に21世紀の予想図を刻み込んでくれた万博会場は、
21世紀のいま、訪れなかった未来を懐かしむための場所に
なってしまったのかもしれない。」
うん。
大人になって、人の話、本、ドラマでしか知らなかったことが、
自分の身にふりかかって、思いもよらないほうに進んでいく。
未来も過去も見えないと、今しか見えない。
逆に、過去も未来も見えると、
人は落ち着いて現状を、その先を見れるのかも知れない。
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なんだか、すごくリアル。
そしてずっしり。
物語は40歳を目の前にした男女が小学校の頃に埋めたタイムカプセルを開けるために集まって、、、と進んでいく。
自分にとって39歳はまだ先のことでわからないとしても、きっとこれが現実なんだろうなと思ってしまう。
子どもの頃に思っていた21世紀という未来。
そして、今ここで思い描く未来。
この物語を読んでいると、
残酷かもしれないけれど、大人になるにつれて未来というものが重いものになってしまうように思えてしまう。
確かにこの本読んでると、人間はどうしようもないなぁとか思うけれど、
なんだろ、、、ただ重いだけじゃない感じ。
そして、実はこの物語にはドラえもんが大きく関わっていたりする。奥が深い。
どんなにすごい未来でも“勇気”を持ってくるのはできない。
ドラえもんの道具には勇気の出てくる道具はない。
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重松清『トワイライト』読了。大阪万博のシンボルタワーの置物をタイムカプセルに入れたあの日に思い描いた未来。カプセルを掘りだした今、置かれてる現実はどうにも苦い日々だった。全てが明るいなんて調子のいい未来ではないけれど、どこかに希望はあるかもしれない。