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足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた男。秋山小兵衛はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る…表題作「狂乱」。ほかに、冷酷な殺人鬼と、大治郎に受けた恩義を律儀に忘れない二つの顔をもつ男の不気味さを描く「仁三郎の顔」など、シリーズ第8弾。
【感想】
http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50534933.html
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江戸時代に生きる剣客が主人公の人間ドラマです。全巻、どのストーリーをとっても、良くも悪くも人間くさい物語が展開されています。剣客と銘打っていますが、剣術よりも人間の心に重きを置いた作りだと思います。個人的には、第8巻の『狂乱』がおすすめです。
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中学校時代から何度も読み続けている池波正太郎もの。
たぶん一番最初に読んだのがこのシリーズ。
食べ物に対する興味も、江戸時代の言葉、作法も全てこれで覚えた。
読まないと人生損だぜ。
同じ時期から池波正太郎が好きだった人を人だけ知っている。
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哀しい境遇から「狂乱」した男の話、狐が気弱な男にとりつく話など、ちょっと趣向の変わった話が続きました。
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『門の外まで、牛堀九万之助は小兵衛を見送って出た。
道を曲がるとき、小兵衛が振り向くと、いつものように九万之助が権兵衛と共に、まだこちらを見送って立っており、頭をさげた。
小兵衛も礼を返してから、道を曲がった。』
池波正太郎「剣客商売」八巻(狂乱)
人を人として認め、友を終生の友として想う心根。
これは時の流れのゆるやかな江戸の世にあってのみ、あり得たことでしょうか?
激流の社会の現代ではこうした様はすでになくなった、希有なことなのでしょうか?
ひょっとして、今の人々は時の流れに翻弄されているからとエクスキューズしている、
言い訳にしているにすぎないのではないかもしれない。
と、ひまを持て余している年寄りは思ってしまうのであります。
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このシリーズは2冊目ですが・・・存外面白い!
60歳過ぎて剣士としても達人のまま
そして、女性にも・・・なんだか悔しいですね~
※11月に再読
キャラ設定が頭に入っていると益々楽しい!
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剣客商売シリーズも8作目になって、小兵衛・おはるの夫婦ぶりも堂には入ってきた。
美冬の出番が少ないのが少々残念。
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作中の一遍「秋の炬燵」。季節の移ろいと老境にさしかかる秋山小兵衛の心境を写し取った実にいい題名だ。シリーズ第8弾。どの話も心地よい読後感だか、不思議と内容は覚えていない。だから推理小説とは違い何度でも読める。一気に読むもよし、1日1篇ずつ読むも又よし。私は起きがけの珈琲代わりに寝ぼけ眼で毎朝1篇ずつ読んだ。
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ふと読み始めた剣客商売もはや8巻。
もう新刊は出ないのだから大事に読まないと・・^^;
表題作にもなっている「狂乱」はさすがの迫力。
もう少し違う歯車が噛み合えば違った結末になったのに・・・と思う作品。
個人的にはちょっと毛色が違うのだけど「狐雨」が良い感じ。杉本又太郎が立派な剣客になったのかは気になるところ。
「毒婦」はそうでなくても悪い方に転がる人っているよねぇって妙に納得。
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小兵衛が年をとっていることをそこはかとなく感じました。
題にもなっている"狂乱"は悲しく不条理だけど、まさに
剣客商売の王道ともいえる感じの作品であっぱれですね。
正義とか悪とか強とか弱とかいろいろなものは表裏一体で
かつ単に2面では語れないということですなぁ~。
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剣客商売シリーズ八作目
時折、小兵衛がすごく弱々しくなるのが悲しい。
狐の話など少し毛色の違う話もあり、これから又太郎がどうなっていくのかは楽しみなことでもあります。
また、毒婦では、おしどり夫婦にしか見えない元長の夫婦にちょっとした危機?といっても過去のことなのでございますが…。
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久しぶりに読み返した。うっかり全巻読みたくなってしまったが、そうすると池波正太郎の他の作品まで全巻読みたくなってしまうので、この巻のみでやめておいた。
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狐雨が 面白かった。
白い狐が うつることで 又太郎が変化する。
そして 3年の間に 上達しようとする。
剣の道は 体格だけでなく 好きだというだけでなく
『すじ』がよくなくてはいけない。
ただひたすら 練習に励めば 上達するが・・・
つよい というのとは また 違うのだ。
石山甚市は・・・
剣が強いがゆえに 疎まれる。
自分にもそれが わかるので ストレスがたまり
暴走する。
それを理解する 小兵衛だが。
杉原秀はいいなぁ。
行動力もすっきりしている。
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再読を、また繰返していると、冊単位で読めない再読できない回が決まってきます。
比較的再読できる回が多い分冊です。
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時代小説。「剣客商売」シリーズ第8弾。6作。
「毒婦」「狐雨」「狂乱」「仁三郎の顔」「女と男」「秋の炬燵」
毒婦では不二楼にいたおきよ、女と男で出てくるお絹、秋の炬燵のおさいといった悪女を描いたものが半数を占める。「狐雨」はちょっとファンタジー。「狂乱」に出てくる石山甚市は、もう少し早く小兵衛との縁があれば、大治郎の弟子、笹野新五郎のように剣に励めたかもしれない。全体的にちょっとしんみりとさせられる巻。