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「わたしのもの」にするには、自らが考え語らなければ。
2003/01/27 01:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:花代 - この投稿者のレビュー一覧を見る
劇作家で詩人のイヴ・エンスラーが、年齢も人種も職業もさまざまな女性200人以上にヴァギナについてたずねたインタビューから、一人語り形式の芝居を元に、作者自身のコメントや新聞記事の断片などを集めた内容。
女性は自分のヴァギナのことを、自分の一部と感じておらず、なんだか自分とは遠いところにある気味の悪い場所、地下の倉庫みたいなところ、うっかりすると何ヶ月も、何年も、そこを見ることなく過ごせてしまう場所であり、その場所を自分のものにする機会がない。著者が様々な女性に問いかけることによって、はじめはためらっていた女性たちも、「いったん話し出すともう止まらない、みんな目を輝かせて、夢中になってしゃべってくれる。たぶん、今まで誰も、そんなことを訊いてくれなかったんでしょうね」。
語った言葉たちは様々だが、男性との性行為にまつわるものはほぼ皆無。遠くにある自分のヴァギナを「わたしのもの」として取り返すには、自分の幼い頃からの体験を語り、それを許し認める行為を経てようやく、それを自覚する。
語り部は、夫に陰毛を剃れと強要された女性、72歳の処女、月経にトラウマを持つ女性、女性サークルでヴァギナを初めて発見した女性、ボスニアのレイプ・キャンプの犠牲者、ホームレス女性が抱える幼児期の虐待、レズビアン…、本当に様々だ。しかし、私には現実感が薄く、その語りを通してヴァギナへの価値観が変わることはなかった。痛ましい話も多く、読むことができない部分もあり。
確かに私たちは、「わたしのヴァギナ」について語る機会は皆無だ。それについて真剣に考えたこともない。しかし、本書にある体験談を通じても実感することは難しい。200人にインタビューしただけあって、想像できないような体験がほとんど。「わたしのもの」にするには、やはり自らがそれについて考え、語るしかないのだろう。
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