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たまたま出合って読んだ
さだまさし絵本シリーズの一冊である
実話に基づいて歌になり
絵本になったということだ
読むほどに違和感が付きまとった
この加害者は過失致死罪で刑務所に繋がれたはずだし
給料の全てを送金したとすれば
次の月から送ることができなかっただろうと思うし
前科者が現状の社会で職につけただけでも幸運の筈で
その薄給の中でどれだけ送金可能なのだろうかと
この話のメルヘンティックにつまずきながら読んで
率直に受け取れない自分がいる
間違いや失敗にイチイチ立ち止まっていることの
弱さとズルさと依存性について思うにつけても
納得出来ない
むしろ失敗こそを咀嚼することで
人生と社会の原動力にするべきなのではないだろうか
それがお互いに信頼関係を育み
切磋琢磨し学び合う対等で自在性のある
共生出来る社会の姿ではないだろうか
残念ながら
この本が語る後ろ向きの美意識に
もどかしさを感じてしまう
絵を書いたおぐらひでかずさんもさだまさしさんも
自己陶酔の自己満足にハマっているのではないかと
思えてならない