紙の本
アメリカ人は,なぜあんなにマズい食事で平気なのか?
2003/03/27 09:05
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投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
オビにある,「アメリカ人は,なぜあんなにマズい食事で平気なのか?」という宣伝惹句にノセられて購入。この設問への答えとしてあげられているのはピューリタン的禁欲指向,開拓時代に培われた味より便利さへの渇望,そしてそれが行き着いた果ての,「オフクロの味は缶詰スープ」という現実など,まぁ目からウロコが落ちるような話ではない。少なくともCIAの陰謀ではないらしい。
面白かったのはアメリカ人のどっかおかしい健康オタクぶりや,傍若無人なスシの食い方など,オレも常々思っていたあれこれが取り上げられていること。思わずそうそう,そうなんだよね,と同意首肯させられる。普通の日本人なら3食分はゆうにありそうな量のメシをコーラの1リットル瓶で腹に流し込みながら「日本食はローカロリー,ローファットだというから食ってるんだがちっとも痩せない」と愚痴るおばさんを見たことがあって,オレも「そんだけ食うなら何食っても一緒ぢゃないのか」と思ったもんな。
その他,アメリカで美味しいものを食うには郊外のエスニックを狙えだとか,結婚の送り物として定番のクックブックの話だとか,ベジタリアンの種類だとか,スラスラ読めるだけでなく史料的な価値もありそうだ。いわゆる「カリフォルニア・キュイジーヌ」の震源地であるバークリーのレストラン「シェ・パニーズ」の創業者アリス・ウォーターズの開店した頃の苦労話なども興味深い。
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現代アメリカ人の食生活から
アメリカ料理の歴史、
アメリカの食文化などの考察本。
これは面白い!
ごく日常的な話から
食文化のトリビアまで紹介されているので
どんどん引き込まれてゆく。
また、序盤は、現代の不健康でマズいジャンクフードの話から始まるが
終盤は「大草原の小さな家」に代表される
古き佳き家庭料理の話へと流れていく。
「うへぇ、アメリカ料理マズそー」から始まっても
「超旨そうー!食べてぇー!!」で終わるところが
著者の手腕と愛だと思った。
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掘り出し物の力作。食べ物の本で読者が求めいるものは料理や食材の美味しさ詳述である。本署はその点を楽々とクリアしてるのみならず、アメリカの栄養補充至上主義や貧困層と肥満の関係までかなり突っ込んで書いてあるので読み応えもある。中々の良作だと思いマス。
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アメリカの食文化についての考察。
アメリカの食文化の代表とも言えるジャンクフードやワンプレート・ディッシュなどが、なぜあんなにも普及してるのか、歴史的にも民族的な背景からも分かりやすく書かれているし、郷土料理や発行当時の最先端の料理についても紹介されている。
この本を読んでアメリカの食文化の知識をある程度持って現地にいくのと、そうでないのとではずいぶん印象が変わるだろうなぁと思う。
次アメリカに行った時は色々食べてみたいなぁ。量が多いのには相変わらず困ると思うけど。
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果たしてンまいの?それとも....と、どきどきしながらページをめくっていたら、もう止まらない!止まらない!ぐいぐい引きこまれてゆきました、歴史とお土地柄から紐解くかの地の食文化は大変興味深く、機会があったら現地であれこれ試してみたいと思うほど。かつて映画やテレビドラマで憧れたことだって合ったほどですし。うむ。日本の食も商業主義へと傾きつつある今日このごろ、とても他人ごとではない事象のあれこれともども、こころの奥深く刻み込まれた一冊でした。
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アメリカに短期留学した時のホストファミリーは、
母が心臓病だから料理出来ない、
という理由からあまりちゃんとした料理を食べた記憶がないが
たまに出るのがチキン一羽を焼いたやつに生野菜みたいな
衝撃的にシンプルな料理ばっかりだった。
隣のおばあちゃんが料理好きだといって
たまにおすそ分けしてくれたのは
多少料理っぽかったけど、
やっぱり家庭料理より連れて行ってくれた
衝撃的に美味しいハンバーガーとかの方が
よりくっきりと覚えてる。
日本も今はこんな感じになってるよね…まずいチェーン店が親子連れでいっぱいなのを見ると
本当に変な気持ちになる。