紙の本
笑いあり涙ありの感動エッセイ
2004/05/20 19:31
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投稿者:美以仁 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何か面白そうなエッセイ集はないかな〜と思っていた時に出会ったのがこの本です。原田宗典さんのことは何かの対談で読んで、年齢の割りに若さ溢れるとてもエネルギッシュな人だと思っていたのですごく興味があったんです。期待通り面白ろおかしい話が満載で元気が出ましたが、鬱病体験の話も書いてあって、これもためになりました。鬱に悩んでいたということはすごく意外でしたが、これを読んでいた頃私は入院中だったので、言葉の1つ1つが心に染み渡って来るような感じでした。
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しばらくご無沙汰していた原田作品だったがこの作家単なる困惑者ではなく素晴らしい人間(そして父親)何だと思った。
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原田宗典が立ち上げたインターネット上の架空の村、「はらだしき村」。そのサイトにアップされたエッセイや、その他雑誌に連載されていたエッセイが詰め込まれている。
ただただ可笑しいエッセイだけではなく、著者の父親への思いも読むことが出来る。このエッセイを読む前に『しょうがない人』を読んだということもあり、原田宗典にとっての父親がいかに大きな存在だったのか、ということがしみじみと感じられるのだった。
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はらだしき村。
ずっと腹立たしい世界にお怒りのエッセイなのかと思っていましたが、このタイトルの元ネタは武者小路実篤の「新しき村」なのだそうです。
原田宗典の公式ホームページ開設の記念特別エッセイにそう書いてありました。
この本の半分はそのホームページに書かれたエッセイで、残り半分は雑誌などに書かれたもの。
読んだ端から消えていくような、内容があるようでないようなエッセイの中で、最後の『おやじがたおれてみて』が白眉。
彼と父親がなかなかいい関係を築いているのは、ほかのエッセイを読んでわかっていたけれど、いつか父がたおれる日が来るとわかっていたけど本当にはわかっていなかったと悔いる彼の、祈りが、また父と日を送りたいという強い願いが、心を打つ。
祈りのような詩を、友人知人に送ることにした原田宗典。
”帰宅後、あらためて昨夜書いた詩を読み返しているうちに、ふと、これを友人知人たちに送って、おやじのために祈ってくれるように頼もう、と思いついた。私は宗教は信じていないけれど、友情や愛情の力というものを信じている。彼らがおやじのために祈ってくれれば、これほど心強いことはない。”
彼の友人知人にも愛されていたお父さんが、その後どうなったのかはこの本に書かれてはいない。