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小兵衛の剣友を見舞った帰途、大治郎の頭上を一条(ひとすじ)の矢が疾(はし)った。心当たりはなかったが、これも剣客商売ゆえの宿命か。「お前が家を出るときから見張られていたのではないか」小兵衛の一言で大治郎は、次の襲撃を呼び寄せるように、下帯ひとつの裸身で泰然と水浴びをはじめた――「波紋」。
旧友・内山文太を想う小兵衛の心情を描き格別の余韻を残す「夕紅(せきこう)大川橋」など全5編。第13弾。
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<目次>
略
<内容>
過去の巻よりも複雑な筋書き。無二の友人の裏人生など。
話も少し長いが堪能した。
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人は変わる。年を重ねるからと言って成熟し達観していくとは限らない。人にはいろいろな顔がある。人に見せているのはほんの一部。最後は解決。それが爽快。