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紙の本
国際都市として大きな変貌を遂げつつ、返還以前と変わらぬパワフルな香港人魂と人情に溢れる街・香港への誘
2000/08/15 21:15
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投稿者:橋本光恵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
90年代に入ってから、仕事の関係で香港に頻繁に行くようになったが、最初に手にしたのがやはりこの『個人旅行』シリーズのガイドブックだった。改めて最新版を読むと、香港のこの10年の変貌ぶりを感じて、何か感慨無量になる。97年の中国返還という歴史的な大きな出来事を経たわけだから変貌は当然だが、“期限付きの都市”とダイナマイトを抱えたような表現をされ続けてきた香港が、その期限を過ぎた時に初めて、すべては“仮り”ではなかったということを確信したのも確かだ。街の様相は変わっても香港人魂は不変なのだ! いずれにしても、世界で最もパワフルで逞しい香港ピープル、そして国際都市と庶民情緒を併せ持つ香港への興味は尽きない。
2000年を迎えて、急速な変化を見せ始めた朝鮮半島への興味と比べると、世間の香港への注目度はイマイチの感があるが、98年に失速した景気も盛り返しつつあり、映画や音楽などのサブ・カルチュアに関しては、量より質の方向に進み相変わらずアジアの拠点的な役割を担っている。香港に行ったら単なるツーリストで終わるのではなく、香港の文化や人々にも興味を持って生活の中に溶け込んでほしいと思う。日本にいては絶対感じえない、“その日を楽しむ”というパワーが伝わってくるはずだ。もちろん、世界でも有数のホテルが集まっているカオルーン(九龍)側のチムサアチョイ(尖沙咀)や香港島のセントラル(中環)からコーズウェイ・ベイ(銅灣鑼)にかけての地域を中心に行動し、贅沢なホテルライフを満喫するのも一つの魅惑だが、それだけでは香港の本当の姿は見えてこない。やはり地元の人が群れ返るモンコク(旺角)やヤウマアテイ(油麻地)辺りの露天市や屋台をたっぷりと散策してほしい。このガイドブックには、香港のグローバルな面から、下町人情溢れる街路の詳細まで地域別に拡大地図を明記しながら網羅されていて、香港を多彩な角度から味わうことが可能だ。まず、イントロ的に「トラベル・インフォメーション」の項から始まり、気候、香港の慣習・マナー、年中行事、旅行者のためのアドヴァイス等、出発前に知っておきたいことが20ページほどに記され、次は新空港に到着してから市内に入るまでの交通事情、そして「九龍/香港島 街の歩き方と観光」の項で先ほどの地域別の解説が50ページにもわたって成されている。他の地域では「新界/島々」として、リゾート地のサイクン(西貢)や新興住宅地のトゥンムン(屯門)、ラマ島(南Y島)等が紹介されている。そして「ホテル」「レストラン」「ショッピング」の項へと続き、殊に「ショッピング」に関しては、ブランド別に表になるなど行き届いているが、日本での香港人気の大きな要素である「エンターテインメント」の情報が古く、ページも10ページほどで終わってしまっているのがちょっと残念だ。そして、1999年12月にポルトガルから中国に返還されたマカオも、ギャンブルに頼るひなびた街から大きな変貌をとげようとしていて、要注目である。項目は香港とほぼ同じだが、全部で50ページほどの配分。最後に香港と接する中国の「広州」等も付記されている。 (bk1ブックナビゲーター:橋本光恵/アジアン・ポップス Mag.編集長、評論家 2000.08.09)
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