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ある人間の高さを見ようとしない者は、それだけしげしげと鋭く、その人間の低さや上っ面に目を向ける。そしてそうすることで自分自身でさらけ出す。人間には根本的に何かゆがみ、ひねくれたところがあるのではなかろうか。
ニーチェの言うように、他人をどう見るかは、その人の品性というか内面世界の反映である。
人間の強さは恐怖心を持たないところにある。そして権力者がもっとも恐れるのは、そういう人間である。
人間が復讐心から解放されること、これこそ、私にとっては最高の希望への架け橋、長い嵐のあとの虹である。
人々にとともに生きるのは難しい。
まことに、私は同情することによって幸福を覚えるような、憐み深い人たちを好まない。
あなたにとってもっとも人間的なこと。それは誰にも恥ずかしい思いをさせないことである。
誰も学ばない、誰も知ろうとしない、誰も教えない。孤独に耐えることを。孤独を楽しむ。
孤独を楽しむ能力をできるかぎり早いうちに身をつけることこそ、人間の成長過程においてもっとも重要なこと。これは自分で学ぶしかない。
生きるとは、死のうとする何者かをたえずわが身から突き放すことを意味する。
最後に希望が残ったが、実はこれこそ禍のうちでもっとも悪しきものである。希望は人間の苦痛を引き延ばすからである。
忍耐するもののための処方箋、君には人生の重荷が重すぎるといいうのか。それなら、君はそのおもにをもっと増やさねばならない。
まずは勇気を出して自分自身を信じることだ。自分の考えを持たねばならない。自分の考えを持っただけでは、自信は生まれない。自分お考えがはたしてほかの人々にも通用するかどうかという判断で多くの人はつまずく。
人間は言葉によって考えるが、その言葉とは、名前であり概念のことである。
学者は本をあちこちひっくり返して調べるだけで、普通程度の文献学者は200冊扱う、しまいには自分の頭で考える能力をすっかり失ってしまう。本をひっくり返さなければ、何も考えられないのだ。
言葉というものの正しい歩き方から、教養ははじまる。学問、知識、教養はすべて言葉によって作られる。人間の品位も言葉に現れる。
ゲーテの著作を別にすれば、ドイツの散文文学の中で再三四読むに値する書物として、何が残るだろうか。
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読む終えるのに随分と時間がかかってしまったが、難解であるからではない。
1ページ、1ページ考えさせられてしまうからだ。
例えば、
【よき友の条件】
おのれの友のうちに、おのれの最善の敵を持つべきである。
君が友に敵対するとき、君の心は彼にもっとも近づいているのでなければならない。
これを読んで、「?」と思い、著者の解釈を読んで、また原文に戻り、納得したりしなかったり、を繰り返していると、同じ文章を何度も読むことになる。
ニーチェのファンになった。
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■マインド
1.人間にとって必要なことはただひとつ、自分自身に満足するということである。
2.もっと喜びを楽しむことを学ぶこと、それこそ、他人を苦しめたり、苦しめようと考えたりすることを忘れさせる最善の方法である。
3.まずは勇気を出して自分自身を信ずる事だ。自分と自分の内臓(欲求)を。
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TOPPOINT 2011年8月号より。
人間にとって必要なことはただひとつ、
自分自身に満足するということ。
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「人間にとって必要なことはただ一つ、自分自身に満足することである」(一文抜粋)
もしこの本を誰かに薦めるとすれば、著者の吸収したものを、すんなりと読者も吸収でき、これを読み終えた前と後では考え方に変化が起きるだろうことを強調したい。
とても読みやすくまとめられてあるのも私好みであるし、こういう文章が好きだ。
(2006年、とある日の読書日記)
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彼の箴言だけを読むと、判ったような判らないような文も多く、つい飛ばし読みになってしまうことがあります。そういう時は、その道に詳しい人のコメントがあると理解が深まります。
この本では、人生の様々な場面において使えるニーチェの言葉を紹介し、考え過ぎて悩み過ぎて?頭痛持ちだった彼の人生とともに判りやすく説明しています。
ニーチェの言葉が判らなくて悩むようでしたら、解説付きのこの本を読んだほうが悩まなくて済むと思います。