紙の本
議論の前提としての選択
2003/05/08 13:34
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投稿者:照葉樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
選挙制度について丁寧にレビューされた内容で文章もわかりやすい。特にその理念にさかのぼって様々な選挙制度を比較し長所短所を明確に示している点で選挙に関わるすべての人に読んでもらいたい一冊。いかに日本の制度がいい加減であるかが良くわかると共に、有権者の意識改革が密接に関わる事を痛感する。
紙の本
選挙制度
2023/02/14 16:22
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の政治改革のために最適な選挙制度が、詳しく分析されていて、興味深く読むことができました。いい方向に、変わってほしいです。
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東国原宮崎県知事が総裁候補条件で自民党衆議院候補になるとかならないとかで世間が騒がしい。何を変えても政治は変わらない、と思う。日本人のDNAは同じ。
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[ 内容 ]
とるに足りない些末な問題と見られがちな選挙制度だが、政治全般に及ぼす影響力は決して小さくない。
「選挙制度が適切なら何もかもうまくいく」という哲学者オルテガの言をまつまでもなく、選挙は民主主義をいかなる形態にも変えうる力を秘めている。
小選挙区制や比例代表制の思想的バックボーンをわかりやすく紹介し、「選挙制度のデパート」と揶揄される無原則な日本の現行システムを改善するための道筋を示す。
[ 目次 ]
第1章 日本的「選挙制度論」の虚妄―こんな議論では改革はできない
第2章 民主主義思想と選挙制度の類型―各選挙制度はどんな理念にもとづくのか
第3章 選挙制度の細目とその作用―細かな違いがときには結果を大きく変える
第4章 政治制度と選挙制度―選挙制度を変えるだけでいいのか
第5章 選挙制度の作用―選挙制度を変えれば政治は変わるのか
第6章 選挙制度改革の視点―どう議論し、どう改革すればいいのか
終章 理念なき選挙制度を排せよ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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学部生時代、お世話になった。
当時小泉首相が何党の人かも分からずに政治学部に入学した、無学の極みな自分にとって、選挙制度を概観するにはもってこいだった。
語り口も平易だし。
この本がきっかけで、専攻が制度論へ傾くことになった。
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諸外国の単票性ではないことや、理念にあった選挙システムであればよいのだが、選挙システムにはよいものがないので、組み合わせようという日本の選挙制度に対して鋭く理念がないことを追究した良書。
選挙制度についてはこの1冊でくわしくなるが、それ以上に常に理念がない日本人の問題のような気もする。
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選挙制度について、非常に分かりやすくまとめられている。第二章では、著名な学者の論点を基に多数代表制と比例代表制の比較検討を行っている。とりわけそれぞれの制度の理念に重点を置いて論じられていて、制度そのものというよりは、どういう理念に基づくかによって制度も代わるという印象を受けた。何より、近年の選挙制度の議論はこの理念の部分が欠落しているので、この部分を再考するにはもってこいだと思う。
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選挙の話もさることながら、選挙制度を変えることで政治も変えることができるということに気付かせてくれた。題名から「選挙の投票率とか若者の関心とかの話だろう」という印象をもたれがちかもしれないが、政治全般の入門書としてとても良い本だと感じられた。「理念なき選挙制度からの脱却」という筆者の強い思いを、熱いながらもやさしく丁寧に説明してもらえます。
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良書でした。制度万能論に逃げることもなく、諦念ばかりでもなく。また、国政のみならず地方選挙においても整合性のあるものにすべきという点と一長一短論の問題点、日本特有の理念なき選挙の問題点は特に重要かと。教育問題同様、学問的な背景なき程度の低い議論が横行しているというのも同意。
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加藤秀治郎『日本の選挙』中公新書 読了。小選挙区制か比例代表制かを中心的な軸に、日本の望ましい選挙制度について議論が展開される。思想的バックボーンに欠け、いかに可笑しな制度となっているかよくわかる。だが、本書の論理とは裏腹に、著者の提言は思想的根拠が不充分なものであり惜しまれる。
2013/05/26
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様々な選挙制度を一般読者向けに解説した本。大衆向けだけあってシンプルで理解しやすい書き方がされており、かつ選挙制度の基礎的内容からテクニカルな内容まで網羅されていて非常に勉強になる。予想される反論などを交えながら自説を展開しているので、色んな視点を拾えるのも良い。すごい知的な文章って感じがする。
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山本健太郎著の「政界再編」を読んで、1994年に小選挙区比例代表並立制が導入されたことで政党の戦略が多く変わったことを知りましたが、本書を読んで、選挙制度によって政治が大きく変わりうるという認識をより強く持つようになりました。
本書では、外国の選挙制度とも比較しており、日本の選挙制度がいかに稀有なもので、理念のないものだと述べています。
参議院に対する問題意識や、サラリーマンなどの被雇用者が選挙に立候補しづらい選挙制度に対する問題意識も述べられており、選挙制度について考えるいいきっかけとなりました。
初版は2003年ですが、2013年に補足解説が追加されており、また当時の選挙制度から大きく改革もされていないので、今読んでも十分ためになる一冊だと思います。
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政治学を少しかじりましたが、自分の選挙制度に対する考え方が根本的に覆された感じがしました。もっと勉強して思考を深く、感情論ではない自分の意見を持ちたいです。
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選挙制度によって何が起きるかを書いた本
比例代表や小選挙区制についてきちんと書かれていて、著者の考えも書かれていて読みやすい。
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選挙制度は誰が当選するかを規定する要因の一つになりうる。参院選において、偶数人区では与野党が均等に分け合っていて、奇数人区でしか差がついていないという主張が面白かった。