母さんの元気が出る本 みんなのレビュー

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投稿者：月乃春水　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルに惹かれて読み始めました。
愛知県の各所で補習塾を開く一方で、エデュケーションライターとして活躍、子ども達のメンタルケアにも力を注いでいるという長田百合子さん。
「母親業を見つめ直したい」「私を先生にしてくれた子ども達」の２章からなっています。
なかでもとても強く共感したのは「母としての感謝」「女性特有の優しさ」「大人のカン」について。
どれも大事なものなのに、失われてしまっていると嘆いています。
・母としての感謝は
健康であること
家族全員の洗濯物が毎日干せること
皆がそろって食事ができること
こういった日常茶飯事に感謝する。
四季の織り成す変化や様々な行事を、温かい心で受け止めて感謝できる思いこそ、
母親としての「心の教育」の原点であり、
そういった家庭環境で育まれる教育こそ至高のもの。
・女性特有の優しさとは
季節の移り変わりや、毎日の些細な出来事に感謝し、温かい心配りをすること。
例えば
ご主人や子どものお弁当を詰める時、今日も変わりなく詰めることができると感謝し、
その上で栄養や見た目に気を配る。これが優しさです。
洗濯物を干す時は、家族全員の洗濯物が今日も変わりなく干せることに感謝します。
部屋の掃除をする時も、片付けても部屋がすぐ散らかるということは、家族が元気で活動している証拠であり、大変喜ばしいことなのですら、心から感謝し掃除をします。
考えようによっては面倒に思える家事に感謝をし、季節の移り変わりを温かい心で受けとめることができるようになった時、そこには必ずや優しい母と温かい家庭があります。
・大人たちから消えて行った「カン」のつくものは
感謝、感動、感情、感激、実感、感覚、関心、観察、諫止、感恩、寛容、勧勉、勘考、勘、直感、関係 ……。
長田さんは言います。
「お母さんにもっと自信をもってほしい。もっと強くなってほしいのです。
そのためには、優しく、もっと優しくならなくてはなりません。」
親子のことを考える本はいろいろありますが、これはほんとうに「母さんの元気が出る本」です。