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竜の王女シマー みんなのレビュー

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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.0

評価内訳

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4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

内容紹介

2003/04/21 11:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昔の中国を思わせる異世界を舞台に、竜の王女と人間の孤児の少年が旅をする冒険ファンタジイ。反発しあうふたりが、苦しい旅を通してお互いを理解し、やがてかけがえのない仲間となっていく。中国系アメリカ人の著者は、ニューベリー賞候補となった『ドラゴン複葉機よ、飛べ』『ぼくは黄金の国へ渡った』をはじめ、数々の作品で高い評価を受けている。

 魔法でみすぼらしい老女に身をやつした、「わたし」ことシマー。「友好の村」と呼ばれる寒村にやってきた彼女は、そこである噂を耳にする。村の宿屋に泊まっている、謎めいた「後家」についての噂だ。この後家こそ、わたしが長年追ってきた魔女、シベットにちがいない──シマーは苦々しい思いで、これまでのつらい日々を振り返る。
 シマーの真の姿は、竜の王女。「失われた海」という一族の王の娘だ。だが、母が遺した魔法の品、夢真珠をめぐって兄と対立した結果、泥棒呼ばわりされたうえ、国から追放されてしまった。失意のうちに放浪する彼女は、さらに恐ろしい知らせを受ける。祖国の海が奪われてしまったというのだ。魔法で海水を一滴残らず小石に封じこめ、奪い去ったのは、悪名高い魔女シベット。この魔女から愛する海を取り戻そうと、シマーは追跡を始めた。無事に海を取り返せば、一族も自分をふたたび迎え入れてくれるだろう。
 数千年にもおよぶ捜索の末、ここ友好の村で、シマーはとうとうシベットを追い詰めた。だがそこへ、宿屋で下働きをする孤児の少年、ソーンが現われる。シベットに気取られて襲撃されたとき、この少年は年齢と体格に似合わぬ勇敢さを見せ、シマーを窮地から救ってくれた。一瞬の隙をついて逃げだしたシベットをさらに追おうとするシマーに、ソーンは協力を申し出る。このまま黙って見すごすわけにはいかない、という少年の心意気に、シマーは思わず承諾してしまう。
 一緒に旅を始めたものの、ふたりは対立してばかり。気位が高く、短気で、過去に受けた裏切りゆえにだれも信用しようとしないシマー。一方、力も知識もなく、家族のいない寂しさから常にだれかとつながっていたがるソーン。だが、ソーンのなかに並外れた勇気と忠誠心を見たシマーは、文句を言いながらもひそかに感嘆する。またソーンも、身も心も強くて皮肉屋のシマーが、実はつらい体験で傷ついていることを知り、いたわらずにはいられない。
 やはりシベットに恨みを持つ「猛獣使い」との壮絶な空中戦、乾いた不毛の海底を渡る旅、ずるがしこいサルとのだましあいなど、数々の危機を乗りこえるたびに、ふたりの絆は強まっていく。そしてついに、「嘆きの山」のなかに身を隠したシベットとの対決となるが……

 正反対の性格でありながら、いつしかお互いを尊敬するようになり、友情をはぐくんでいくふたりの様子が印象的。一方でアクションの場面は迫力があり、メリハリのきいた作品に仕上がっている。優雅な姿の竜のほかにも、紙の兵士、孫悟空を思わせるサル、世にも醜い川の神など、東洋風の味付けの魅力的なキャラクターが数多く登場する。本国アメリカではシリーズとなって人気を博し、現在4冊目まで出版されている。

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紙の本

誇り高く頑固な竜と、心優しく勇気ある少年の物語

2003/09/26 00:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「ハリネズミの本箱」の1冊。

 竜の一族は「嘆きの山」に住む魔女のシベットに「海」をまるごと盗まれ、海は青い小石に封じこめられてしまった。住みかである海を失った一族は故郷を捨て放浪の民となる。

 そんな竜の一族の王女・シマーが老婆の姿に変身し放浪中、子ども達に石を投げられているところを、宿屋の下働きをする孤児の少年・ソーンに助けられる。
 そして、ソーンもまた、シベットに目をつけられ殺されそうになったところを、シマーに命を救われる。
 少年・ソーンは、シベットを捕らえ、海を取り戻すための旅に同行することに…。

 兄の裏切りで一族から誤解を受けたまま放浪する竜のシマーは、母親から授けられた「呪文に力を与える夢真珠」を持ち、シベットとの戦いに挑むが…。
 邪悪な老魔法使いである「猛獣使い」の森を抜け、シベットのもとにたどり着くことができるのか?

 命より名誉や評判を重んじ、誇り高く頑固なシマーは「やさしさはおろかもののいいぐさ」と言い切り、非力な少年・ソーンを疎ましく思っていたが、旅を続けるうちに気持ちを変えてゆく。
 シマーが「わたし」という一人称で綴る章と、ソーンが「ぼく」という一人称で綴る章が交互に描かれているところが、お互いの内面というか、心の変化をうまく描けていて、面白い。

 やがて、悪の権化のように思っていたシベットの悲しい過去も描かれ、彼女には彼女の事情があったこともわかってくる。
 老魔法使いの「猛獣使い」や、伝説の仙人、孫悟空を思わせる石のたまごから生まれたサルなど、中国系アメリカ人のローレンス・イェップならではの不思議な味わいのファンタジー。


『ハリネズミの本箱』

初出 『うたたね日記』

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2008/07/16 18:15

投稿元:ブクログ

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2016/10/28 17:21

投稿元:ブクログ

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