紙の本
地域活性化論研究者としての仕事を果たしていない !?
2008/05/31 12:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はさまざまな「まちづくり」の活動を調査して,それらのなまのすがたをつたえるとともに,そこから今後のまちづくりへの展望をみちびこうとしている.終章では「上からの改革」がもはや機能しないことやボランティアの重要性についてのべていて,それはそのとおりだとおもうが,この結論はまったく不満足なものである.この程度のことなら,たとえば NHK の「ご近所の底力」などでも,いつも話題にされていることである.
本書で紹介された「まちづくり」の例のなかにはもっと,くみとるべきものがあるようにおもう.たとえば十勝の「北の屋台」については「改行準備として 2000 年 2 月に「北の起業広場協同組合」を設立し,ホームページを開設.市内の各所で世界の屋台の写真パネルの展示会を開催し,新聞社をはじめとして各種のメディアの協力も得て広報活動を行った.…」といった記述があるが,ここからくみとれるものはすくなくないとおもう.それをくみとる作業をすべて読者にまかせてしまうのでは,著者,研究者としての仕事を放棄してしまっているといわざるをえないのではないだろうか.
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まちづくりの事例が豊富に紹介してある。
全国の事例が詳しく紹介されているので、これを読んでから現地に赴くと視点が変化するので面白い。
事例紹介本なので、ご本人の意見がほとんど聞けないのが残念ではある。
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「地域人」は政治家でも公務員でもなく、多くは地元の商店主や住民などの「市井の人々」なのであるが、彼らの柔軟なアイディアと行動力、ネットワークを形成し活用する力が、それぞれの地域の潜在力を引き出し、商店街に人を呼び戻し、地域を活性化させているのである。彼らに共通するのは、行政の補助もうまく活用しつつ、基本的には「自力本願」でまちづくりに取り組んでいることだ。
http://d.hatena.ne.jp/hachiro86/20070801#p1
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全国各地で行われている「個人」によるまちづくりの事例集。
登場人物は、ひとりひとり自分の顔をもった普通の人々。
だれでもが意識的に地域で動くことによりそれがまちづくりになると教えてくれます。
自分にも何かできるのでは?と勇気が出る本。
「当事者がやる気がないのに対策を立ててもさしたる効果はあがらない。ビジネスは当事者にリスクがないかぎり成功しない」
という著者の言葉に深く頷く。
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(「BOOK」データベースより)
いま、全国各地で個人によるまちづくりが同時発生的に始まっている。なぜ行政主導の地域活性化は失敗し、彼らは成功しているのか。その秘密を探る。
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2003年発行の本書を2012年に読んだ。
10年ほど前の著作だが、最近の「まちづくり」や「コミュニティデザイン」の話と通ずる内容で驚いた。
言い換えると、若者を中心に「地元に貢献したい」「社会の役に立つことを仕事にしたい」という流れは、10年前からすでに生まれていて、10年かけて社会全体に増幅していったと解釈できる。
そこには、SNSの普及も大いに貢献しているのだろう。
本書で紹介される「まちづくり」「地域活性」の成功事例を読みながら以下のようなイメージが浮かんだ。
・10年前より以前 「まちづくり1.0」
商店街のイベントに演歌歌手を呼んでとにかく打ち上げ花火系
・10年前(本書で紹介される事例) 「まちづくり2.0」
少数の市民が声をあげて周りを巻き込むスタイル
・現在 「まちづくり3.0」
地域のために何か役に立ちたい市民(NPOなど)が、自発的に、主にSNSを介してつながり、アイデアとデザインを駆使しつつ、自然な形で表現し、成果を生むプロジェクト系
現在とは“ターム”なんかも違っていたりするが、現在に繋がるまちづくり活動の原点のような内容で、大変参考になった。
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第一章から四章までがキモ。
さまざまな切り口からまちづくりがなされていく
様子が見て取れ、アイデアを刺激される。
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早稲田商店街のエコボックス、帯広の屋台村など2003年発行なので取り上げられた事例は有名なものだが、地域を支える人々の営みやリーダー論は普遍的。元気な事例から、元気になる気持ちをもらえる。