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1 どんな本?
南極横断を壮図するシャクルトン隊長の手記を
書籍化したもの。船を失うが、全員の命を救う為
に過酷を極める状況の中、諦めず艱難辛苦を乗り
越えるお話(ノンフィクション)。己と比較して自
己の現在の幸運、幸福に気づかせてくれる本。訳
者の機転により専門用語等を省略しているので読
みやすい本。
2 何で読んだの?
(1) 自己を奮い立たせる為に。
(2) 己が如何に恵まれてるか実感したい。
(3) 日々を前向きで生きる状態になりたい。
3 構 成
全7章191頁
ウェッデル海に出発するところから始まり、エレ
ファント島での生活で終わる。最初に海図で説明
があるが理解出来ないが、読後見るととても分か
りやすい。
4 著者の問題提起
自己の使命は?
5 命題に至った理由
船を失い、過酷な海でリーダーとしての責務を
果たさなければならない状況から。
6 著者の解
隊員を安全に帰還させる事
7 重要な語句・文
(1) 浮氷
(2) 氷丘
(3) ペンギン・アザラシ・アホウドリ
(4) エレファント島
(5) 南ジョージア島
(6) 戦争
8 感 想
元気が出た。シャクルトンの様に常に目標に対
して真摯に行きたいと思った。
刺さったのは、何回も諦めないところ。普通の
人は4回は絶望すると思う。こうなる事も事前に
考えていたとの記述もあるので準備の大切さを感
じた。
深く知りたい事は、色々道具の事。持っている
物はもちろん、アザラシの油のランプとかどうや
ってんだろ?
人に勧めるなら、艱難辛苦を乗り越えた人々で
も戦争の話を聞いて驚愕している事。戦争ばりに
辛い思いをした人たちが驚くのは争い殺し合う部
分だろう。
最初の海図のおかげで読後の振り返りが容易。
タイトルの船は早々に失うのが意外。事件とし
てはタイトル通りかな。
差別心かもしれないが、外国人でこんなに我慢
強く誇り高い人達が居るのは驚きだ。人類は皆同
じだと感じた。
9 TODO
(1) 次の艱難辛苦を乗り越えたノンフィクション
の購入
(2) 目標の作成・見直し(目指す先があるから計
画や努力が出来る。)
10 問 い
人種や国籍とは?
11 答 え
いずれ一つになるもの
(3)
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とあるご縁で本書に出会い一気に読みました。とても面白かったです。結末は分かっていましたが、どういうストーリーだったのかは本書でかなりイメージアップできました。20世紀初頭(1914年)イギリス人のシャクルトン隊長は世界初の南極大陸横断を達成すべく、エンデュアランス号(忍耐号)で南極に向かいます。しかし南極上陸前に浮氷に阻まれ、その目的は結局果たせなかったものの、「全員が生きて帰還する」という目的を果たしたという意味で本書のストーリー自体は偉業だと思います。言葉では言い尽くせない苦難、寒さ、飢餓などがあったのだろうと推察されましたが、文字通り隊長以下全員が「エンデュアランス」をもって生き抜いた、というストーリーです。
個人的にはホメロスの書いた叙事詩「オデュッセイア」を連想させました。これは古代のトロイア戦争後にオデュッセウスが故国へ帰る苦難の航海を描いたストーリーですが、シャクルトンがまるで20世紀版のオデュッセウスにでもなったかのようで、苦難な道のりを諦めず、部下を鼓舞し、牽引していく様がオーバーラップして見えました。本書は隊員が撮影した漂流中の写真も何枚か掲載されていて、非常にリアリティの高い良書だと感じました。結末を分かっていながら読んだとはいえ、読後は無量の感動がわきあがってきます。
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英国シャクルトン隊の南極大陸横断記録の抄訳本。
リーダー論として引き合いに出る本書は、詳細な記録があり非常に手に汗握る物語で読み応えがあり、様々なヒントを与えてくれる。
@BizHack1
#エンデュアランス号漂流記
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2023/06/24
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アムンセンとスコットが南極点到達を果たした直後の1914年、今度はシャクルトンによって南極大陸横断が企図された。だが、シャクルトン隊は大陸にたどり着くことなく、氷の海に閉じ込められ、前進も後退もできなくなってしまう。エンデュアランス(「不屈の精神」の意)号を氷に押しつぶされて失い、浮氷に乗って漂流するほかなくなった。割れ始めた氷上のキャンプを捨て、極寒の氷海にボートを漕ぎ出し、死に物狂いで全員が無人島にたどり着くも、救助を求め、シャクルトンは再び暴風圏の海に戻るのだった。この緯度特有の疾風と怒涛、あり合わせの材料で補強したボート、氷が付いて重くなった帆、腐った寝袋、塩分の入った飲み水、極度の疲労、地図にない場所…と、生還がまさに奇跡の大冒険劇が綴られているのが本書である。
シャクルトンのことは本書を読むまで知らかなかった。南極点に到達しなかった人物で科学史には残らないからだろうか、訳出も少ないらしい(本書も原著から省略されたところがあるそう)。シャクルトンは極点には達しなかったかもしれないが、不可能と思われることを可能だと証明した。「我々は不屈の精神でここまでやれる、どんな状況でも頭を上げて立ち向かう力がある」と人類の可能性や潜在能力に前人未踏の塚を築いたという意味で、極点到達と同等かそれ以上にこの冒険は意味があつたと思う。
奇跡の生還を果たした人たちのうちの何人かはその後すぐ戦争で亡くなった。彼らの生に対する決意、帰還への執着といったものが無碍にされたようで悔しく無念に思うのは、きっと現代のカウチポテト読者のセンチメンタルな解釈だろう。探検も戦争のように国威をかけて行われていたのだし、何より艱難を求める者でなければわざわざ南極など目指さないのだから、生還したところで何度でも死地に赴くだろう。そのDNAを引き継ぐ者たちが、代々の人類を新たな場所に連れて行ってくれているのかもしれない。
*完訳でなく、ロス海支援隊の部分が割愛されているのには注意が必要
*その後、隊のほぼ全員が叙勲にあずかるが、シャクルトンが全員は推薦しなかったという…(ケリー・テイラー=ルイス『シャクルトンに消された男たちー南極横断隊の悲劇』参照)
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新上司に勧められて。
1900年初頭イギリスの探検家、シャクルトンの南極横断手記。
人間って根性あんな。10分とて無理だわ。22ヶ月。。。
結局失敗してるんだけど、その道中の超過酷状況でのリーダーとしての判断、、、
近年見直されてるらしいです。もう少し調べてみよう。
訳本としてはなかなか読み進めづらく大変でした。