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東電OL殺人事件をモチーフにした作品らしい。
娼婦として殺された絶世の美貌を持つ妹ユリコと、名門女子高の同級生和江、そしてそれを語る「わたし」。「わたし」の意地悪さ、女の嫌な部分の描写がすばらしかったが、読み終えたときなんとも嫌な気分になる怖い本だと思いました。
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実際にあった東電OL殺人事件をモチーフに書かれた小説です。著者の筆力に圧倒されました。分厚いけれど、一読する価値は大有りです。
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主人公の「わたし」には、自分と似ても似つかない絶世の美女の妹ユリコがいた。「わたし」は幼いころからそんな妹を激しく憎み、彼女から離れるために名門校のQ女子高に入学する。そこは一部のエリートが支配する階級社会だった。ふとしたことで、「わたし」は佐藤和恵と知り合う。彼女はエリートたちに認められようと滑稽なまでに孤軍奮闘していた。やがて、同じ学校にユリコが転校してくる。
エリート社会に何とか食い込もうとする和恵、その美貌とエロスゆえに男性遍歴を重ねるユリコ、そしてだれからも距離を置き自分だけの世界に引きこもる主人公。彼らが卒業して20年後、ユリコと和恵は渋谷で、娼婦として殺されるのだった。
いったいなぜ、ふたりは娼婦となり、最後は見るも無残な姿で殺されたのか。そこに至るまでの彼女たちの人生について、「わたし」は訳知り顔で批判を込めて語っていく。しかし、ユリコと和恵の日記や、ふたりを殺害した犯人とされる中国人チャンの手記が発見されるに従い、主人公が本当に真実を語っているのか怪しくなってくる。つまり「わたし」は「信用できない語り手」だということが明らかになってくるのだ。その主人公に比べ、日記であらわになるユリコと和恵の生き様は、徹底的に激しくそして自堕落である。グロテスクを通り越して、一種の聖性さえ帯びている。
読み手は何が真実か分からなくなるかもしれない。しかし読み終わったとき、この物語に不思議な重層性を感じるだろう。
わけのわからない不思議な小説。読むのにここまで時間がかかる小説は初めてです。そういう意味で興味深い。
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桐野ミステリ初体験。東電OL殺人事件がベースの社会派。
登場する女性はすべて怪物。女性の悪意と欲望を、これ以上ないほどに描ききっている。怪物は日々成長して破滅へと一気になだれ込む。その様はおぞましいけど目が離せない。破滅は連鎖をおこし、モンスターは悪意と欲望を媒介して確実に増殖する。
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う〜ん、タイトルどおりグロテスクだ。何がグロテスクって、出てくる人物の心の中が。桐野夏生の描く登場人物はみんなひねくれていて嫌いだ。でもついつい読んでしまうのはやっぱり面白いのかな。後味は良くないけど。
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気持ちの奥のほうにあるドロドロな部分がハッキリと書かれてあって、登場人物の容赦ない発言や考え方に怖いというよりスッキリしてしまいました。
一気に読みました。
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東電OL事件を軸に、女の醜い部分を徐々に出していく。
自分の中では、すごい興味のある部分に迫っていくところが面白かったです。
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現実に起きた事件をモチーフに書き上げられた新たな犯罪小説。読んでいて息苦しく、痛い・・・。私はあまり好きじゃなかったなぁ。
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まさにグロテスク。
桐野さんは観察眼がすごい。
こんなに人間の醜いところを緻密に描けるなんて、すごいけどつらかったろうなあ。
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読んでいてあまり引き込まれなかったです。読み終えたあともなんか気分が悪かったし・・・
手記という形で物語が淡々と進んでいるからでしょうか。
個人的にはあまり好きではないです。でも他の方のレビューでは好評のようですね。
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実際に起こった東電OL殺人事件をモチーフにした小説(当然フィクション)。個人的に途中から読むのがとても苦痛になりました。出演者全てに救いが無いというか。最近の桐野夏生は容赦ない描写が多い気がする…。気分が落ちているときは読まないほうが無難。少なくとも、東電OL殺人事件の犯人が誰か、に焦点を当てた話ではない。
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かなりドロドロな人間関係なびっくりです。
附属高校でのドロドロ、中国人労働者のドロドロ、
そして、、、恐怖ですねー
でも高校時代のドロドロはわかるような気がしたな。
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一流企業のOLが夜は娼婦として街に立つ。その理由はなんだったのか。
・・てことなんですが、どうも、私にはよくわかりませんでした。
語る人によって話が変わるし、真実が見えない。
それがこの本、なのかもしれないけど。
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女子のドロドロや差別的仲間意識に卒倒しそう。
よく出来た小説。
実際にあった「東電OL殺人事件」がベース
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読むと性格悪くなりそうです。
陰鬱な気持ちになった。
人の嫌な部分ばかりがクローズアップされていて、落ち込む。
でも先を読まずにはいらなかった。