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紙の本
タイトルのつけかたには一工夫あってもよかったのではと思うのだけれど、多くの人にお勧めしたい良書には違いありません。
2005/01/22 11:44
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投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
今から20年以上前、そこそこ名の知られてきた二十代の女優・黒田福美氏は日本での仕事をあえて減らしてまで韓国にのめりこんでいきました。そして体ごとぶつかっていった韓国を、韓流という言葉がまだ影も形もなかった時期から文章に綴ってきました。
彼女の筆致には、嫌味になりそうな衒学的な色合いは一切ありません。自身の無知や不見識がどこかにあるのではないかという謙虚さが根底にあり、好感が持てます。韓国の言葉を学び、現地に住まいを確保してかなり長期に渡って暮らしてみながら見聞した事柄を、自身の中でよく熟成させた上で平易な文章で描いてきたのです。
今回の著作も期待を裏切らない内容で実に興味深く、一気に読みました。久しぶりにまた韓国へ行ってみたいなという衝動にとらわれたほどです。
わずかに二点、気になったことがあります。
1)まずタイトルがいただけません。これまでの著作でいえば、「ソウル・マイハート」は黒田氏の韓国に対する憧憬を飾ることなく表現した精悍さ溢れる命名でしたし、「ソウルの達人」は題名と内容に齟齬がない見事な名づけだと感じたものです。
今回は、これまでの著作に比べると魅力に劣るタイトルといわざるをえません。また、韓国人に対して「構える」ことを促すような「対策」という言葉が使われていますが、読了後の印象からいえば、内容とタイトルの間にはいささか距離があると思います。
2)ソウルの朝の通勤地下鉄の中で乗客が「みんな疲れ切ったようにぐったりと眠りこけていて」「空気がよどんでい」ると写真つきで書かれています。(187頁)
しかし東京の朝の通勤電車内でも眠っている人はかなりいます。それ以上に東京のすし詰め状態の通勤電車車内で写真を撮ることなどムリです。ですから東京の電車と比べてもソウルの地下鉄の空気が格別によどんでいる、とは言えないと思います。
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