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みんなのレビュー4件

みんなの評価3.8

評価内訳

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4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

質の高い韓国文化、生活分析書。日本の景気回復のヒントも隠されている。

2003/10/16 22:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良書普及人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前、元韓国大使の須之部量三氏の話を伺ったことがある。当時80歳半ばを超えておられたが、一言一言はっきりとした口調で、思わず聞き惚れた。文人とはこういう人のことを言うのだろうか、と感じ入った記憶がある。演題は、日本人と韓国人、その概要は次のとおりであった。

1 韓国の日本を見る視線は鋭角的。こういう国とつきあっていけるかどうかが、日本の成熟度を測ることになる。
2 未来志向は日韓で一致。しかし、片や、過去は水に流す、方や、過去を踏まえた現在、未来という見方。
3 共通の歴史認識を持つよりも、相手の認識を理解することがポイント。
4 個々の歴史認識よりも、ものの見方、感じ方の理解がより大事。これが日韓で全く異なっている。
5 韓国の基本的視点は、恨(ハン)、情、孝の三つに集約される。
6 恨は、心の中に常に満たされないものを持つ状態で、よい意味では上昇志向、もう一つの志向は、昔のことを何時までも忘れない。常に問題意識を持つ韓国人は、個人的能力も高い。例えば外国語能力は日本人は負ける。これが、イデオロギッシュな韓国的な朱子学(観念論)と結びつき、リアリズムの喪失、正悪二元論、白黒つけないと気が済まない、妥協ができない、という方向に行きがち。文武で言うと、武を嫌い、文の道に通じた文人が敬われる。
7 情は、横の連携をつける視点。地縁、血縁が強固。また、情の深さが人間の価値を判断する基準。頼まれると、無理してもやってしまう。しかし、その恩を受けるとお返しも同様のことを求められる。相手の痛みを自分のものとして受け止める。労働運動や学生運動が激しくなるのも、団結が強い証拠。
8 孝は、縦の関係を結ぶ視点。先祖を敬う。李朝時代の党争が、何代にも渡ったのは、先祖の怨みが世代を越えて伝わったため。恨が情で深まり孝で時代を越えて伝わると容易ではない。李朝が乱れたのは、これが主要な要因。朱子学の妥協を許さない考え方がこれに拍車をかけた。
9 華夷思想もある。韓国が文明先進地域、日本は後進地域という思想が根強い。
10 では、日韓関係の出口は何か。徒然草で吉田兼好が書いている。古い葉が落ちるのは、新しい芽が出るからである、と。古い葉は自分では落ちない。新しい芽が出て初めて落ちる。韓国から見て、日本が、新しい日本が見えてきた、ということで初めて古い日本が抜け落ちる。
11 そのためにはどうするか。日韓関係に幅広いネットワークを作っていくこと、そういう幅広いネットワークがあれば、あるところがだめになっても危機の連鎖はくい止められる。問題が起きないことはあり得ない。しかし、それが連鎖して全面的に関係途絶が起きないようにしていくことが大事。

黒田福美さんの本書を読んで、以上の須之部氏の指摘が、生活実感を伴った具体的事例でビシビシと伝わってくる思いがした。人気女優の本だから、面白おかしいものだ、という先入観は払拭される。兵役が韓国人の若者の者の見方にどのような影響を与えているのか、などの観察は、今の日本の若者の惰弱さを思わず感じ、韓国人の個人としての底力を恐れてしまう。一方で、韓国の配達文化の実態を紹介されると、ひょっとしたら日本のサービス産業の将来の行方、場合によっては、日本の景気回復のヒントにもなるかもしれないと思わずインスピレーションしてしまった。
この本は、エッセイと銘打っているが、文化論、ビジネス書としても考えるヒントを与えてくれる。現在ハングル講座を受講している良書普及人としては、一度著者にお目にかかってじっくりと話を伺いたいと思った次第である。

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紙の本

タイトルのつけかたには一工夫あってもよかったのではと思うのだけれど、多くの人にお勧めしたい良書には違いありません。

2005/01/22 11:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

今から20年以上前、そこそこ名の知られてきた二十代の女優・黒田福美氏は日本での仕事をあえて減らしてまで韓国にのめりこんでいきました。そして体ごとぶつかっていった韓国を、韓流という言葉がまだ影も形もなかった時期から文章に綴ってきました。

 彼女の筆致には、嫌味になりそうな衒学的な色合いは一切ありません。自身の無知や不見識がどこかにあるのではないかという謙虚さが根底にあり、好感が持てます。韓国の言葉を学び、現地に住まいを確保してかなり長期に渡って暮らしてみながら見聞した事柄を、自身の中でよく熟成させた上で平易な文章で描いてきたのです。

 今回の著作も期待を裏切らない内容で実に興味深く、一気に読みました。久しぶりにまた韓国へ行ってみたいなという衝動にとらわれたほどです。

 わずかに二点、気になったことがあります。

1)まずタイトルがいただけません。これまでの著作でいえば、「ソウル・マイハート」は黒田氏の韓国に対する憧憬を飾ることなく表現した精悍さ溢れる命名でしたし、「ソウルの達人」は題名と内容に齟齬がない見事な名づけだと感じたものです。

 今回は、これまでの著作に比べると魅力に劣るタイトルといわざるをえません。また、韓国人に対して「構える」ことを促すような「対策」という言葉が使われていますが、読了後の印象からいえば、内容とタイトルの間にはいささか距離があると思います。

2)ソウルの朝の通勤地下鉄の中で乗客が「みんな疲れ切ったようにぐったりと眠りこけていて」「空気がよどんでい」ると写真つきで書かれています。(187頁)

 しかし東京の朝の通勤電車内でも眠っている人はかなりいます。それ以上に東京のすし詰め状態の通勤電車車内で写真を撮ることなどムリです。ですから東京の電車と比べてもソウルの地下鉄の空気が格別によどんでいる、とは言えないと思います。

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2007/12/15 12:21

投稿元:ブクログ

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2010/10/14 21:51

投稿元:ブクログ

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