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読書録「某飲某食デパ地下絵日記」4
著者 東海林さだお
出版 文藝春秋
P162より引用
“昔の文章を読むと、母親が朝、台所でつくる、
「味噌汁の匂いで目がさめた」という表現によく出会う。”
目次から抜粋引用
“チーズケーキのおっとり
心の清涼
酢のフトコロ
北海道からの贈り物
肉マンの幸せ”
漫画家でありエッセイストである著者による、小田急百貨店の
新聞広告をまとめた一冊。
卵酒についてから人形入りのケーキについてまで、季節ごとに
食べ物を絵日記のように紹介されています。
上記の引用は、味噌を紹介した項での一文。
朝、誰よりも早く起きて味噌汁を作ってくれるお母さんが、現在
どのくらいおられるのでしょうか。少なくとも、子供の給食費を
払うことを嫌がるような人達は、そんなことはしてくれそうにな
い気がします。少し前に問題になっていましたが、最近は解決し
たのでしょうか?その後の追跡調査も聞きたいものです。
食べ物について書かせたら右に出るものは居ない著者と、食べ
物ばかりを日本中や世界から集めたデパ地下、両者が手を結んで
できたこの一冊は、減量中の人達には精神兵器や拷問と言っても
過言ではないのではないでしょうか。ただ、思わず買ってしまい
そうになるところを上手く抑えてくれるのが、紹介されている物
の価格。一流百貨店で売られるだけあって、結構なお値段だと思
います。
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