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紙の本
便利で安いのはいい事、というライフスタイルについて考えさせてくれる本
2003/11/09 12:31
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投稿者:甲斐小泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
我々が日常的に便利にand/orありがたく使っているものが、どういう流れを通って手元に届くのかを追う中で問題提起をしている本である。
チキン、マグロ、カップ麺、缶コーヒー、マガジン、スポーツシューズ、ケイタイ、ダイヤモンド、マンションの成り立ちを9つを分かりやすいイラスト入りで教えてくれている。それらが国内外の色々なところから、さまざまな行程を経て手元に届く事を知って驚かされるが、残念ながらどの項目でも、さまざまな問題点が出てくる。あるものは現地で働く人々の人権問題で、別のものは産業廃棄物や環境汚染という問題で。ものによっては複数が重なることもある。
それについて、声高に「いけません!」とか「そんなもの買うな」という感情的に紹介するのではなくて、あくまでも淡々と冷静なスタンスで描かれているところに好感が持てる。その一方で、専門の研究者ではないグループのメンバーが、ネットや書籍を駆使しているうちに、さまざまな問題がボロボロ(と言いたくなるほど)出てくる所に問題の根の深さがあるとも感じさせられる。
家計を考えると、ものの価格は安いほどありがたいし、便利さを求めるのも、時代の流れからある程度はやむを得ない面があると思うが、一方で、モノあまり状態が言い続けられ「捨てる」や「シンプルライフ」がちょっとしたブームとなっている日本である。単純に「ラクした」「得した」と喜ぶのではなくて、ちょっと立ち止まって、その商品の裏には何があるのか、自分の暮しに照らし合わせて本当に必要なのかどうか、と考えてみる必要があると思う。
本当の国際人とは、たとえ自国から一歩も出ないとしても、地球のトータルバランスを考えて行動できる人たちのことかも知れない、と思いつつ読んだ。
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