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この年末年始、たくさんの松本清張を読み返した。
この本もそうだが、松本清張のよさは、凡庸に結論を導き出す犯罪ものが多い中、奥深い人間心理、感情を「突き詰める」ところにある。なんでも、受け取る側の人数の数だけ受け取り方というのはあるものだが、松本清張の場合、特に顕著に現れる気がする。私はそういう中でも年配者の人の読後を聞いてみたい。そこからその人の人生も半分くらいは正しく伝わってくるような気がするからだ。
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「先生が弁護料を理由に断ったせいで、私の兄は、無実の罪を着せられたまま獄中死しました。」
彼女の復讐は、お門違いで、何も正しくはないけれど、凛とした佇まいと意志の強さ、眼差しが目の前に見えるように伝わってきて、美しいと感じてしまう何かがある。
芸術性さえ感じる、この復讐劇。サスペンス好きは必読だ。
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古屋一行・星野真里のドラマを見ました。星野真里って美人なのに、こういう不幸な役いっちゃった系の役多いね。。。おそろしい。それにしても古屋一行のラストの脇の甘さ!!!さすがに馬鹿としか言えない。笑
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世間的には普通の弁護士のごくありきたりに思える行為が恨みを買い、陥穽に嵌る。金持ちが有利という裁判制度の問題を個人の怨念に託けて批判する。13.5.2
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桐子が復讐すべき相手は、大塚弁護士ではなく、
真犯人と警察でしょう。径子も全く関係ないし。
事務所に依頼しに来た時の言動から、桐子が嫌いでした。
映画やドラマで話は知っていましたし、面白かったけれど、
後味悪いです。主人公に共感できる復讐劇ではないので。
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冤罪により死刑判決を受けた兄がその後獄中死。弁護を断った弁護士に対する妹の復讐劇の話。
少し話が出来過ぎな感もあるが、それを差し引いても十分な面白さだった。妹、桐子のキャラクターが素晴らしい。やっぱり松本清張はいいなあ。
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後味は悪い。誰も、そう誰も幸せになってない。というか不幸だ・・・。
でも桐子の生き方が潔過ぎて、なぜか共感してしまう。
ちょうど「検察側の罪人」読んだ後だけど、「検察側」の後味に悪さには憤りを覚えるのに、全くこの作品には憤りを覚えなかった。
なんだろう・・・本来は憎むべき犯人なんだろうけど、犯人の人となりがほとんど出てこないから、なのかな・・・。
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むちゃくちゃ身勝手な話。
兄の無実をはらすため、なけなしのお金をはたいて東京の有名弁護士に弁護を引き受けてくれるよう願い出るが、、
弁護士報酬が払える見込みがないから、と断られ、
復讐のため、冤罪を作って弁護士を陥れる。
勝手に頼ろうとして期待を裏切られたからといって逆恨みもいいとこ。
身勝手すぎて、イライラする。
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兄の無罪を信じて桐子は九州から上京、高名な弁護士に依頼するが弁護料を理由に断わられたため、弁護士に復讐する話。
逆恨みも甚だしく、桐子の身勝手さに腹が立つ。
全く共感できない話だが、面白かった。
(電子書籍 Sony Reader)
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時代背景が古くて、ピンとこないことも多かったですけど、十分楽しめました。でも、私には松本清張さんの本は少し敷居が高く感じました。
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桐子の気持ちはわかるけども、弁護士松本を責めるのはお門違いであろうに。 と感じてしまったならばまんまと作者の思惑に乗ってしまっている。それこそが現代の裁判制度の矛盾点なのだ。お門違いな人間が平気で冤罪にかけられて、社会的地位を失う世の中なのだ。まさに本文引用の通り。
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決して裕福ではない若い娘が、依頼を引き受けてくれなかった弁護士に復讐する話し。最後はちょっとやり過ぎの感じ。
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面白くて一気読みしてしまった。流石清澄先生!
兄が無実の罪を着せられた事は気の毒だけど、依頼を断った弁護士を逆恨みするのはお門違い。弁護士からしたらタチの悪い女に関わりとんだ災難。おまけに真犯人はお咎めなし。
解説では事勿れ主義に対する批判であろうと述べているが、むしろ不条理を謳っている気がする。
無実の罪を着せられるのも、タチの悪い女に絡まれるのも、人の世の不条理。世の中公正には動いていない。
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殺人容疑で捕えられ、死刑の判決を受けた兄の無罪を信じて、柳田桐子は九州から上京した。彼女は高名な弁護士大塚欽三に調査を懇願するが、すげなく断わられる。兄は汚名を着たまま獄死し、桐子の大塚弁護士に対する執拗な復讐が始まる……。それぞれに影の部分を持ち、孤絶化した状況に生きる現代人にとって、法と裁判制度は何か?を問い、その限界を鋭く指摘した野心作である。
映画やドラマ化されたものは観ていない。後味悪し。
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偶然と執拗な女性の執念が絡み合って…の結末。
高名な弁護士でもひとりの若い女性に翻弄されてしまうのか…。
恐ろしい。
描かれている時代が古く、今の事件捜査から見ればずさんなんだろうとは思うけど、それでも楽しめる。