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みんなのレビュー396件

みんなの評価4.3

評価内訳

393 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ミステリの原点?! 『そして誰もいなくなった』

2010/10/25 17:42

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

とっても有名な本書。訳者違いで何冊も出版されているのではないかと思う。「孤島もの」、「クローズドサークル」の代名詞と言っても過言でないほど有名な作品なのだけれど、実はこれが初読み。だって…翻訳ものって苦手なのだもの。


U・N・オーエンなる富豪によってインディアン島に集められた職業や年齢もバラバラの10人。しかし島での最初の晩餐時に10人の過去の過ちを告発するテープが流れ動揺する一同。そしてその夜、最初の犠牲者が出る。それを皮切りに童謡になぞらえるかのように、ひとり、またひとりと殺されていく客たち。10人目が殺されたとき、最後に残った真相とは?!


クローズドサークルは好きなテーマなので色々読んできたけれど、なるほど多くの人が賞賛するように本書はこのテーマの中でも群を抜いて洗練されている。ハラハラドキドキの展開に加え、何よりも面白いのはそのトリックだろう。

インディアン島に上陸したのが10人。そして殺されたのも10人。死体の数ももちろん10人。しかしその中に(もしくはその他に)犯人がいる。もちろんミステリなのでトリックはある。しかしそのトリック――というよりむしろ真相の解き明かし方――が粋なのだ。

言い換えるならば、シンプル。本書で殺される10人には互いに接点はない。よって「痴情のもつれ」という殺人の理由として最も登場するアイテムも登場しない。ただただ純粋に「ミステリ」なのだ。

解説の赤川次郎が、本書を「永遠の目標」とした上でその素晴らしさを熱弁しているので引用する。
 ストーリーのための、無理な恋愛や展開が使われていない点も、ミステリー作家として多くの作品を書いてくると、いかに凄いことかよく分かる。
 もう一つ、これほど人が次々に死んで行くのに、少しも残酷さや陰惨な印象を与えないこと。
 映画の影響で、残酷描写や暴力描写を過激にすることが「読者サービス」であると思い込んでいる、一部の作家に、この『そして誰もいなくなった』の後味のいや味のなさを学んでほしい。

 
そう、とても不思議なことなのだが、10人もの人間が殺されるのにも拘わらず本書には、残酷さや凄惨さを感じられない。かといって、最近たまに耳にする「無差別殺人」のように人を殺す「理由」がないわけではない。殺す「理由」はある。しかし陰鬱ではない。これはきっと、とてもすごいことだと思う。

しかし…やはり翻訳書は苦手だ。まず登場人物の名前が覚えられない。赤川氏は「本作の導入部分のみごとな人間の描き分けはどうだろう! しかも、一人一人の個性が読者に努力を強いることなく印象づけられ、混乱することがない。」と言っているが、非常に混乱した。誰が誰だか…残り3人ほどになるまで判然としなかった。

また、英語独特の書き方をそのまま日本語にしている箇所も気になった。特に台詞の前後部分。誰の台詞かわからなくなり、読むリズムが崩れてしまう。もうちょっと地の文の訳し方を現代風にしてほしいなぁ…と思ったり。訳者の清水さんは20年以上も前に亡くなられているので、そろそろ新訳が出てもいい頃なのかもしれない。

しかしクリスティ。聞きしに違わぬクオリティ。翻訳ものが苦手だけれど、少しずつ読んでみようかなと思う。


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紙の本

そして誰もいなくなったけど。

2009/01/02 13:34

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ばー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 言わずと知れた名作。もはや古典であるが、現在でも様々な物語の下敷きになっていることからも、その評価は現在においても揺るがない。今更あれこれ書くのも、本当に「今更」なのだが、やっと先日読んだので、簡単にちょびちょびと書いてみる。

 本作の舞台は、本土から離れたインディアン島。そこにU・N・オーエンと名乗る人物によって10人の様々な人間が呼び集められる。招待主が現れず、皆が訝る中、蓄音機の声が10人それぞれの過去の殺人を告発する。そして、過去からの声に導かれるように、第1の殺人が起こる。

 最終的にはインディアン島に「誰もいなくな」ります。結局の所、タイトルから私が期待したのは、誰もいなくなるまでの過程と、「犯人不在」という結果。
 思わず『十角館の殺人』を思い出しましたが、探偵役が明確に打ち出されていない分、クリスティの方がよりスリリング。クリスティの文章は端的にして簡潔。ぞくぞくと行間から恐ろしさが滲み出てくる。敢えて書かない「おそろしさ」というのは、本当に怖い。今となっては非現実であろうかもしれない手法も使われているが、それがかえって閉塞感を生んでいる。
 で、後者ですが。残念!犯人は存在してます。アンチミステリなのかな、と思っていたんですが、そうじゃなかった。ある意味、最後のロマンティックな手紙はいらんかったかも、と考えてしまう。真相は藪の中、でも個人的には了承してたなあ。追記として、犯人の手法は分かりやすいトリックです。動機も理解可能。

 古典は教科書、と誰かは言っていましたが、まさしくその通り。考え付きそうなトリック、プロットは過去の誰かさんがやってくれています。時代が進むにつれて、物語を作るのは難しく、細部に拘るようになるのは必然か、そんなことも考えてしまったり。
 やっとオリジナルを読むことができ、なんだか安心。これから読むであろうたくさんのミステリ読解に役に立ちそうです。

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2004/09/28 12:41

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