紙の本
インサイトを獲得するための智恵
2003/12/26 00:24
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:平野雅史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
インサイトとはナンナンだろうか。本書では、インサイトを「勝てる戦略の構築に必要な頭の使い方、ならびにその結果として得られるユニークな視座」だと言い、この新たな戦い方を作りあげる能力を身につけた者だけが、自らを差別化し、競合優位に立つことができると言う。なるほど、確かに、例えばポーターの戦略論などは、誰でも知っている定石であって、今更新しくもなければ付加価値にもならない。MBA的な知は当然のものとしたうえで、さらに実際の場面から知見を獲得することが競争優位になり得るという主張は、至極当然なものだ。
本書ではインサイト=スピード+レンズと定義する。
スピードを上げるためには、「(パターン認識+グラフ発想)×シャドウボクシング」が如何に大切かがわかる。特筆すべきは、論理的思考にとどまってはならないと明快に言い切っている点だ。なるほど、言われてみれば論理的思考は多段階の官僚組織構造(ピラミッド構造)みたいなもので多くの蓋然性を積上げないと結論を導出できない。この点、右脳と左脳とをコラボレーションさせ、蓋然性ある飛躍を導こうとする、「(パターン認識+グラフ発想)×シャドウボクシング」の考え方は、確かに身につけたい思考プロセスだ。
また、発想力を高めるための道具として、レンズの比喩を用いて、感度の良い多様な切り口を提供する。拡散・フォーカス・ヒネリの各3次元、計9つの視点は、バリューチェーン、進化論、KFS、ユーザーになりきるなど、戦略論では目新しくはないが、しかし、汎用的である。
いずれにしても、本書はインサイトにたどり着くまでの知見を与えてくれるが、結局、何度も実践してみてやっとインサイトにたどりつくのだろう。シャドウボクシングを重ねることによって自らの実践力を高めることが、結局、一番の近道なのだ。
紙の本
「戦略」は肉体で学ぶ
2003/12/01 12:04
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、第一の感想としては「非常に読みやすい本」だと言える。
特に、戦略とは何か、何のためのものかをわかっている人にとっては、実際に効率的に効果的な戦略を組み立てる際の「脳」の使い方を、具体的なイメージとして捉えられるようになる本ではないだろうか?
反対に、戦略とは何かをわかっていない人を読む場合なら、戦略の知識がなぜ必要かもわかり、かつ、その知識を有効に使う方法を同時に学べるため、一石二鳥だろう。
こうしたことが「非常に読みやすく」書かれているのだから、まずは読んでみるべき本だと言えるのではないか?
だが、間違ってはいけない。この本を読めば、戦略がうまく使えるようになるわけではない。この本の主旨は何より、戦略をうまく使うには、どのようなトレーニングが必要かということなのだから。
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ユニークな戦略=定石+インサイト =定石+(スピード+レンズ) =戦略のエッセンス+(パターン認識+グラフ発想)*シャドウボクシング + (拡散レンズ+フォーカスレンズ+ヒネリレンズ)
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テーマ:戦略論
お勧めの人:戦略論について何か呼んでみたい人。
ポイント:コンサルタントの思考方法がわかります。
物事を別の角度から捉える視点が身につきます。
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とても読みやすく、BCG思考「インサイト」がよくわかる。
どこか大雑把な感は否めないが、戦略思考を学ぼうと意欲あるかたにとって、とかく専門用語に満ち、分厚い書物て挫折するよりは、事例やケースも適所に存在する本書からトライするのは最適ではないか?
本書を読み進めると、必ずBCGツールをより深く学びたくなること間違いなし。これも著者のインサイトに基づく意図にはまっているのだろうか?(笑)
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BCGの人が書いた本です。ユニークな戦略を考えるにはどうしたら良いかって本かな。具体的なフレームワークの話とか、視点を変える話など興味深く読めますし、物を考える視野を広げるのではないかと思います。グループディスカッションなんかには多少役立つんではないでしょうか。ただ、こーゆー本は読むだけじゃだめですね。この本にも書いてありますし当然ですけど。読んで知識なり視点なりの情報を得て、それを自分で色々実践して消化する必要があるわけで、そうなると早めに読む必要がありそうです。つまりは、考え方の土台になるような情報が書いてある本です。もっと本読みたいですね。こーゆー本を読むマイナス要因としては、考え方が型にはまったものになってしまう、ってのがありそうですが、まだそんな段階ではないでしょう。
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BCGシリーズの一冊目.BCGコンサルタントの”insight”を説明した本.いろんなケースを基に考え方を掘り下げて説明してくれていてわかりやすい.ただ,あくまで考え方に留まっていて,ケースと実例との格差を感じざるを得ない.ケースや思考法の入門としては面白いと思います.
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考え方とか、新聞とか情報を集めるときに頭に入れておいたほうがよいものを与えてくれる。ポストイットが結構張ってる本。
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的確な事例(日本の事例多い)を交え、戦略的にビジネスを考える術がシンプルにまとめられていて、とても読みやすい。
ただし、この著者が言うように、この本に書かれてある定石(普遍的)に「インサイト」を加えなければ、
有効な戦略は立てられません。
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BCG三本柱「インサイト」について主に取り上げている本。インサイトと仮説思考は密接に関わっているが、仮説を立案する前に必ず必要となる能力がインサイト、すなわち洞察力。洞察力かこそが戦略立案のスタートになる。もう一回読んだほうがいいな。
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良い(ユニークな)戦略=定石+インサイト(応用力)
この「インサイト」に焦点を絞って書かれている本。
経営学・経済学などの常識だけでは競争に勝てない時代である今。どうすれば他社とは違う、ユニークな戦略が築けるかを教えてくれる。
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就活の際に買って、でもケーススタディの方が優先であり、それにはそこまで役に立たないと思い、保留していた本。
就活後に読んだ。
かなり参考になる良書。
就職前にもう一度読んでおくべき。
というか、できるだけ早めにもう一度読むべき。
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?戦略とは「ありたい姿」マイナス「現状」であり、「ケンカのしかた」であると定義すると、「ユニークさ」をつくり出すことこそが、勝つ為の要諦
?ユニークな戦略=定石+インサイト(スピード+レンズ)
?スピード=(パターン認識+グラフ発想)Xシャドウボクシング
?市況を読んだMA戦略(小規模の苦しい会社を買う)
?コンセプトワードの理解、右脳ビジュアルでの仮説立案、左脳での論理的検証、3つ共にパーフェクトに使える人は少ない
?ホンダ:国民1人当りのGDPが一定レベルに圧すると二輪車が急増、その手前で参入、1万ドル以上になると四輪
?経済大国興亡史、大国の興亡
?有能な中堅社員数人選んで、変革推進の中核部隊に仕上げる
?PNIルール:まずポジティブに
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7/18
・戦略とは「ありたい姿」マイナス「現状」、「けんかの仕方」
・脱平均の考え方でグラフを見る
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御立さん著なので購入。経営本は過去の成功例(定石)を書いたものが多いけれど、それを実際に「使う」ためにはもう一つ壁がある気がしていた。理論と実践をつなげるヒントがたくさん。