投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
元整形外科の廃病院がギャラリーとなり、717日間飾られる四谷シモンの人形。
本書でも語られていることだが、これ程しっくり落ち着く組み合わせはそうそう無い。
人形達はそこで生まれ、そこで生を終えるかの如く存在し、他人に内臓までをも見られ、辱められる。
思いの外オヤジ人形が多く、手の浮き出る血管から妙な現実を感じる。
そんな中の澁澤龍彦に捧げた「天使」が一際美しく、どこか天上を追われた堕天使のようで、連れて帰りたくなる。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
人形に関する薀蓄を調べたくて手に取ったのだが、実は四谷シモン氏の伝記であった。そのため、期待をしないで読んだのだが……。面白い。少年時代に苦労された氏の行動(蛇口泥棒)には、ちょっと待てよ。と突っ込みたくなる部分もあるのだが、環境や人間形成における複雑さから致し方ないのかなとも感じられた。衒学的な言葉を振り回すのではなく、飾り気のない実直な生き方と強い意志が節々から読み取れて、非常に強い印象を抱いた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「木枠の少女」が多方面から完璧すぎて言葉が出ない。
こんなにも異質なものを異質でなくする空間が現実に存在したって事実が得難すぎてもう。