紙の本
般若心経
2019/01/31 21:11
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
般若心経について書かれた本は山ほどあるので、自分の好みに合った内容や解説のものを選ぶのがいいかと。解釈もずいぶんと違いますよね。
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これだけ有名な「般若心経」。どんなものか知りたくて3冊読みました。
よく分からなかったです。
今回,図解雑学般若心経 を読みました。
これはよかった。少し分かった気がします。深い意味はまだまだ分からないのですが,入門にはなった。なんとなく般若心経ってこういうものだというのが分かりました。語句の説明がていねいです。まったく知らない人に分からせるように書かれていると思いました。
上の3冊が悪い本だということではありません。いま読み返すといいのかもしれない。順番が悪かったです。
般若心経について入門が終わった人にとってはいいのではないかと思います。
だから,まず「図解雑学」から読むことをお薦めします。
その中でおもしろかったところ。
ところで約20年前に小チベットと呼ばれるインド領ラダック地方で、思いもかけない体験をしたことがある。種智院大学のチベット仏教調査団として、同地方の仏教文化を3年間にわたって調査したが、あるとき、ー仏教僧院に保管されている経典群を記録し終わって、帰り支度を始めたとき、団員の中で僧職の者が中心になって御礼の意味で般若心経を日本風に唱えた。
そうすると、チベット僧のひとりが、横書のチベット語で書かれた経典の小さな束を持ってきて、数人で読みはじめた。すぐには何の経典か判断できなかったが、終わり頃になって、懐かしい「ギャテー・ギャテー」が聞き取れたではないか。正確には「ガテー・ガテー」であったが、サンスクリット語原典からチベット語に翻訳されたチベット訳の般若心経も、サンスクリット語から漢語に翻訳された漢文の般若心経も、最後の呪(真言)の部分だけはあえて訳出せずに、その聖なる句を声高に唱える点は共適している。
不十分な解説や註釈は、原典の持つ深い意味と不思議な威力をむしろ半減させるものであることをあらためて痛感したことであった。(p145)
( おもしろい!! )
このようなやり方は、すべてを否定する虚無主義ではなく、釈迦の入滅(死ぬこと)以後、範疇論的実在論の立場に立って、人間や世界の存在をこと細かに分析することに熱中した伝統的な部派仏教(とくに説一切有部)の煩瑣(はんさ)な哲学的仏教に対する反省と反論であったと見ることができる。
したがって、『般若経』の流れを引く般若心経でも、前半部には従来の説ー切有都が構築した教養体系に対して、すべて「無」「不」の否定詞をつけていくが、これらは決して「存在しない」というのではない。「空の中」、換言すれば「空という在り方において」は、さまざまの諸要素が原子や分子のように実体的に構成されていると考えるべきではなく、むしろさまざまの間接原因(縁)が集まり合い、現実の在り方を現出していると考えるのである。(p92)
( ぼくは、「無」「空」が並ぶので、虚無的な感じを持っていました。ではそれがどういうことを意味するのか、まだ���だつかめてはいませんが、虚無主義ではないというのだけは理解したというところです。 )
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