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紙の本
意外にも著作権先進国の日本
2005/08/27 22:32
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、元著作権を扱う担当の官僚で
現在は、大学の教官をされている岡本薫さん
の著作権に対する考え方(正に表題どおり)を、書いたものです。
本書を読んで、意外だったのは実は、
著作権という考え方、とりわけ、権利の保障が欧米と比べても
日本は、進んでいるということ、
ただ、その分、どういう方針で行くと、いう明確な決まりが
業界側、著作者側、利用者側、評論家サイドにもないので、
みんなが、勝手に自分の有利なように議論を展開していて
あっちに、ふらふら、こっちに、ふらふらと、なっているみたい。
本書で、著者が、再三にわたって指摘しているのは、
アメリカは、常にガミガミ著作権の問題を言っているみたいですが、
意外にも著作権の先進国では、なくて、
アメリカ企業の得になることに対しては、強硬に発言するけれど、
それ以外は、ほったらかしの、状態だとか、
その強く発言する代表が、PCなどのソフトウェア、音楽、映画
併し、映画では、ほったらかしの分野も共存していて
ハリウッドの政治力により、
演者に対する、著作物の二次使用の対価は、抑えられているとか、
まぁ、アメリカといえども、
人間社会なんですね、、、。
権利と、いうものは、どんどん新しく出来ていくもので、
(その証拠に、中世には、可哀相という概念意外に人権なんて
ものは、なかった)
新古書店など最近問題になっているけれど、
(現在、新古書店側は、何%か払う準備はあるという体制です)
昔の、所謂古書店は、買い取った、古書は、
その古書店のもので、幾らで売ろうと 勝手でした。
(領民の裁判をどうしようと、領主が勝手みたいな
ムードですな)
実際、現在もそうなっています。
で、ここからは、この本の著者も書いていますが、
いかにも、お役人的発言で、少し嫌になるのですが。
基本的に、お役人のルール作りというのは、
野球で、スリーストライクで三振になるものを、
ツーストライクで三振にしろと、投手、打者が主張しあっているのを、
分けるようなものなので、
大変難しいと。
結局、主張する両者が納得するラインしか、決まらない感じがします。
とりあえず、著作権の理論武装には、
最適の一冊です。
紙の本
インターネット時代に注目に値する一冊
2004/11/27 10:46
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はインターネットによる「一億総クリエーター、一億総ユーザー」時代の著作権について実に明快かつ詳細に解説しています。我々がおおまかに「著作権」という言葉でくくってしまっているものが「著作権」や「人格権」、「著作隣接権」といったものによって構成されていることや、製作者の権利が「許諾権」と「報酬請求権」に腑分けできることが書かれています。その論理のわかりやすさと興味深さに思わず引き込まれました。
著作権契約について日本の放送局の認識が遅れていることを、著者は次のように記しています。
「著作権契約というと『他人がつくった既存のコンテンツを使わせてもらうとき』の契約を思い浮かべることが多いが、トラブルの原因になることが多いのは、むしろ『つくるとき』の契約である。」(179頁)
私にはこんな経験があります。ニューヨークの書店で俳優クリストファー・リーブのサイン会に参加した直後、地元ラジオ局の街頭インタビューを受けました。インタビューに入る前にレポーターから、これから行うインタビューの音声を「二次使用」まで含めて番組で使用することを私が放送局に対して許諾するという内容の書類を渡されました。それに同意と署名をしてほしいというのです。契約社会アメリカならではだなと、感じたことをよく覚えています。将来その番組をどのように二次利用することになるのか、番組制作者が強く意識しているからこそアメリカでは街頭インタビューに際して私のような一般旅行者に対してまでこの種の手続きが踏まれるわけで、まさに本書で著者が注意を促している点だといえるでしょう。
著作権侵害という行為はそのダメージの大きさがすぐには見えてこないからこそ、なんとなく一般の人々の間では扱いがおろそかになりがちなものです。本書がそういう意識の改革に一役買うのではないでしょうか。多くの読者を得るべき一冊だと感じました。
紙の本
1億2千万人の著作権。
2004/01/22 09:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
インターネットなどITの普及にともない著作権も、どんどん身近なものになってきた。それまで著作権というと、「プロのもの」、メディア側のものというイメージが強かったが、Webなどで、みんなのものになってしまい、「クリエイター=ユーザー」、要するに、プロとアマチュアの垣根が取っ払われてしまった。著作権の名前は知っているが、いざ、その中身はというと、知らないことばかり。本書は、著作権の具体的な内容が平易に、広範に、しかも、コンパクトに書かれている。
ぼくが意外だったのは、日本が世界に先駆けてインターネットに対応した著作権制度」、「サーバー等から公衆への自動公衆送信を無断でされない権利」を「法定していた」ことである。
それと、著作権保護水準が先進国で最も低い国がアメリカだということも。まったく意外だった。しかし、読むにつれ、ビジネスでおいしいとこは、ガチガチに法制化しており、「権利者」よりのものといえなくもないだろう。
ほかにも、ランダムに列記してみると、
○著作権には3つの意味がある。「「著作権」(1)は、著作者の権利である「著作権」(2)と、伝達者の権利であると一般に言われている「著作隣接権」とに分かれる」「「著作権」(2)は、「人格権」と「著作権」(3)に分かれ、「著作隣接権」は「人格権」(実演者のみ)と「財産権」(放送局、有線放送局、レコード製作者、実演者)に分かれる」
○「表現は保護されるが、アイデアは保護されない」
○「誰が書いても大体同じになるものには著作権はない」すなわち、「自分なりの創作性が加わったものでないと保護されない」
そして
○日本での「「著作権問題」の大部分は「著作権契約問題」」というところ。著作権に関する契約書は、作成しておくべきだと。ごもっとも。してないんだなあ、これが。まあイラストなどキャラクターに関するものは、契約書を交わしたりしているようなのだが、長年の商慣行なのだろう、いまだに、出版・広告業界は、口約束で仕事が動いている。こんなことは、欧米では「アンビリーバボー!」なのだそうだ。確かにね。この契約システムが定着することが、急務であることが、改めてよくわかる。
レッシグたんことローレンス・レッシグは『コモンズ』で著作権など知的財産権が、ネット社会の発展を阻止すると述べ、概念、すなわち、NEXTのことについてふれている。一方、本書は、日本の著作権のNOWについて紹介している。知っておいて損はないはず。
Weblog「うたかたの日々」
http://soneakira.blogtribe.org/
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