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毎日かあさん 1 カニ母編 みんなのレビュー
- 西原 理恵子 (著)
- 税込価格:922円(8pt)
- 出版社:毎日新聞社
- 発行年月:2004.3
- 発送可能日:購入できません
コミック 第40回日本漫画家協会賞参議院議長賞 受賞作品 第8回文化庁メディア芸術祭 受賞作品 第9回手塚治虫文化賞短編賞 受賞作品
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紙の本
大河家族ドラマ、始まりの書
2016/09/19 16:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
その後、十数年にわたって連載し続けられる『毎日かあさん』の
第一巻。
連載途中で離婚した元・夫も存命だし、子供たち二人も就学前の
可愛い盛り。
今後の波乱万丈を考えると、最も幸せな一冊なのかも知れません。
紙の本
しっかり笑ってしっかり泣ける
2007/12/19 23:45
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
わたし、
毎日新聞でもっともおもしろいのは、この連載だと思います。
なんせしっかり笑えてしっかり泣けるのだから。
やんちゃな息子とおしゃまな娘の予想のつかない行動は、
ほんとに笑えるし、
この二人と西原かあさんととうさんのほろっとくるストーリーには、
しっかりじんときてしまう。
こどもを描いたものって、
こどもってやんちゃしても、興味深いし、かわいい。
という二種類にばっくりわかれてしまう気がするけど、
西原理恵子は、
この二種類以外の要素がたっぷり入っていると思う。
こどものすることは予想がつかない。
かあさん・西原理恵子のすることも、予想がつかない。
そして、それらはとてもおもしろくて、じんとくる。
紙の本
荒ぶる日々の中にありながらも人生のそこここに転がる「宝石」をしかと見つめる姿が心を打つ
2006/02/28 21:40
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
飲んだくれの亭主に三行半をつきつけ、幼い息子と娘のシングル・マザーとして生きる道を選んだ著者が、自身の子育ての日々を厳しく綴ったエッセイ風コミックです。大笑いさせられ、そして大いに涙腺を刺激される一冊です。
私がこの著者の作品で敬意をもって評価する点は、彼女が時として痛々しいまでに荒くれた人生に身を置きながら、その眼力で人生の「ままならさ」や「ささやかな喜び」を奇跡的ともいえるほど見事に掬い上げてみせるところにあります。
例えば、女でひとつの子育てに翻弄され、そして今日も画の締め切りに追われて部屋にこもって苦闘している著者は、背後に「こそこそと小さな話し声」を聞きます。「ふりかえると仕事場のドアの下の小さなすき間から二人の小さな手が出ている」のに気がつきます。著者はそれ以上のことを語りません。<子供たちがいるから頑張れる>なんて手垢にまみれたような文章は書いたりしません。情景を単純に綴るだけ。その俳句のようにシンプルな叙述の中に、著者が母としての幸せを噛みしめていることは十分に伝えることができているのです。私は12頁に掲載されたこの一コマ漫画に心打たれて、しばし言葉を失ったほどです。
またアルコールで体を壊して入院した元夫の見舞いに行った帰り道、著者はこう述懐します。
「すきだったひとを
きらいになるのは
むずかしいなぁ」。
秋雨が降る中、うつむき加減に歩き去る著者の小さな後ろ姿が、人生の「もどかしさ」や「やるせなさ」を静かに映しているようです。これもまた、私の心に重く沈みこむような気がした、実に印象深い場面です。
言うことを必ずしも聞いてはくれない幼子たちに振り回され、心がすさびそうな日々の中でも、人生をしっかりと見つめている著者の姿に心振るわせられました。
紙の本
ん?あの西原大先生が子育てマンガ?
2005/05/12 14:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギャンブルで大負けし、世界中どこへでも出かけて行き、何にでも挑戦し、その突撃ルポを毒舌に満ちたマンガにしてきた無頼派の一面と、幼い頃や学生時代の思い出、体験をもとに抒情豊かにマンガにする二つの顔を持つ西原大先生が、一家団欒子育てマンガを描く、しかも新聞連載だと聞いて、(ウチでとっている新聞とは違っていたので)新聞を変えようと真剣に思ったのはいつだったでしょう。結局は家族の反対で変えないまま、早く一冊にまとまらないかと首を長くして待っていました。
そんな待ちに待った一冊、大先生の二つの面が見事にあらわれていて大満足、期待を裏切らないおもしろさでした。
私にはまだ子供がいないので、子育てのタイヘンさというものは実際にはよくわかりません。が。もし子育てで悩んでいる人がこの本を読んだら、こんなことでも子供は育つんだと気が楽になるんじゃないかな?まあ、中にはふざけるな!と怒り出す人もいるだろう内容なんですけど。
まとめて読んでみて、また新聞を変えたくなってきました。きっと西原大先生の代表作の一つになることでしょう。それにしても、西原大先生のマンガを連載に使うなんて、毎日新聞、勇気あるなぁ。
紙の本
母は強し!
2004/07/05 14:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももんちゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日新聞に連載中の「毎日かあさん」です。
本屋で平積みになっていたので、ぱらぱらっと
読んでみたのですが…うっかり泣きそうに
なってしまいました。
泣くまいと妙に力の入った顔でレジに向かい、無事購入。
この著者には、よく涙腺を鷲掴みにされてしまいます。
うまいというか、ずるいというか…。
でも、全体的には強烈なギャグが炸裂するマンガなんですけど。
子供のしでかす事件(!)や家族のこと、ひいては自分のことまで
ネタにしてしまう客観性はとても子育て真っ最中の人とは
思えません。さすがプロ!
連載中に離婚しちゃったそうですが、それでも元夫への「愛」が
感じられて切なくなりました。
読んでいる間にいろいろな感情を味わうことができる1冊です。
紙の本
さっそうと、現代の偏差値に立ち向かう高知の女の子。
2004/05/23 07:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代の偏差値とは何か?
たとえば、少子化なんてのはどうでしょう。
総人口に占める子供の割合は、30年連続で低下しております。
2004年5月4日発表の総務省人口推計によりますと、
15歳未満では、昨年より20万人少なくなっている。
それでもって、総人口に占める子供の割合は過去最低の13.9%
(また、厚生労働省が3月17日に発表した統計では、
最初の子の出産前に、離職し、出産後も無職でいる女性は、
仕事を持つ女性の52.5%にあたる)。
ちなみに、ローマはどうして滅びたか?
ここでは渡部昇一さんに語っていただきます。
「ローマは外的に負けたことなどなかった。
ローマが蛮族の侵入によって滅ぼされたということはない」
それでは、なぜ。
印象深かったのは渡部さんが少子化をあげていたこと。
「特に女性の道徳の弛緩である。
女性の貞操がはなはだしく乱れ、夫を替えた回数が自慢になった
という話もある。そして子供を産むのを嫌がるようになった。
…子供が少なければ内部崩壊するより仕方がない」
ローマのゆくすえを予感させる、偏差値のゆくえが、
見ないようにしながらでも、私たちの脇には、
よこたわって、とぐろを巻いているのでしょうか。
ところで、偏差値といえばまず学校の成績が思い浮かびます。
学校での偏差値で、全国の最下位に近いのは高知県だと、
司馬遼太郎さんは語っておりました。
それは司馬さんが亡くなる10年前の1982年。
NHK教育テレビで12回にわたって放映された中に出てきます。
司馬さんはその12回目の語りの最後に、女の子を登場させました。
「一人の女の子がいましてですね、その女の子は高等学校を出たばかりの、高知の子です。彼女は言います。全く偏差値社会と関係ない子でして、こんなことをよく言います。『日本という国は息苦しい』と。どこかの国の人と結婚したい、もう日本の社会は私にはあわないという。高知の子であります。」
それでですね。
西原理恵子の「毎日かあさん」を読んで、驚いたわけです。
ひょっとしたら司馬さんが会った高知の女の子というのは、
こんな人じゃなかったのか?
というようなことを思ったのでした。
参考書
渡部昇一著「ローマ人の知恵」集英社インターナショナル
司馬遼太郎著「『昭和』という国家」NHK出版
(あと、余談ですが、舌足らずのこのレビューにもの足りなければ
ネット上のreview japan に和田浦海岸という同じ名で、
書き込みをしております。よろしければ、お立ち寄りください。
もうちょっと興奮して「毎日かあさん」も取り上げております。)
紙の本
はちゃめちゃだけど愛はある
2004/04/25 22:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
西原理恵子は、一見普通の主婦であり女なんだが実は
ちょっと普通でない。なんというか破滅願望というか
滅びの美学というか、普通で終わりたくない波乱万丈
人生待望論みたいなものが潜在意識のどこかにある。
だから普通なら安全サイド、安全サイドを選択する
ところを「危険な選択」を勇んで好んでやってしまう
ところがある。結婚相手の選択もこの「滅びの美学」
追求の結果がもたらした当然の結末であり、計算通り?
離婚してしまう。それでも西原はめげない。予定通り
母子家庭になって、むしろその悲惨を楽しんでいる。
楽しむだけじゃモノ足らず漫画にして商売のネタにして
生活の糧にしてしまった。なんだか檀一雄の火宅の人
を彷彿とさせる展開だが、あの悲惨さ、あの暗さは
ここには微塵もない。ただただちょっと危ないが妙に
明るい母子家庭のホームドラマがここにある。
全頁オールカラーなのも良い。オリジナルがカラー
なのだろう。貧乏な毎日新聞は手抜きして白黒で掲載
しているが、毎日新聞も早くオールカラーで連載する
ことを望む。