紙の本
ワンランク上の消費、を目指すあなたに。
2004/06/12 00:01
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投稿者:aguni - この投稿者のレビュー一覧を見る
「新しい贅沢品」を示す言葉、「ニューラグジュアリー」がこの本のテーマである。高級品ほど高くはないが、普段の商品よりはちょっと高い。安ければ売れる、高ければ売れないというマーケティングの常識を覆す、新しい消費者心理についてて、アメリカの実例豊富に説明した一冊。
高くても売れる、なぜならそれこそがブランドの力なのだ、などというようなトートロジーにだまされそうになるブランド論の本とは違い、この本ではその「ちょっと贅沢」な消費の心理的・社会的背景にまで踏み込んで説明している点が新しい。確かにこれはアメリカでの事例を中心に解説した本ではある。しかし、幻の焼酎だのスイカだの味噌だの醤油だのといった食材から、ブランド一点買い、高額の大人向けおもちゃ。内装がゴージャスなマンションやちょっと高機能の家具。デジタル家電。ちょっと高いものが売れているのは何もアメリカだけではない。この本のあとがきによると、日本以外のヨーロッパなどでも同様の現象が起こっていると言う。これは世界的な現象なのだろう。
その背景はいくつかある、ということがこの本で語られている。私が特に面白いと思ったのは、世界的なサプライ・チェーン・マネジメントの進展によって生活に必要なコストが減少、その結果、不可分所得が増えた、という見方だ。なるほど。例にあがっているのは、BMWで100円ショップに行く人。自分の行動に照らし合わせても、納得できる行動だ。
あとがきの最後に訳者がこの本の効能をこう語っている。
「企業の経営層や商品開発系のマーケティング部門の方々が、自らのカテゴリーを攻めるアウトサイダーとなり、新たなニューラグジュアリー・ブランドを立ち上げ、成功させるきっかけに本書がなれば幸いである。」(P314)
うーん、なるほど。この本の価格は2000円。最近のビジネス書の中ではちょっと高い部類に入るが、それなりの価値があるのかもしれない。いろんな意味で、ワンランク上を目指すあなたにオススメの一冊である。
紙の本
内容紹介
2004/01/14 11:53
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投稿者:ダイヤモンド社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
安ければ売れるのではない。高くても販売量を伸ばしている商品はこんなにある。デフレ経済に隠れた消費の新しい現実を紹介。
「価格を下げれば売れる数が増える」。このマーケティングの常識が覆されつつある。自動車のBMW、腕時計のロレックス。もっと身近な商品では食用オイルや牛乳など。消費者は本当にほしいものにはそれ相当の対価を払うようになった。デフレ経済に隠れた、消費者行動の新しい現実を紹介する。
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何故今の時代、高いものが売れるのか、とても分かりやすく説明している本。今のニーズを知る上でとても参考になる。自分の行動に直結はしないんだけど、単純に「興味深かった」
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BCGのマーケティング本.よく売れてますねー,この本.世界にある著名なブランドや,マーケティング戦略で成功した企業をケーススタディとしてまとめ上げている.また,それらに対して要素を集約してBCG理論でまとめたものを紹介している.非常にまとまっていていいのですが,前半の理論部分が非常に読みにくく,理解が浅くなりそうな気がします.その反面後半がわかりやすいだけに,「後半だけ読めばいいのでは...」と読み終わってから思うような感じ.興味を惹くタイトルだけに手にとって買いたくなりますが,期待したような内容を与えてくれなかった本.
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ボストンコンサルティンググループのマイケル・J・シルバースタインによる、マーケティングについて紹介している書籍。
New Luxuryブランドなど具体例があり、マーケティングに興味があれば一読する価値あり。
しかし、マーケティングは日々パラダイムするため、時間がたった今、参考程度で読むのでよい。
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【読む目的】
高額商品が売れるための感情スペースとは?
【読んだ感想】
消費の二極化に関する消費行動の新しい現象について、様々な事例があげてあり興味深い。そのような消費行動を取るに至った原因にも言及してあって勉強になります。
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開始:20080110、完了:20080110
価格が高くても買ってしまうニューラグジュアリー商品(ワンランク上の消費行動)の紹介。
感情に訴えかけるベネフィットがある商品といえる。事例としては、
ビクトリアズシークレット、マーサスチュアート、アメリカンガール、ワイン、キャロウェイの
ビッグパーサ、BMW、レクサス、ワールプールの乾燥洗濯機、ファーストカジュアルレストラン、
パネラ・ブレッド、などだ。
本書の中でその回答はないが、こうしたイノベーションを起こす
手法を体系的にまとめたものが『ブルーオーシャン戦略』といえる
だろう。実際ブルーオーシャン戦略の事例とかぶっている部分もある。
以下メモ。
「BMWに乗って100円ショップに行く」。
「服はユニクロでもバッグはルイ・ヴィトン」
従来のようにステータスや虚栄心を満たすために購入されるのではない。
そのワンランク上の商品に対して特別な思いいれをいだき、値段が高くても
どうしても購入したくなるような商品。
「平均的な消費者の消滅」「平均的な商品・企業の終焉」
「ワンランク上の消費を創造」
ニューラグジュアリー商品は「価格が高いほど販売数量は少なくなる」
という経済学の常識を覆すまでになった。
?「手の届く超高級品」、?「従来ラグジュアリーブランドの拡張」。
第一段階、デザイン面orテクノロジー面、第二段階、性能の向上に役立っている、
第三段階、ベネフィット。
消費行動の二極分化、V字の谷に陥る。
可処分所得(必需品を購入したあとに残された金額、厳密な定義ない)の上昇。
生活費の低下、ウォルマート、コストコ、ホームデポ。
必需品とは定義の変わる相対的な言葉、その人にとって重要であれば必需品。
女性の経済的自立は欲しければ買える。
マーサ・スチュアート、セックス・アンド・ザ・シティ。
4つの感情スペース、?「自分を大切にする」(ボディケア、浴用、スパ)、?「人とのつながり」(アクセサリー、ワイン、レストラン、家電、クルーズ旅行)、
?「探求」(旅行、スパ、自動車、コンピュータ)、?「独特のスタイル」(衣料、ファッション、時計、自動車、旅行)
現代の消費者、自分はおおむね幸せで、人ともつながっていると思いたいが、
実際には外の世界にいるときよりも自宅にいる時のほうが幸せに感じているという消費者像。
キャニオン・ランチ。
「探求」」とは世界に飛び出し、新たな体験をし、自分の可能性を押し広げること。
ステア・ステッパー、トレッド・ミル。
BMW、パタゴニア、ソニーへのこだわり。
感情スペースは明確な線引きができるものではない。
女性下着、ビクトリアズ・シークレット。
ニーズビジネスではなくウォンツビジネス。
ウェクスナーは店頭でうっとりするような魅力や高級感へのあこがれ心を
満たし、かつ入りやすく親しみやすい女性らしい環境を提供すれば、
このカテゴリーを進化させ、買い物を特別な体験に変えることができると確信した。
利益率は30%前後。
柔軟性大切。
30年前アメリカの高級車はキャデラックだった。
それに挑戦したのがメルセデスベンツ。
新たな考え方を示したのはBMWとレクサス。
BMWのターゲットは「よく働き、よく遊ぶ」人。
『われわれの仕事の質を判断するのは顧客だ』。5年前に買ったBMWも古く見えない。
レクサス、品質。
レクサスの主要デザイナーチームは、潜在顧客層である裕福だが価値意識の高い
アメリカ人への理解を深めるために、カリフォルニア州ラグナビーチに滞在し、
そのライフ・スタイルを学んだ。高級レストランで食事をし、豪華な邸宅を訪問し、
デザイナーズ・ブランドの洋服を買った。それは潜在顧客に共通する価値観を理解し、
抽出する作業の第一歩だった。つまり彼らの行動をつぶさに観察し、体験することで、
何が潜在顧客の琴線に触れるかをあぶり出し、それを新しいラグジュアリー・カーの
開発に反映させたのだ。
「アメリカン・ガール」、人形と本。
教師で歴史マニアだった彼女はウィリアムズバーグのすべてにほれこんだ。
その年いちばん人気の商品は「キャベツ人形」だったが醜く見えた。
アメリカには私以外にも、こんなクリスマスプレゼントの選択肢に不満をもっている
女性がいるはずだと考えた。
ビジョンが「頭の中で爆発した」
さまざまな時代に育った九歳の少女を主人公とするシリーズ本と、読者の少女たちが
その物語に沿った遊びができるよう歴史に忠実に再現した衣装や装飾品を身につけた、
それぞれの主人公たちの人形。
詳しい生い立ちも設定されていた。
私たちが売っているのは製品ではありません、物語です。
『オモチャ産業』だとは言わない、『少女向けビジネス』。
家とは「最高の人生を生きる」手段。
最強のカテゴリー。
キッチン、人とのつながりをもつスペース。堂々と見せる劇場のようなキッチンの時代。
主寝室の浴室。最高級の設備として挙げられるのは、夫婦それぞれの専用化粧台、
床暖房、ジャグジー、最高級のセラミックス材、大理石などの石材、タオル・ウォーマー、
ヨーロピアン・スタイルのつくりつけ家具、精密スプレー・シャワーヘッド。価格に16倍ものひらき。
浴室で重要なのは「人とのつながり」より「自分を大切にする」ことであり、
自分だけの時間やスペース、私的な聖域をもつことだ。浴室とは、気分を一新し、
至福の時を過ごし、健康になるために逃げ込む避難場所だ。それは本来ストレスを緩和し、
少しでも一人になりたいという切実なニーズに応えるものであり、特に働く女性
にとってはそうした意味あいが大きい。
「避難場所としての浴室」の需要の高まりを受けて、業者側も製品ラインをグレードアップし、
より幅広い価格帯の商品を多様に取り揃えるようになった。
ファミリールーム、「冒険の中心」。ホームシアター。
3つの勝ち組、?実現手段の提供者(ホームデポ、ロウズ)、?スタイルの大衆仲介者、
?家電・ガス製品の革新者(消費者が自分の腕前を示したり、学習・探求するのを
助けたり、退屈な家事に費やす時間を減らし、より多くの時間を興味深く思い入れ
のある目的にあてられるようにしてきた)。
負け組みのだいひょうかくは「旧来型の小売業」。
クレート・アンド・バレル、バージン諸島への新婚旅行でスカンジナビア製の
美しいテーブルトップやキッチン用品を売る小さなお店。
その品質とお値打ち感に感心させられた。「スタイルとセンスの大衆化」。
原則1-輸入-卸売-小売のバリューチェーンを破壊する。原則2-製品やデザインの
国際調達を最大限に活用する、原則3-品質とスタイルにこだわり続ける。原則4-顧客
をひきつける魅力的な店舗体験を生み出す。原則5-忠実なファンを獲得し、
ブランドを構築する。
マーサ・スチュアート、選んだテーマが『暮らし』。
サブゼロの冷蔵庫、最も画期的な点はデザインとオーダーメード技術。
ヴァイキングの調理用レンジ。家庭用ガスレンジ。
この種の製品が全くないこと、そしてそのニーズにだれも気付いていないことが信じられませんでした。
こういう製品を開発する必要があると私は確信しました。
彼もまた過去の失敗を原動力の1つとしてきた。
現在、食器洗浄器、冷蔵庫、ワインクーラーなど。
ワールプールの洗濯乾燥機。
家電製品は心理的な理由では買われないと思い込んでいました。
消費者が可処分所得を費やす対象はいくらでもあり、より強く
心理面に訴える製品がほかにもあります。
この業界がコスト削減と品質改善そして漸進的なベネフィットの改善にかまけてきたからです。
通常洗濯機の寿命は12〜14年程度、故障前に買い換えるべき理由を消費者に納得させることもない。
売上げ予測も、数式を使って立てていた。住宅着工件数とか前回買換え需要が多かった時期
などを参考にする。この業界は非常に成熟していて予測が立てやすく、毎年の需要変動も
容易に予測がつくものと思い込んでいる。
メイタグ社がネプチューンという高級洗濯乾燥機。ワールプールは深刻な
脅威と受け止めなかった。ワールプールのデュエット。ヨーロッパ風のデザインはインパクトがある。
洗練されていて高級感がある。
この製品は「可処分所得」という最大の贅沢を生み出した。空調の修理員は洗濯機が
古くなていると勧める。彼らには人格がある。
外食とは「自分を大切にする」「人とのつながり」。
QSR産業は低迷し、成長は鈍化。
代わって支持を集めているのはファーストカジュアルレストラン。注文に
応じて造り、素材も新鮮で、品質が高く、旬のものや地元産の素材をもちいる。
「一日じゅう働いた後はファーストフードに代わる手軽で健康的な店に行きたがる」。
パネラ・ブレッド、ロナルド・シェイク。パン職人。
将来きっと教養のある人の数がもっと増えるはずだ。教育程度の高い人々
、旅行体験の豊富な人々を引きつけたいと思った。そういう人々の嗜好に合う
店はなかった。=トレーダー・ジョーンズ、食料品チェーン。
意外性と驚きを感じる。何が見つかるか行ってみないとわからない。
アメリカでワイン。アメリカはいまだにステーキとポテトとビールの国だった。
ヨーロッパのシャトーはワインを「高度な芸術」とみなすのに
アメリカ人はワインを「商売」とみなす。
品質と価格の手ごろさという二律背反を打破。
どのワインにも語るべき物語がある。
キャロウェイ・ゴルフ。世界最大のゴルフ用品メーカーへ。
アマチュアゴルフにプロのショットを。
ビッグパーサはドライバー。
今まで以上に重くせずに大きさだけを大幅にアップした。
実証できる優越性と満足感を与える違いのある製品が必要。
乾燥洗濯機に800ドル以上は絶対に出さないといわれていた。
サービス業-コンシェルジュ病院。医師の受け持ち患者を300人に限定。
ニューラグジュアリーの普及を促す要因、?グローバル化、?インターネットとeコマース、
?独身女性の影響、?一大消費者層としてのシニア、?ジュニア世代。
生産者から消費者へのパワーシフト。
個人的体験の中に事業の目的を見出せる能力の持ち主。新しいかたちの
競争には、一般的に先行者利益。
三段階、「ビジョン」「翻訳」「実行」。
どうすれば発想が得られるだろうか。そのためには一つのカテゴリーを
詳しく入念に観察し、理解と知識と洞察をえること。こうしたカテゴリーには
以下のような特徴が一つ以上みられる。?新味なく差別化もされていない商品(調理済み野菜
、大手ホテルチェーン、航空会社)、
?思い入れのもてない商品(飽きている、特徴がない)。打破すべき妥協(既存企業は
往々にして妥協のワナにはまっている、シリアル、掃除用品はマス向け量産品)。コスト削減するのではなく価格に反映させられる(ペットフード、多くのカテゴリー
でバリューエンジニアリングが行われているが現状では製造面での手抜き、安上がり
な素材や梱包を意味する場合がほとんど)。マス製品と高級品の隙間(プライベートバンキング、
ワイン産業)。一般消費者への販売を見込める手作り品ビジネス(スターバックス)。技術的障害(キャロウェイのビッグパーサ、実現できる方法を見出せなかった)、?パターン認識(現状を
みるのではなく当該カテゴリーと他カテゴリー内のさまざまな要素や
傾向をみることによってカテゴリーがどう変化していくかを洞察するプロセス)。さまざまな
土地や文化からのアイデア探求(見知らぬ土地や文化圏を旅してみればよい)。社会調査(従来より
高い寮費)。カテゴリー分析と「立方体」(成長率、顧客、成功パターン、国際比較など
詳細に把握することが大切)。市場規模の把握(ペットフードの消費関数は、全米世帯数xペット
所有世帯数の割合x一世帯あたりのペットフード消費量x一ポンドあたりの単価)
翻訳、コンセプトを作り上げる。ビクトリアズシークレットの場合は「七分の二」という
言葉だった。若い独身女性は金曜や土曜の夜に人と会う時には、着け心地は悪いがセクシーな
ランジェリーを着けたがることがわかった。七晩のうちの二晩。
イーリーキャロウェイの場合は、「一ラウンドに一度完璧なショットを」だった。
消費者には最終的な商品を思い描くことはできない。
「成功はコンセプトの中にはない、実効の中にある」。
ブラインドテスト方式。
新商品のチェックリスト、?願望を生み出すか(開発してくれてありがとう、と言���
消費者の姿が想像できるか)、?独自性はあるか、?これまで市場になかったものか(既存
商品との真の違いは何か)、?中核顧客層はどのような人々か、?"本物"か、?権威が
あり、高度な専門性をもっているか、?セグメンテーションを通じた拡張は可能か、
?迅速に提携でき、情報網の整ったビジネスシステムを有しているか、?ベネフィットの
段階をもたらしているか、?現時点で次世代のイノベーションが進行中か、?口コミ
の発信源となるオピニオンリーダーを選別したか。
そして最後のチェックは、あなた自身はその商品に対してどのように感じているか、ということ。
あなたはそれを愛しているだろうか。あなた自身、楽しんでそれを使っているだろうか。世界
はそれが必要だとあなたは信じているだろうか。また、人々にそれを受け入れてほしいと思っている
だろうか。自分でもそれに不満をもち、よりいっそう改善したいと思っているだろうか。
その用品に取り組み、それを売り込み、改良し、定評あるニューラグジュアリー・ブランドに
育て上げるためなら、今後10年間をささげてもよいと考えているか。
この質問に対するあなたの答えがすべてイエスなら、その商品やサービスが何であれ、
私達は買ってみたいと思うはずである。
マクロ的なデフレ現象と、一方ではワンランク上の消費行動。この一見矛盾する
かのような二つの現象が同時進行している状況。
その原因、?中間所得層の一人二極分化現象、?少子化、高齢化、晩婚化、?あらゆる
カテゴリーの商品がディスカウント店でそろう、?消費者の目が肥えた、?感情
スペースを埋める欲求の強まり(癒し、スローライフ、言い訳消費、自分へのご褒美、自分磨きへの投資)。
日本での例、ピエトロ、スターバックスコーヒー。
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高くても買ってしまうもの、拘り物には高くても手を出してしまう。デブにも拘り物がゴザイマス、Comme des Garconsは高校生の頃から今日まで買い続けた唯一の贅沢品でもあります。『シャツに5万円=ヴィトンの財布5万円』はデブにとって同じ価値です。デブは、一般の方々が欲しいヴィトンよりギャルソンが欲しい。そんな贅沢品を欲しいと思う心理が載っています。
今や未曾有の経済危機の中、二極化しつつある購買について読んで納得した本であります。
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ラグジュアリー・ビジネスの成功の鍵を探りたくて、BCG本として名前の知られたこの本を手に取りました。
読み物として面白く、豊富な事例がビジネス上の会話のネタになりそうですが、
サブタイトルでもある「4つの感情スペース」のフレームワークについては、少なくとも2010年現在、特に驚くような目新しい内容でもないと感じました。
(2003年当時は目新しかったのかもしれません)
また、事例は、1960-80年代くらいに創業やイノベーションがあり、
出版時点まで成功を収めているニュー・ラグジュアリビジネスについて、
特に創業者/イノベーターの信条や行動に焦点をあてながら説明しており、「へえ~」と思うこともあり面白いのですが、
「○○が成功したのは、4つの感情スペース(のフレームワーク)を満たしていたからだ」
と、やや短絡的とも受け取れる締めくくりをするため、「本当はもっと色々な要素も作用しているのではないか」と思わされました。
ページ数の制約もあり、仕方のない部分もあるでしょうが。
ワイン好きの私には、「商売上手」というイメージで敬遠していたロバート・モンダヴィが、52歳で家族と喧嘩別れし、
高い理想を持ってカリフォルニアワインの地位向上を成し遂げた人物だったというエピソードが、印象に残りました。
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4つの感情スペースとは
自分を大切にしたい
人とのつながりを大切にしたい
新しい経験をして自分の可能性を広げたい
自分らしさを打ち出したい
売れる商品は、この4つを満たしているというのだ。
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いつもは訳モノから入るとやりやすいのだが、この本は全くもって読み進まなかった。多分知識不足が原因。
読むのに相当な基礎力が必要、と判断。
もうちょっとマーケティングの勉強してから出直してこよう…
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現在は消費行動の2局化が起きている。高くても買う場合とできるだけ安く買う場合を使い分けている。今、話題のTPPは後者であるが、日本の技術があれば、高くて高品質な製品と安くてそれなりの製品が作り分けられるではないか?と思ってしまう。でも作る側は大変なんだろなぁ・・・
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ニューラグジュアリー商品の購買傾向が高まっている。
これは、女性の高学歴化による共働き家庭の増加、晩婚化による資金力のある若者の増加といった消費者の変化により、需要が従来と異なってきていることにある。
少し高くても、生活が楽になったり、自尊心が満たされたりすることにお金が使われるようになっている。
これらも、グローバル化でいろいろな国から原材料を調達できるようになったりなど、世界情勢も変化してきているからだと考えるが。。。
最後の章のコンサルティングの手法はアイデアから形にするためのプロセスが書かれており、大変参考になった。
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■ ニューラグジュアリー
A.消費者が、値段が高くても手に入れようとするワンランク上の商品・サービスを、「ニューラグジュアリー」と呼ぶ。超高級品や従来型のラグジュアリー商品との違いは、消費者が特別な思い入れを抱いている、という点である。
B.消費者がニューラグジュアリー商品を購入する動機は、「自分を大切にする」「人とのつながり」「探究」「独特のスタイル」という4 つの感情から生じている。
C.ニューラグジュアリー商品を生み出すには、次の3 段階で消費者の心をとらえる必要がある。
1.デザイン面かテクノロジー面、またその両面で技術的な差異があること。
2.技術的な差異が実際に性能の向上に役立っていること。
3.技術面と性能面でのベネフィット、ブランド価値や企業理念などの要因を組み合わせて、消費者に思い入れを抱かせること。
D.これまで経済学では「価格が高くなるほど販売量は少なくなる」といわれていた。だが、ニューラグジュアリー商品は
そうした常識を覆し、従来型のラグジュアリー商品に比べ、はるかに大量に売れている。
E.この現象は「平均的な消費者の消滅」「平均的な商品・企業の終焉」を意味している。これから先は、中途半端なポジ
ションでは生き残れなくなるということだ。
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客はニーズや欲求、願望や夢ならいくらでも語れる。だからそれを実現可能なアイデアや商品、解決策を提供することが大事。