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観念的だが役に立つのなら良書
2019/05/28 18:10
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投稿者:あ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自覚するほどの体の歪みを生じ、体の随所に不具合が出始めたたため本書を読んでみた。
東洋医学である整体は西洋医学とは一線を画しており、西洋医学の限界を超えるものであるというのが著者の一貫した主張のようである。
その一方で、"気"のエネルギーというものは観念的すぎると批判しているのだが、著者の論理展開もかなり観念的である。読んでいて理解に苦しむところが大半であった。
また、力学という言葉を多用しているが、力学というのはそもそも西洋で生まれた科学の一分野であり、著者の言う"力学"はそれとはだいぶ意味合いが違うようである(それに著者には科学の力学の素養があるようには思えない)。
科学とは厳密なものだ。厳密な測定や観察の元に正しい推論を経て構築する学問体系であり、その推論は誰が追っても正しいと認めざるを得ないようなものでなければならない。したがって、そういった方法を経ていない宮川氏の"整体学"は科学ではない。
科学とはすなわち西洋の学問であるが、著者はこうも書いている。
"まず最初にその人の体構造の連動性を、力学的に追ってゆくという科学的態度が必要なのです。"
西洋医学、すなわち科学とは一線を画しているはずの整体学を"科学的"という言葉を使って補強してしまっている。都合の良いときだけ"科学"や"力学"という言葉を使って自分の主張を彩っているように思えてしまう。
とはいえ、本書にも所々に興味深い内容が見られた。
東洋思想とはその性質上実践を通じて始めて"わかった"といえるものであるため、これを読んでわかったと思える人は既に宮川氏の整体学を実践をもってわかった人だけである。
その点において、実際に役に立つのであれば本書は道具としては良いものであるということになる。
しかし繰り返しになるが、これは科学ではないし読んだだけでは"わかった"という感覚は得られない。
これで体を整えることができるのかはわからないが、しばらく実践してみなければならない。
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