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伝説の杖ハシェベトを無事に第六代裁き司ゴエルの元に届けたヨナタンは、第七代裁き司ゲシャンとなる。ヨナタンはゲシャンになって数年後、強まってきたバール・ハッザトの脅威を退けるため、ネシャンのあちこちにあるバール・ハッザトの6つの赤い目を破壊する旅に出発し、バール・ハッザトと戦ってネシャンを救う物語第3部の第1巻。
第1巻のこの巻は、ヨナタンが赤い目を探して東域ハル・リヴィヤタンまで旅をする部分。途中、スカーク族の国でスカーク属と親交を持ち、新しい文化に触れたり、東域の人々の生活習慣に触れたりして、視野を広げながら旅をしていくヨナタン。新しい道連れになったヤミナという東域の女性もまた賢く、ヨナタンの力強い仲間となる。
この6つの赤い目の破壊という使命は、多分、第七代裁き司としてのヨナタンの成長のための試練という位置づけなのではないかと思います。信頼できる仲間のギンバールと一緒ですが、彼もまた自分の役割をしっかりこなしていて、物語当初のヨミとのぎくしゃくしたやり取りに比べると、ずっと読んでいて気持ちが良いです。
ヤミナは頭の良い女性で、この先、物語の中で重要な役どころを担うだろうと思われます。それも楽しみ。
物語の一番最初の頃に比べ、後半になるにつれ、冒険小説、ファンタジーという面で、より読みやすく楽しくなっている気がします。
第3部は、第1部第2部と、ヨナタンの使命が違うので、第3章幕開けとして、今後の展開が楽しみになりました。