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〈グロテスクなもの〉は、ルネサンス美術が「純粋で清澄なる古代」を復興する陰で産み落とされた。滑稽図やアラベスク模様など空間を装飾する絵画では、「現実的空間の否定」と「雑種(ハイブリッド)な生き物の増殖」」が中心原理となり、遠近法と物語(イストリア)で構築された世界秩序からの解放が可能となる。「疎外された奇形児」か「豊穣な民衆世界」かという両極からしか批評されてこなかった、この怪物的で遊戯的なものの系譜を、美術史の碩学が的確精緻に解剖する。(裏表紙より)
「仮面。仮面行列、装飾用の怪人面」と「現代美術における遊びと聖なるもの」の二編も併録。
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ルネサンス美術の陰で産み落とされてきた怪奇や滑稽・アラベスクなどグロテスクなるものの系譜をたどる美術史。
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ヨーロッパに限定され、窮屈で議論が散漫な感じもする。期待はずれ。ラファエロがグロテスクな意匠を手がけていたのは初耳。グロテスクの起源が壁のしみにあるというのは興味深い[p83]。世界的に検証すると面白そう。