紙の本
アンリアルしか生きることのできないダメ男たち魂の叫び!
2005/04/03 01:20
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさぴゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
濃い。濃いよこの設定(苦笑)。とくに、ダメ男の本音の部分は、同じ男性としてマジに涙なしには語れない。これで泣けない男は、まずいないはずだ。現実世界で圧倒的な敗者になってしまったら、それこそゲームの世界に逃げるしかないだろう。だって、夢も希望もない腐った現実から、「逃げ」そして「癒し」を求めるのは、人間の権利だもん。そうすると働かない集団が(=引きこもり)増えてしまうので、時の権力からは嫌われてしまうかもしれないが。既に4巻で完結した同作品。最初の一巻のインパクトは、すごかった。それは現実の敗者となったダメ男のルサンチマン(=恨み)が、映像とともにまさに見事に表現されているからだ。
もう一点秀逸な点はオンラインゲームの世界観のつくり込み。ここでは恋愛系も格闘系などのアクションゲームもRPGも全てのプレイヤーが一緒くたにごっちゃになっている。「第九帝国」という格闘系の集団をまとめ上げている人物が、このオンライン上の帝国はサイバーテロで米国から仮想敵国に認定されている。そして恋愛系のプレイヤーがよくPK(プレイヤーキラー)に殺されるという現象もおきている。巻末の設定から議会制度もある。そしてなによりもNPC(ノンプレイヤーキャラクター)は、一度死んだら二度と再生できないという「死」の観念までも存在する。このオンラインの世界は今でこそマンガだが、FFやリネージュなどで知られるオンライゲームの究極目指すところは、これなのだ。
つまり仮想現実が「もう一つの現実」となること。
これはこれまでのオンラインゲームについて表現されてきたどのマンガにも小説にも、それほど大きく取り上げられなかったテーマ(富樫さんの『幽遊白書』や『ハンターハンター』にその萌芽はあるが)。現実に敗北して美少女ゲームに逃げてきているプレイヤーの「この世界が破壊されたら…」と涙するシーンは、ぐっときた。これは現実との区別が全くつかない世界だ。さらっとエンターテイメントしているが、その設定はものすごく濃い。最終的な終わらせ方は、僕的にはなかなか微妙だった。が、是非読んで判断して欲しい。それだけのパワーのある作品だ。こういう作品を読むと、『電車男』もニートの増加も、凄くつながっている気がしてくるなぁ。
ちなみに仮想現実空間での「神」のデザインは、なかなかにいい。パワーがあって、僕は凄く好きでした。
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ビレッジバンガードで、試し読みしたら、面白くて驚きました。
面白いマンガって、まだまだあるんだなぁ、と当たり前のことをしみじみと思った次第。
仮想現実というのは、個人的に好きなテーマなので、とても面白いと思いました。
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ボーイズオンザランを書いた人と同じなんですが。
仮想現実のモテナイ男達の話です。
こういうグロイ話は好きです。
基本、エグやグロ大好きなんで。
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隠れた名作か?
画は(良く言えば)独特であると思います。
単純に可愛いだけではない女性キャラが良かったです。
ストーリーは「世にも奇妙な物語」のイメージです。
欲望を満たすためのオモチャが、逆に現実を支配しようとする。
現実と仮想を区別できる人間がどれだけいるか、と考えてしまいました。
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オンラインゲームがよりリアルに体感できるようになった近未来での、ダメ男たちの奮闘記。タイトルの「ルサンチマン」に託した作者の思いは根深い。
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現実の女への期待を捨て、仮想世界の萌えキャラに逃げた男の物語。
ある意味尊敬に値する。
いつかこんな時代が来るんだろうか。
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三次元に絶望したときに読む漫画
「現実を見ろ!俺たちには仮想現実しかないんだぞ!」
タイトル通り、成功者に対するルサンチマンを持った登場人物たちのやりとりに心が抉られます
全四巻
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昨日の読売新聞の夕刊で紹介されていたので、読んだことを思い出した。ということは、まさに僕にもルサンチマンなマンガなのかもしれない。
読み始めた理由は、ネットの世界の描かれ方にさほど違和感を覚えなかったのと、SF的な展開で・・・だったと思う。個人的には男の生物としての本性の部分に負けたと思い込んでいる書き方なので、好きではない。
表現もどぎつい。今、感想を書いていて、そこまで描かんでも良かったのではと思ったが、そうだったら私は読んでいなかっただろう。
なにかこう、えぐられる苦痛の快感というか、ごまかそうとしていた自分の一部を正面から見据える、見据えたが為にスパークする神経、左右の眼が泳ぎそうになる感覚というか、でもあるんだから見ようぜという怖いもの見たさというか、そんな自虐的な快感・・・というより面白さを感じる。登場人物の神崎陽一郎には惹かれたかなぁ。
作者もとても怖がりというから、それも理由の一つかもしれない。現に今もアイアムアヒーローもその味が良く活かされているような解説が新聞に載っていた。読んでみてもいいかもしれない。
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花沢健吾のデビュー作
たくろーの仮想現実と現実のギャップが面白い。
どうなるか気になるので2巻を買ってみようと思う。
とりあえずカバーをはずしてみましょう
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アンリアル(仮想現実)とリアル(現実)な世界、双方に住む住人の描きかたがエグくて、エロくて、妙にイタイ。仮想現実が現実逃避以上の「何か」に昇華されそうな危うさ(希望?)が漂っている。【全巻読了】
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アイアムアヒーローが読みたかったのだが書店に無くて、仕方無くこれを手に取って読み始めたら面白い面白い。この人凄いわ。
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主人公がひどいけど面白い!近未来ラブプラスのようなSFです。作者の書く女の人はうまいなあと思います。
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30歳素人童貞がヴァーチャル恋愛の世界に没頭する話。
まだまだ序章。
これからどうなっていくのか。
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近未来、テレビゲームがハイテク化して、現実と区別がつかなくなるところまで進化した時代のはなし。
エスエフだけど、あくまでリアルで、ああ、毎日ってこんな感じだよな、と思ってしまうところが多いのですが、そういうところが花澤氏の魅力であると思います。
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情けない主人公という設定がほんと好き。
どこまでも落ちて行く様がこの先どうなってしまうんだろうと見守らずには居られなくなる。