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新渡戸稲造の「武士道」の批判と武士道の成立過程が、社会学的な観点から記されている。題名を信じて購入すると、内容が適度に硬いのが、意外であった。内容的には歴史学者の域にあって、充分読み応えがあった。題名ほど気安い読み物ではなく、研究を程よい口調で述べたものと思ったほうが適切な評論。武士の台頭期である平安末期から鎌倉、室町、江戸の初期と末期、の武士道の変遷が社会構成の変遷とと武士の生活の移り変わりともに判りやすく語られる。明治時代の北海道開拓の屯田兵の生き様は、まさに侍の行き方であったと述べている。義、忠節、献身、誠実などを重んじる武士道は、弱きものを助ける「責任」の道でもあるとする。
山本常朝の「葉隠れ」は、武士道というより、武士の処世術がところどころに記してあるとする。江戸時代の武士は卑怯者とされることを恐れた。幕府によって処刑されるからである。よって、卑怯者とされないように、窃盗犯を追っかけてくれと頼まれたときなどに、対応する術、「こら待て卑怯者」というような指南が掲載されてもいるとしている。卑怯者とされないための「武士は死ぬことと見つけたり」なのであり、生きる可能性と死ぬ可能性を秤にかけたとき誇りを保つためには死を選ぶということである。
著者の慧眼は、新井白石の「折りたく芝の記」と松平定信の「有下人言」は、朱子学の書であると同時に政治に武士道を持ち込んだものであるとするところにある。
予想外に面白かった軽装学問でもある。
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誕生日に中学の友達が買ってくれた本。武士道について。なぜ友達はオレにこれを買ったのか?疑問はつきない。
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誕生日に中学の友達が買ってくれた本。武士道について。なぜ友達はオレにこれを買ったのか?疑問はつきない。
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[ 内容 ]
新渡戸『武士道』から抜け落ちた、重大な観点とは?
「潔く死ぬ」という精神は、武士道の本質なのか?
武士の起こりにまで遡って検証すれば、江戸期以後、為政者によって意図的に歪められた武士道の、意外な全容が明らかになる。
誤解に満ちた武士道を、気鋭の学者が探求する。
[ 目次 ]
プロローグ 武士道の「実像と虚像」をいま明らかにす
1章 新渡戸『武士道』の正しい読み方1―「義」「勇」「仁」…武士の精神のかたちとは
2章 新渡戸『武士道』の正しい読み方2―日本人の心「大和魂」と武士道の関係
3章 語られなかった武士道の核心―農村領主の道義として生まれた武士道
4章 太平の世の武士の実相―幕藩体制は武士道をこうして歪めていった…
5章 武士道書の古典を読み解く―『五輪書』『葉隠』…は真の武士道を伝えたか
6章 武士なき時代の武士道と日本人―武士道が近代日本にもたらした光と影
エピローグ 「和の心」として現代人に生きる武士道
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