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物理学者が物事を考える過程は仮説思考であることを例題を中心に簡易に解説している.
問題を発見しその解決方法を導く過程は,まさしくコンサルティングと同じである.
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★読む目的
物理と●の関係について知る!?
★読書レベル
シントピカル読書
★メインブランチ
『プロセス』 『進歩』 『原理』
★INPUT
・今日の物理学は、日常経験からかけ離れてる。障害となるのは、方法や言葉がわかり
にくいから。全体の枠組み、ゲシュタルトが必要
・物理学においては、はじめに関係ないところを全部切り捨てる。もっとも力量問われる
・数学は物理的世界を映し出す鏡。数字が何を意味するか考える
・『ああそうか!』aha体験は、バラバラなデータが1つにまとまる。そして、新しいパターン
が、生まれたとき突如として新たなゲシュタルト獲得する。見慣れたものが、全く新しい
視点から見える
・森の中で1本の木が倒れたとき、聞く人がいなければはたして音はしたと言えるか??
もちYes!!
★ウガンダの感想
物理学は決して嫌いではないです。しかし、いつもテストでは赤点すれすれ・・・。
物理学は細かい公式や知識よりも、基本的な仕組みや枠組みを知るだけでよいと思います。
物理学・数字の捉え方・考え方に関することが書かれています。
★一言で言うなら
『この世はすべて●で表される!?』
★OUTPUT
・『物事を数値化する』『表面上違う現象を、同じ原理でみる』
・数字のマジックにだまされない感覚を身につける
・数字が語る現実の重みを、受け止め実感する
・暗い夜道で鍵をなくしたら、まずは明かりの下を探す
・物理学は具体的な知識を詰め込むのではなく、本質を見通す様々な、もしくは新しい
結びつきを学ぶ
★BookCrossingしたい度
『★★★☆☆』
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物理学者は、事象を解析するとき、不要なものはもちろん本質的なものはすべて取り払ってシンプルに考える。
その考え方を簡単な例を示しつつ説明しています。
何度もよんで思考方法として身に付けたい一冊です。
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"物理学者は簡単なモデルがお好き!"
【選書理由】
物理学と名のつく一般本で評価が高かったから。
あとタイトルに惹かれて。
【感想】
私は今、物理学科の4年生です。
その立場から一言いわせてください。
「もっと早く読んでおけばよかった!」
おすすめです!!
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牛を球と仮定する本です。(笑)
私が理系に本格的に進むことになったのが物理の先生との出会いだったので、お勧めされるのは片っ端から読みました。物理が好きな人は読み始めると止まらなくなると思います。
斬り捨てちゃおうぜ!っていうのは統計力学なんかにも通じますね。
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本書は物理学のあらゆる体系が些末なことを捨てて物事の本質的な解釈からなりたっていることを示す。牛を球とみなす考え方だ。
また、本書で扱われるニュートンやアインシュタインの理論の解釈も非常に本質的な視点からのものだ。どれも興味深く所々でハッとさせられるものを含んでいる。
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物理学者が牛を球と仮定するジョークから、物事をシンプルに捉えることの重要性、対称性へと話が展開して行く。
1996年に上梓されているため、最新のLHCやヒッグス粒子の話には至っていないものの、高エネルギー物理について興味があり人にはお勧めの読み物です。
物理を始めとする科学や数学を楽しく語ってくれる本書の様な本が巷にあふれれば、若者の理系離れを食い止めることが出来ると思います。
「数学ガール」や「猫耳〜」みたいな本も本屋で見掛けますが、これはこれで日本らしくて良いのですが、本書の様なテイストで日本人が書いたものも読んでみたいですね。
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物理学者の発想とはどういうものか、そしてそれらの発想によってニュートン力学から現代物理学までがどう発展していったのかその過程を述べた一冊。
内容的には物理学の知識がないと詳細な理解はしんどい。しかし、近似モデルの考え方、オーダー解析(フェルミ推定)、次元解析、既存の法則から新たな法則への展開の仕方、対称性から導く保存則の重要性などを述べている部分の考え方はまさに物理学のエッセンスと言えると感じた内容だった。
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唐突だが"Fermi問題"というものをご存知だろうか.
"Fermi 問題"とは,おおよそ推定できそうもない量を概算する問題のことで,たとえば,
「シカゴにピアノ調律師は何人住んでいるか?」
などというもの.シカゴの人口,ピアノを持つ世帯の割合,ピアノの調律の周期などに見当が付けば,おおよそ推定が出来る.
実は,この問題は偉大な物理学者 Fermi が学生に出したとして有名なものだが,Fermi はこんな問題を出して「数字の正しい感覚を磨くべし」と,そして「物理は憶測が出発点だ」といいたかったのかもしれない.
因みに,あとがきの佐藤文隆氏(宇宙論専門の方)の解説も面白くて,此処にも彼のFermi問題が出題されている.曰く,
『近畿地方では毎日何件の葬儀があるでしょうか?』
この勘定の仕方が,超新星を捉えるために観測すべき銀河の数を概算する方法と同じなのだから,このFermi問題も立派な実践問題なのだ.
因みに多分,佐藤氏のFermi問題は600~700人ではないかと思っている.暇な方は考えてみてください.
さて,表紙には,まんまるい牛.
この絵は,「思考に邪魔な飾りは取っ払え」という物理の最も基本的な姿勢を表している.単純な模型と,大雑把な数字の感覚,物理でとても大切なものだ.
数式ばかり弄って楽しんでいた僕は,この本を読んで幾分考え方が変わったものだった.
本書は物理学全体を貫く哲学を,ほんとうに平易に教えてくれる.
理論は限界が見されるまでとことん使い(創造的剽窃),その限界から更に包括的な自然の捉え方を見出す(洞窟の中から見通す秩序)ことによって,物理学は進歩していく.
そして,ある物理現象が可能か不可能か(特に後者)は,系の持つ対称性が決める.言い換えると,物理法則は対称性によって厳密な制限を受ける.
...と,目次をつなげるとこんな感じかな.これだけじゃ味気ないけど,本書は歴史的な例をこれでもかと挙げ連ね,香ばしく濃厚な味を添えてくれる.
読み直すと,今話題の「自発的対称性の破れ」についても,感覚的で分かりやすく,その重要な点を明らかにしてくれていることに気付いて驚いた.
今読み返してみても,ちょっとした「Aha!体験」が味わえる良書だと思う.
この本の特徴的なところはもう一つあって,超一級の仕事について多く説明しているのに,ほとんど数式を使わないところだ.
本当に偉大な仕事の説明には,数式なんて要らない.
それは,「偉大な仕事」とは,概念を変革するような仕事に他ならないからだ.
物理は,学べば学ぶほど,複雑化の一途を辿っているように見えるけど,決してそれが物理の進歩じゃない.
電場も磁場も核力も,そしてたぶん重力も,きっと一つの"力"の横顔に過ぎなくて,数学的な美しさに支えられた統一的な見方が出来るに違いない.
莫大な数の粒子が集まった系だって,複雑すぎてお手上げ!で終わってしまっては勿体なさすぎで,現象を生き生きとした形で理解させてくれる数少ない概念で包括的に理解できる.
物理がすごい!と本当に思うのは,���ういった視野の広がりを感じる時だと思う.
(2009年ごろの自分の読書ログからの転載です)
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牛という複雑な物体も球と近似することで分かることがたくさんあるという出だしは全く入りやすいのだが、その後の量子力学の話で一般読者を全速力で吹き飛ばす。
普段ならば自分の勉強不足を嘆くところであるが、本書はいくらなんでも優しくない。というか説明不足に尽きる。
少々長いが引用すると、『外磁場が弱まってゼロになれば、もはや原子磁石に向きを指図するものはなくなる。それでも原子は同じ向きにそろっていたほうが平均するとエネルギー的には得なのだが、個々の原子磁石はバラバラな向きを選ぶ。外磁場がゼロになれば、それまで外磁場の向きにそろっていた小さな原子磁石は、ランダムな熱的ゆらぎにより、鉄の小片全体にわたって自発的に下向きにそろうことが可能になる。』という一節からは、エネルギー的に得な状態にならない理由も、そもそも原子磁石の向きはバラバラになるのか、揃うのかということすら分からない。
また、『極微のスケールで起こるだろうとこの理論自体によって予測される仮想的過程のなかで、この理論によって予測されない新しいプロセスを直接的に必要とするものがない。』という一文に至っては、前後の文脈から推し量ってみても何にも分からない。
エネルギー保存則と運動量保存則を相対論や量子論から考える視点や、物理法則とスケール適用範囲など、興味深い話が多数あるのも確かだが、分かりやすい導入で入口を作るのならば、最後まで責任とってほしいものだ。
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◇本書、物理学者の思考法を教えてくれるところが興味深いです。
どうしてこんなことまでわかるのか
「科学ってスゴイ!」
というのが、一般人の印象なのに、
さぞかし精緻なことをやっているのかと思いきや、
「マジかよ、こんな荒っぽい近似をしてるのか」
と衝撃を受けました。
「まずはじめに、関係ないことは全部切り捨てろ」
が、その考え方の本質です。
◇やはり、難しいのは捨てること、ということなのでしょうかね。
あと、本書で初めて、
何もない空間から、突然、粒子と半粒子のペアが一瞬現れて消滅する現象のことが、わかった気分になれました。
なるほど、物体が時間を逆向きに移動すると
観測者からすると、こう見えるのですね。
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物理学者という人たちの考え方を紹介するための本。
第1章の「まず、牛を球と仮定します」という(有名らしい)ジョークの馬鹿馬鹿しさと、しかしそれでいて極めて有用な考え方であるという示唆は誰にでも勧められる。
しかしそのあとの章は、先端物理の難しい話を簡単に説明して見せているようでいて、主目的が実際の難問をどう簡略化して扱っているかの実例でしかないので、いつのまにかさっきの物理の話がどこかへ有耶無耶に消えていて、結局なんの話だったかわからない感じ。
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最近だと「宇宙が始まる前には何があったのか?」がヒットした、理論物理学者のローレンス・クラウス氏の本です。
柞刈 湯葉さんの「まず牛を球とします。」に触発されて、本書も(気になっていたので)読むことにしました。
ジャンル的には「物理学の読み物」で、物理学をきちんと理解してもらうのではなく、物理学の香りを嗅いでもらう内容です。
物理学者が本質を見通すコツや考え方が沢山書かれています。
特に、物事をシンプルに捉えることの重要性を述べています。
「まず、牛を球と仮定します……」のくだりは第1章の最初に登場します。
「世界を簡単に捉える」ために「まずはじめに、関係ないことは全部切り捨てろ!」という考え方をうまく説明したジョークなのです。
「牛を球とする」のがなぜシンプルなのかというと、球は回転させても鏡に映しても何も変わらず、「半径」という変数ひとつだけで記述できるからです。
著者のローレンス・M・クラウスさんからは、ファインマンさんと似た匂いを感じます。
数についての話があり、中国の人口を時間に置き換えてサイズ感を得るという発想が面白かった。
人口が14億人とする。1秒で1人のペースで数えると、1分で60人、1時間で3600人、1日で86400人、1年で31536000人。
14億人を数えるには何と44年もかかる。
14億という数の大きさはこのような例で実感することもできます。
本書の初版は1993年と、30年も前なので、宇宙論にまだダークエネルギーの概念がありません。
ダークマターの概念は1930年代からあって、本書では宇宙の99%がダークマターだと想定されています。
1980年代に科学者たちがどのようにして宇宙の姿(星の数や大きさなど)を知ろうとしていたのかが分かります。
でも考え方の根底には、相対性理論や量子論があるので、誰もが読める本ではないと感じました。
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本書も図書館で借りた後に手元に置いておきたくなり買いました。
購入したものは第二刷とありましたが、内容に細かな訳の修正があることに気が付きました。
修正箇所はごくわずかのようですが、正式には、第二版第一刷です。