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2004/11/10帯に短し襷に長しの短篇集だが「愛するものはぜんぶさらいとられる」に限って言えば、かなりにやられた。絶望的に閉塞された日常なのに、決して閉塞されてるとは愚痴らず、淡々と生きて、突然に死のうと思う。あり得ると思える設定が俺を誘う。高速道路のパーキングの便所の落書きコレクターという、これ又、救いようの無い生きる縁の見出し方がズキズキ刺さる。そうじゃないか、似たようなもんだぜ。でも、「曖昧に」改稿したと言う結末からは、俺は紛れもない希望を感じ取った。いや、感じ取りたかったのかも知れない。他は「第四解剖室」と「黒いスーツの男」はキング的だが食い足りなく、「ジャック・ハミルトンの死」と「死の部屋にて」はキングの意外な抽斗に少なからず驚いた。
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「エルーリアの修道女」のような外伝系の話しは相変わらずニヤリとさせられます。
キングを読めば読むほどハマる作品間の「繋がり」は非常に面白い。
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なんかもう全然おもしろくなくて、途中で読むの止めた。随所に出てくるアメリカンジョークがストーリー上とはいえ合わない。
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短編集。話はまぁ、触れず。作者が各作品ごとにあとがきを書いていてソレが鼻に付く。「俺って売れっ子作家で困るぜ。売れちゃって売れちゃって」色が強くてうんざり。
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元々「エルーリアの修道女」読みたさに買ったのですが、「第四解剖室」、「黒いスーツの男」が良かったです。
「死の部屋にて」は展開にムリがあるのでは・・・・・。
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6編の短編集。
個人的に「黒いスーツの男」と「愛するものはぜんぶさらいとられる」が好きです。
ホラーというよりはじわじわと後味の悪さだと思います。
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キングの短編集です。キャリーが面白かったので、キング作品の別なのを読んでみたくて手をつけたのですが、短編はあまり相性がよくないみたいです。今までキングの話を3冊読んでわかったのは、彼の話は趣向を凝らしたストーリーや奇想天外な設定があるのではなく、丹念な心情描写と臨場感あふれる状況描写が売りなんだな、ということ。彼の筆致の魅力は、登場人物の考えたことや感じたことへのシンクロ率が自然と高くなってしまうことであり、読み手を話の中に没入させてしまうことなのかなぁと。
だから釣り少年の感じた恐怖感に同期したり、友人の死を見守った彼の言葉に尽くせない気持ちを言語化したもの(……表現がちょいと矛盾しているけど、それを可能にしているところがキングのキングたるゆえんだと思う)に同期して、何ともいえない不思議な気持ちになってしまえたりする。
ただ、釣り少年の恐怖感にシンクロはするけれど、客観的に彼の体験を見た時に、それが恐怖体験なのか果たしてピンとこないのです。私がキリスト教圏にいないせいもあるのかなあ、黒スーツの『彼』が意味するものが感覚で私の感性に訴えてこないのですね。オチも余韻はあるけど微妙で、Oヘンリ賞を取ったというのが、正直よくわかりません。
第四解剖室の話はもっと酷くて、ぜんぜん“ひしひしと迫ってくる恐怖感”って感じがしなかった。このプロットで、キングが何を書きたいかは最初の数ページでわかったんだけど、そこからシーンが踏み出してこない。そういう意味では、死の部屋の話は、生々しさがありました。……とはいえ、この話も展開が順当すぎて、読後感がいまいちだったり。
一番好きな話は、お友達の死を見守る話です。他の話と同様に、この話も展開はあらかた分かっていたけれど、どういう落ち着き方をするかは最後までわからなかったし、このお話だけ、先の展開が読めていても尚、その情景に引きつけられました。昔映画で見た『スタンド・バイ・ミー』のエンディングシーンを連想したなぁ。
ファンタジー話は、本編を読んでいないせいもあってちょっと微妙。このシリーズの全体のトーンがわからないせいもあって、とまどいが大きかったです。
あと、各話ごとの後書きは面白かったんだけど、冒頭の短編収録に当たっての文章が蛇足気味な感じでした。っていうか、キングってあーいう人だったんだ……。
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表題作がギャグだったということがあまりにもその後の読むモチベーションを下げた。
「愛するものはすべてさらいとられる」はタイトルが秀逸。内容があまりにもぼんやりしすぎ。
続き物の番外編が一番面白かったというのがなんといえばいいのか……。
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幸運の25セント硬貨のあとがきを読んで
続き(まえ)があると知って読んでみた。
それだけ。
気楽にエンターテインメント。
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表題作の第四解剖室が良かった。思ったほどの緊迫感はなかったが。
最後の話はダークタワーを読んでないのでイマイチ。で読まずに
読了。
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短編集『Everything’s Eventual』の一作目。
表題の『第四解剖室』は実際にありそうな分、想像を掻き立てる怖さです。
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スティーブン・キングの短編集。海外では超ヒットメーカーですが、日本での受けはどうなんでしょうか?過去にいくつか作品は読んだのですが、爆発的に面白かった!ていう印象派ないんですよ。むしろ、盛り上がりそうで盛り上がらない、爆発しそうで爆発しない、なんかジワジワ感が持続してエンディングを迎えてしまう。そんなイメージ。でもなぜかまた手を出してしまう。なんか不思議な面白さ・・・。ちなみに、このⅠには6個の短編が収録されているのですが、実はホラー作品は一つだけなんです。う~ん、個人的にはもう少しホラー系を入れてほしかった。これからⅡを読んでみます!
KEY WORD>>第四解剖室-Everything's Eventual Ⅰ
原作はEverything's Eventual。海外では1冊にまとめられているが、日本では「Ⅰ:第四解剖室」、「Ⅱ:幸運の25セント硬貨」と上下巻からなっており、このⅠには前半6作品が収録されている。生きたまま解剖台に乗せられた男の運命を描いた表題作"第四解剖室"。おかしな趣味に取り付かれた男の話"愛するものはぜんぶさらいとられる"など、ホラーからサスペンス、ファンタジーまで幅広いジャンルを収録した一冊。
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電子化して読み返した。久しぶりにキング。ああ、本当に面白かった。嬉しい。
短編集。
地下から脱出を試みる「死の部屋にて」と、暗黒の塔シリーズの短編「エルーリアの修道女」は、ドキドキして途中で読み止めることができなかった。
修道女たちの秘密、治療の秘密、なんでワクワクするんだろ。本当に、すごい。
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内容(「BOOK」データベースより)
私はまだ死んでいない、死んでいないはずだ。ゴルフをしていて倒れた、ただそれだけだ。それだけなのに。だが、目の前にある解剖用の大鋏は腹へと迫ってくる…切り刻まれる恐怖を描いた標題作のほか、ホラーからサスペンス、ファンタジー、O・ヘンリ賞を受賞した文芸作品まで、幅広いジャンルにわたって天才ぶりを発揮してきた巨人キングの十年を総決算する全米百万部の傑作短篇集。
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ゴルフ場で倒れた私。意識はあるのに身体が動かず言葉も発せない。医者は私が死んだと診断して解剖しようとしている!【第四解剖室】、9歳の頃、川で出会った男は黒いスーツを着て、硫黄の匂いがし、その眼は黒目も白めも無い橙色に燃えていた【黒いスーツの男】、中米のある国、男はこれから「死の部屋」で尋問を受けようとしていた【死の部屋にて】他、訳し下ろし4編を含む6編を収録した短編集。
本国では14編を収録した1冊として出版されたが、国内では2分冊となっている(ただし、1編のみ原著者との契約理由により収録されていない)。もう1冊は他のアンソロジー等で既読の作品が多いため、購入していない。
6編中でホラー色が強いのは、アンソロジー「サイコ」(祥伝社文庫)に収録された表題作くらいか。ラストの「エルーリアの修道女」は、ファンタジー大作『暗黒の塔』外伝というだけあってファンタジー色が濃い。他の作品についても“恐怖”に関して多少の要素はあるにせよ、ホラー小説という感じはない。しかしそれでもS・キングの小説の味であることに変りはないのだけれど。