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仕立て屋の涼蔵と友人高瀬昌平の再会から始まる。昌平の妻、美保子が印象的。
題名の『愛の領分』については「お前と佳世は愛の領分を分け合えるってことだ。」という昌平の会話で納得。光と影のコントラストが望めない影と影の関係を、愛の領分を分け合うという言い方は好きだけれど、全体的にずっと重くて共感できる部分も少なくて、しばらく読み返すことはないかなぁと。
表紙はそんな光と影の関係を表しているのね。
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第125回直木賞作品。渡辺淳一が文庫の背表紙にミニ解説をしている。仕立て屋の淳三が昔の親友とその妻に会いに信州に行く。そこで知り合ったもうひとりの女性、佳世との新しい恋。雰囲気が渡辺淳一に似ていなくもない・・。男と女だけに留まらない、長い人生にわたる心理描写が評価のポイントでしょうか。
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3月17日読了。仕立屋を経営する五十代の主人公が、過去の苦しい恋愛・本人たちは隠し通したつもりの三角関係などにとらわれつつ新しい恋愛を手に入れようとするが、そこにはいつも乾いた空虚さが漂い・・・。巻末の後書きを渡辺淳一が書いていることから分かるとおり、ま、大人の恋愛小説というべきか。主人公が作るスーツの描写が物語りに重厚さ・上質感を与えている。東京・長野(軽井沢)の距離感も心地よくもどかしい感じで、雰囲気を味わう小説か。この人の奥さんが小池真理子か〜プレッシャーのきつそうな夫婦だな〜
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年代が全然違うのにー。
これでハマってしまい、他の作品もたくさん読みました。
他のも同じ雰囲気で期待を裏切らないです。
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熟年の愛。
個人メモ
宮武淳蔵・・・仕立て人。若いころ、昌平とつるみ遊びまわる。美保子に恋する。
佐智子・・・淳蔵の妻
信也・・・淳蔵の息子。歪んだ性格?淳蔵に愛されていないせい?
高瀬昌平・・・事業に失敗し若かりしことのパワーを失う。急に淳蔵を探しだし会いに行く。
美保子・・・昌平の妻。いっとき淳蔵と関係をもつ。不治の病に冒される。
太一・・・淳蔵の父に救われる?
佳世・・・太一の娘。絵描き。昌平の愛人。淳蔵に惹かれる。
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中年ビバリーヒルズ高校白書。
なんていうと身も蓋もないけど、 ドロドロ恋愛劇場。
深い内容があるのかもしれないけど。
愛には、周波数がある。
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直木賞受賞作品ってことで、すごく楽しみにして読みました。
情景をものすごく緻密に思い浮かべることができるので、私は藤田さんがとても好きです。
息子のその後がちょっと気になります。
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125回 2001年(平成13)上直木賞受賞作。東京、長野が舞台の恋愛小説。洋服の仕立て屋を営む主人公は、旧友から背広のオーダを受けて家を訪ねる。しかし、その友人の妻とはかつて不倫関係にあったのだ。そして新たな出会いと熱愛の始まり。これは本物のオトナ小説なので、中学生以下は読んではいけません。青年以上におすすめ。
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心地よい文体でスラスラと読み進むことができた。長く生きれば過去を背負う。相手の背負ったものを意識すまいと思えど、そのこだわりを払拭することは難しい。経験を重ねた恋愛であればこそ相手を思いやれる反面、相手の恋愛経験をも受け入れなければならない。過去への嫉妬、燃え上がる中でも理性を保った想い、大人の恋慕が綴られる。
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この人は同じ世界の人だ、違う世界の人だ、そう考える私にとって頷ける部分が大いにあった。人間関係において偏見はいけないけど、愛についてはやはり愛の領分、大事だと思う。
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中年になってからの恋愛は過去のしがらみやら、現在の自分の立場やら何かと絡んできて、感情のまま突っ走ることができない大人の恋愛を楽しませて貰いました。
主人公の淳蔵は友人である昌平の妻美保子とも関係を持ち、二十年ぶりに再会。
淳蔵を探し出したのは夫である昌平だけど、その理由がラストの方で明かされる。
美保子の淳蔵に対する執着は重い病気を患った故なのか、結局夫の方を選んでしまった後悔なのか、どちらにしても哀れでした。
巻末に書かれていた小池真理子さんとの出会いのエピソードも興味深かった。
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50歳を越えての恋愛ながら、それまでの遍歴がスゴい。友達の妻から、同じ女性に向かうところまで、ここまで行きますか。という感じ。女性の執着心というか、嫉妬心というかその辺りも全面にだし、普通の恋愛小説ではないがやっぱりある意味の恋愛小説ということなんだろうと思う。
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そだなあ。゛大人の恋模様”を描きたかったんだろうし、そこはドキドキして読んだけど。
ちょっとACすぎでしょ。大体、「だって母ちゃんのせいじゃん・泣」って言っていいのは、せいぜい20代までじゃない? ごめん、ドン引きだよ‥。(2018.5.10読了)
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図書館で。これ、直木賞受賞作なんだ~
こういう言い方をすると語弊があるかもしれませんが若くも美しくもない恋の話、みたいな感じ。まあ若ければ美しいのかと言われるとそこも微妙な所ですが。昔「恋は遠い日の花火では無い」なんてお酒のCMがあったけどまあ実際問題として遠い日の花火だからこそ美しいんだろうなぁ。やはり野に置け蓮華草って所なのか。
同性としてミホコさんの老醜を晒す姿がツライ。老いや病気で変わった事は恥ずべき事ではないのですが、何十年もたった後でなお、過去の男にいまだに影響力があると考えて取りすがる姿が痛々しくて悲しい。とは言え同じ年周りのダンナは普通に一回り以上年下の女性と浮気出来るんだから男性ってずるいなと思わなくもない。まあでもそう言う男性と平気で関係出来る若い女性ってのも良くわからないけど。
登場人物に共感出来る人がおらず、皆なんか自分の思い込みと過去の思いでに生きている感じなので、ここで終わりか、というような気持でした。それにしても主人公と息子は圧倒的コミュニケーション不足だと思うので犯罪に走る前にきちんと息子のことぐらい理解しようと努力するべきだとは思う。50になっても今の人ってどこか子供で、自分がやらなくてはいけないことよりもやりたい事ばかりを優先しているんじゃないのかなってこの本を読んで思いました。だから子供の事とかもどこか他人事なのかもしれないな。大人としての責任、親としての責任の方が自分の恋とか過去よりも優先されないのかな~
後書きがあった。ナルホド、アダルトチルドレンってこういう人なのか…。でも、きちんとした大人というロールモデルが居ないで成人した大人って事ならACは主人公の息子だよな、ウン。
それにしても母親に認めてもらえなくても自分で自分を認めてあげる事は出来ないんだろうか。そんな親にあてつけるような生き方をしなくても…と個人的には思ったりもする。
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お亡くなりになられたということで再読。
そうですねぇ、まぁ可もなく不可もなくでしょうか。
こんな狭い空間でそんなふうにコトが起きますかのぅ?と若干の疑問もありますが、まぁまぁそれは置いといて、ということかも。
また、タイトルとその説明に無理矢理感は否めない、触れないとあかんですか?という気はする。
最後に美保子の扱いの冷酷さに人間描写の深淵を見るか、雑過ぎると見るか、極端な意見に振れそうです。