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紙の本
イエロー・ペリルの神話
2004/08/03 12:53
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投稿者:太平洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み応えのある歴史書であり、思想書であり、本書の文明論的な展開に読者は引き入れられるであろう。黄禍論を軸に歴史の驚きを満載。著者は黄禍論を一種の脅威論として、その主張と反論の中に、様々な歴史の「綾」と「逆説」を紹介している。黄禍論が明治の指導者をより自制させ、西欧との協調主義外交に走らせたとか、森鴎外の黄禍論に対する反論の中に、日中を同一視することへの不満や、ナショナリズムがあったとか、一方、中国人には「黄色」は神聖な力を示す色として、ナショナリズムを刺激したとか、独特の論考が随所に見られる。これも本書の魅力であろう。
黄禍論は、日本のみが世界で特別な役割を担っているという「日本例外主義」を刺激したと著者は論じ、この日本例外主義をキーワードとして、戦前と戦後のナショナリズムを結びつけているのも面白い。しかし、アジア主義を、もう少し評価してもよいのではないか。
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