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光についての入門。
「光とは」や「明り(照明)」についても書かれているけれど、大部分はレーザーの説明。
相変わらずページの色が目に痛い。
一ページごとの章題のセンスがあまりよくない。
アインシュタインと米ソの科学者を評して「七人の侍」とか、こんな風に悪用することもできますよというだけのことに、「あなたも狙われる!」みたいなスポーツ新聞並みの見出しがついていて萎えた。
「○○とは」と題されたページは、○○とはなにかの説明をすっとばして○○の使い方に行ってしまうところが多々ある。
たとえるならば「煎餅とはおやつですが高級なものは贈答用にも使われます」みたいな。
先生、「煎餅とは米菓の一種です」ってとこから教えてほしいの!言葉の意味や正確な定義が知りたいの!
素人向けにわかりやすく噛み砕こうとしてくれてはいるんだけど、知識がありすぎて一般人がどれくらい物を知らないかをわかってないんだろうな。
説明自体はわかりやすいんだけど、専門用語がわからない。
で、レーザー中心だから兵器の話もでてくる。
その「科学者の無邪気な知的探究心」風な語りにぞっとした。
「ねえママこれが実現したら無駄玉を減らして効率的に人を殺傷できるよすごいでしょ」ときらきらした瞳で言われたような気分。
「○○戦争で使われた(活躍した)~」という表現もなんかな。「どこで使われた」じゃなくて「誰が使った」じゃないのか。
知識の本に思想を容れる必要はないけれど、倫理や恐れのない科学は怖いものだ。
光ファイバやらデジタルテレビやらの部分は古く感じる。
地デジ移行がちょっと先の未来だったころに出された本とはいえ、年数だけを見れば本としてはそんなに古くないのに。
この世界は本当に日進月歩なんだなー。
p88、レーザーで目の手術ができるという話の部分で、「目が見えなければその辺を歩き回ることすらできなくなってしまう」とあった。
いやその辺歩き回ってるし。白状や盲導犬の助けが必要だし見ながら歩くより集中力や訓練が必要だけど、見えなくなったら終わりってわけじゃないのに。
話の枕に適当に書いただけだとわかっていても(適当だからなおさら)イラつく。
・衛星放送のアンテナのお皿は、アンテナにあたりきらない電波をキャッチしてアンテナに投げ集める(効率を高める)。ソーラークッカーはこれと同じ発想か。
・「フォトニックフラクタル」:光を光のまま蓄える。まだ研究段階。