- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
さあ、あなたの暮らしぶりを話して クリスティーのオリエント発掘旅行記 みんなのレビュー
- アガサ・クリスティー (著), 深町 真理子 (訳)
- 税込価格:946円(8pt)
- 出版社:早川書房
- 発行年月:2004.8
- 発送可能日:購入できません
文庫
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
7 件中 1 件~ 7 件を表示 |
紙の本
おもしろ遺跡発掘記
2004/09/16 20:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:零時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中東での遺跡発掘記なんだけど、専門家ではないクリスティーが堅苦しくなく、むしろ面白おかしくつづっている。
クリスティーは、考古学者であるマックスと再婚して以来、ほとんど毎年のように発掘旅行に付き添って行ったようだ。それだけに、素人とはいえ、発掘の面白さや大変さがしっかり描かれている。とくに中東では、欧米とは価値観や習慣が全く違うため、それにまつわるトラブルが多い(これは現代にも通じそうだ)。しかしマックスが常に毅然とした態度を見せ、収拾を図る。それについてクリスティーは、決して大げさには書かないものの、実はとても誇らしく思っているのがよく分かる。いってみれば、のろけている訳だ。私の夫はこんなにすごいのよ、と。
この夫妻を取り巻く人々もまた多彩で、個性的だ。その一人一人が、まるで小説の登場人物のようにキャラクターが立っていて、印象に残る。こういう人物描写のうまさは、小説家クリスティーならでは、だろう。一番印象に残っているのが、ミシェルだ。「エコノミーア」(経済的)であることを優先しているつもりが、いつも「安物買いの銭失い」ばかりしていて、しかもそれを全く反省していない。そのたびにクリスティーが呆れて目を回している様子が目に浮かんで、つい頬が緩む。それで次はいったいどんな「エコノミーア」な買い物をしてくれるんだろう、と期待してしまう。
出版された当時、私が読者だったら、続編を要望していただろう。それぞれの人々の、その後の様子が知りたい。
7 件中 1 件~ 7 件を表示 |