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みんなのレビュー1,762件

みんなの評価3.9

評価内訳

1,751 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

本に救われたことは、幾度となくあるけれど

2009/08/31 15:06

16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カフェイン中毒 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ついに映画化、そしてキャストが決まったとのニュースに、複雑な心境の方も多いと思います。
村上春樹をベストセラー作家にしたこの小説が、世に出て20余年。
我が家には単行本と文庫本の両方があるのですが、まさに擦り切れるまで読んだのは文庫のほうで、
もちろん手軽さもあるのですが、文庫化された後のほうが、圧倒的に読む回数が増えたことも意味しています。

いまさらという気がしないでもないですが、未読の方のために。
大学進学のため上京して寮生活を送る、主人公ワタナベ。
亡くした親友の彼女だった‘直子’と、大学の同級生‘緑’。
ちょうど、ワタナベの上京前と上京後を映し出すような存在のふたりです。

生命力あふれる魅力的な緑。
一方で、どんどん精神を病んでいく直子。
おそらく二股などという言葉を意識もせず、どちらにも強く惹かれていくワタナベ。

魅力的な人物がたくさん出てきます。
そして、たくさんの死に直面します。
発売当時、興味本位でおかしな取り上げ方をされ続けた性描写もあります。
こうして筋立てだけをあげると、あまりにもあっさりしていますが、
じつのところたくさんのことが詰まっている物語です。
ひとつひとつのエピソードもかなり濃厚で、小説としてもじゅうぶん楽しめます。

私にとって村上春樹の小説は、読み返すたびに新しい発見があり、
ときには物語の解釈さえも変わってしまうものも、めずらしくはありません。
その中で『ノルウェイの森』は、
読むたびに感情移入の仕方が変わるという、少し変則的なものにあたる気がします。

自分の中にある「ワタナベ」「直子」「緑」的なもの。
読み返すたびに、いちばん近しく感じる人物が違っていて、
以前は理解できなかった感情がするすると頭に入ってきたり、胸をしめつけたりもします。

村上春樹の最高作ではないのかもしれないし、
私が繰り返し読むのも『ノルウェイの森』だけではありません。

それでも、読むたびに激しい感情の揺れを突きつけられるのは、この物語がもっとも多い。
揺さぶられ、何かを突きつけられ、そのくせ物語の細部を心から楽しんでいるのです。
若いうちにそんな小説に出会えたことが、どれほどの喜びで、同時に救いになったことか。

そう、私はこの物語に、幾度となく救われたのだと思います。

何かについて悩んでいるときも、そうでないときも、
いつも私は登場人物の誰かに、心を重ね合わせていました。
答えが書かれているわけでは、もちろんありません。
物語を楽しむのと同時に、自分の存在の危うさを見つめ直す作業を、
無意識のうちにしていたのだと、今になって気づきました。

そうやって10代、20代を過ごし、そういえば最近手に取っていないことを、
映画化のニュースで、ふと思い出しました。
今、私は物語の中の誰かと、しっくりくるのでしょうか。
それは、ずっと遠い存在であったレイコさんでしょうか。
それとも、年齢を超えて、今でもワタナベや直子、緑に、自分を重ねてしまうのでしょうか。

そんなふうに考え始めると、また手に取らずにはいられなくなります。
幸い、この物語は幾度読んでも飽きません。

じつはこれ、恋愛小説として読んだ記憶があまりなく、
村上春樹の作品の中では、圧倒的に読みやすいと思います。

「春樹ってちょっと苦手……。でも、気になるんだよね」というとき、よかったら手に取ってみてください。
もしかしたら、お気に召すかもしれません。

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紙の本

すべては第一章に。

2010/01/09 20:43

15人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サムシングブルー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 村上春樹作品をすべて読んでいる彼女からのお薦めは『ノルウェイの森』でした。
 何度も書店で見た赤と緑のカバー。書店の壁にあった1000万人が読んだ『ノルウェイの森』の広告。少し尻込みしました。でも、読みたくて仕方がなかったのです。そしてページをめくると、そこには「多くの祭り(フエト)のために」とありました。
「僕と直子は四ツ谷駅を降りて、線路わきの土手を市ヶ谷のほうに向けて歩いていた。五月の半ばの日曜日の午後だった。」(38頁)
 主人公・僕に似た人を思い出しました。そして頑なだった二十歳前の私をも思い出してしまいました。
 上巻を読み終えてビートルズの『ノルウェイの森』を聴き、もう一度第一章を読みました。
「文章という不完全な容器に盛ることができるのは不完全な記憶や不完全な想いでしかないのだ。」(22頁)
 完全な文章に圧倒されて読んだ上巻でした。

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紙の本

物書きとして誠実であること

2008/06/10 21:49

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

『風の歌を聴け』にも書き込まれていたように、村上春樹は文章それ自体の役割と限界に──どちらにも公平に──実に誠実な作家であるといえる。それは、『ノルウェイの森』冒頭の、直子との記憶とそれを書くことの困難を書いた件に、如実に表れているといえるだろう。さらに、村上春樹は、こうした誠実な文章への姿勢から、小説それ自体も形作られていることを見過ごしてはならないだろう。思い出せないけれど、骨にしゃぶりつくように、書けることをなるべく正確に書く、そこから『ノルウェイの森』の物語は始まるのだし、それがなければ物語が始まることはなかったのだ。

『ノルウェイの森』はもちろん回想小説なのだが、それは技巧的な問題としてではなく、この物語の要請であると同時に、作家の姿勢が自然に導いた当然の成り行きでもあったのだ。そこから紡がれる物語は、きわめてプライヴェートなもので、実に繊細な様相をもつ小説である。だから、これは感傷的な小説にはちがいないのだが、それはすぐれて戦略的な小説でもあるのだ。してみると、この小説の成功は、ひとえにその誠実さにあったといえるのかもしれない。

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紙の本

宝物

2017/06/02 17:25

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちゃぴ - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の大切な一冊。
はじめて 一生読み続けたいと思う本だった。
村上春樹をあまり好きではない人もいるかもしれない。実際、私の周りにもそういう人は多い。ノルウェイの森は流行ったから読まない という人もいるかもしれない。でも、読んだことがない人はもちろん、読んだことがあるけれどあまり…という人にもぜひ読んでほしい。『死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。』と、いうことがわかるかもしれないから。

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紙の本

限りない喪失と再生を描いた村上春樹氏初期のベストセラー作品です!

2016/08/25 09:16

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、1987年に発表された村上春樹氏の初期の作品です。ここに村上ワールドの原点が見えるような気がします。暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出します。「僕」は1969年、もうすぐ二十歳になろうとする秋の出来事を思い出し、激しく混乱し、動揺します。そのような含蓄のある言葉で始まる本書。ぜひ、村上ワールドを満喫してください。

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紙の本

とても良い

2017/05/18 07:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

とても良い本です。

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紙の本

確かにビートルズの「ノルウェイの森」の寂寥感がぴったり合う

2019/01/28 16:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

村上春樹氏を「世界のムラカミ」に押し上げた記念碑的作品。確かにビートルズの「ノルウェイの森」を聞くと伝わってくる寂寥感は、この物語の主人公ワタナベの、ただ一人の親友キズキを失った気持ちに重なってくるのかもしれない。直子を自分なら愛し続けていくことができるのか、それは男の読者ならだれもが思うところだろう、自分には処女の直子を抱いた責任がある、直子を治せるのは自分しかいないという思いがある、しかし、目の前には奔放で愛らしい緑がいる。男と女の関係を少し斜に構えて書いていると私は彼の作品を読んでいて感じていたのだが、これは155kmストレートど真ん中の恋愛小説なのだ。世界で大ベストセラーになったことは当然のことだろう

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紙の本

よかった

2016/03/25 16:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:りんごあめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日、別の作品で村上春樹の小説デビューをしまして、すごく気に入ったのでまた買い、今回のノルウェーの森は2作品目でした。
レビューもすごく多いだけあり、内容はとてもよかったです。
また小説買いたくなったら村上春樹の作品を買おうと思います!

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紙の本

生半可な気持ちで読むと持っていかれる

2015/01/26 18:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:honto好き太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

これを読んだのは人生のどん底にいた時期だったので、危うく自分もあっち側に行く所でした。それほどの破壊力がある本です。
映画化もされているので、内容を知っている人も多いかと思いますが、読む時は気合入れて読まないと心を持って行かれます。
喪失感が凄いんです。でも、素晴らしい物語なのです。切ないけど、また読みたい。そう思わせてくれる小説はそんなに多くはありません。

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2004/09/24 17:14

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2004/09/25 19:36

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2004/09/27 00:41

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2004/09/26 23:23

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2004/09/28 12:00

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2004/09/29 16:22

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