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封印作品の謎 みんなのレビュー

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みんなのレビュー23件

みんなの評価3.9

評価内訳

23 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

取材過程も大変興味深く読ませるルポ

2005/01/17 08:13

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

再放送がされないテレビ番組、単行本に収録されない連載マンガ、ビデオソフト化がされない映画。
 一度は世に発表されたことがありながら、二度と日の目を見ることがないこうした製作物は二つに分類できます。当局の力によって存在を否定された製作物、つまり「発禁」物と、製作側自身の何らかの自主規制によって存在を掻き消された「封印」作品です。本書は後者にあたる作品たちがどういう過程を経て「封印」されるに至ったかについて追跡取材したルポルタージュです。

 最初に取り上げられるのは「ウルトラセブン」の第12話「遊星より愛をこめて」。被爆者を怪獣になぞらえたかのような描き方が問題となって封印されたと私もかねてから耳にしていた作品です。マニアの間で出回っていた粗悪なコピー映像を10年ほど前に知人から見せられたことがあります。また映像作品そのものは封印されているとはいえ、「故郷は地球—佐々木守 子ども番組シナリオ集」(三一書房)という書物でこのシナリオを読むことが可能です。

 映像やシナリオに目を通した当時、これが封印されるのはいたしかたないのかもしれないなという漠然とした感慨を持った覚えがあります。作品の精神は明らかに「反核」ですが、被爆者に十全の配慮がされた描き方かというと、疑問の余地はやはりあると感じたものです。

 本書は、原爆の被害がいかに無残なものかということを強調すればするほど、被爆者に対する差別が増幅される可能性があることを指摘しています。製作者の高い志も手法を慎重に選ばないと180度逆の効果を生んでしまうという、被爆問題の難しさを鋭く衝いています。

 第3章は「怪奇大作戦」第24話「狂気人間」を取り上げます。これは心神喪失者の行為が罰せられることはない(刑法39条)状況を利用して犯罪を重ねる女の物語です。犯罪者が裁きを免れることに対して大いなる疑問の気持ちを抱いている昨今の犯罪被害者の声を先取りしたかのような作品ですが、これも今は封印の対象となっています。

 本書の取材に対して精神障害者の家族会は、この映像作品そのものには誤解を招く可能性があるとしながらも、そもそも刑法39条自体が精神障害者を人間扱いしていないという見解を示します。精神障害者も治療を施された上できちんと裁判を受けられるような状況を整えるべきであり、そうすることではじめて差別と偏見をなくすことが出来る、というこの会の主張には、家族会は刑法39条の存在を擁護するはずだと思い込んでいた著者ともども新鮮な驚きを感じました。
 封印作品を追うことによって、このように差別や偏見に関して興味深い視点が提示され、問題を安易にタブー視して遠ざけるだけであってはならないと改めて考えさせられます。

 差別と偏見の問題以外にも封印作品の取材を通して見えてくる興味深い事柄はまだあります。
 この問題をタブー視する業界関係者たちの、著者に対する度を越したかのように過敏な視線。そして封印されることによって生まれる莫大な付加価値に群がる怪しげなブローカー的存在。ヘタなスリラー以上に緊迫感あふれる取材過程を読む間、背中の毛が逆立つ思いを幾度か味わいました。

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紙の本

差別とは何かを考えさせられた

2007/05/30 21:15

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

 原作者、脚本家、監督というクリエーターたち、プロダクション、テレビ局といったコマース側、そしてクレームをつけた団体、復活を望むマニアなどのどれかに偏ることなく、公平な取材で好感が持てた。しかし、著者自身がかかわった「O157ゲーム」以外は突っ込みが浅いと感じられた。実際にはもっと突っ込んだ取材がなされたにもかかわらず、ここまでしか公表できなかったのだろうと推測する。これ以上書くとこの本自体が封印作品になることを恐れたのかもしれない。いつか本当のところを知りたいものである。

 扱われている作品は、

 ・『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」
 ・『怪奇大作戦』第24話「狂鬼人間」
 ・映画『ノストラダムスの大予言』
 ・『ブラック・ジャック』第41話「植物人間」
 ・『ブラック・ジャック』第58話「快楽の座」
 ・『O157予防ゲーム』

で、O157以外は差別問題との絡みである。

 確かに差別問題は難しい。筒井康隆の断筆宣言の時もいろいろと考えさせられることが多かった。作成者になんら差別する意図がなくても、読者・視聴者がどう読み取るかは分からない。作成者に自分では意識できていない差別意識が存在する場合もある。受け取る側に、差別意識があって曲解する場合、差別意識がなく一作品として楽しめる場合、当事者で差別されたと感じる場合などなど。

 私は、謂われなき差別はあってはならないと思っている。しかし、それだからこそ、たとえ作成者からが差別意識に基づいてその作品を作ったとしても、その作品を封印すべきではないと思う。そのような差別が不当であるということを語り継ぐためにも、その作品が残されるべきだと思うからだ。封印されるべきは、作品ではなく、差別する心でないと、いくら公的な場から差別用語や表現を消し去っても、現在の匿名性の高いネット社会においてさらに根の深い差別が蔓延るように思えるからである。

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紙の本

封印作品の謎

2004/11/12 11:11

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:M1号 - この投稿者のレビュー一覧を見る

安藤健二氏に、聞きたい事があります。『怪奇大作戦』第24話「狂鬼人間」のキ○○イ発言問題の件でありますが、ウルトラQでもキ○○イと言う台詞があります、狂鬼人間ほど発言は少ないですが、DVDウルトラQに収録されています「バルンガ」では奈良丸博士の一言「2020年の挑戦」では一平の二?三?言(各シーンで)あります、まだ探せばあるかな? 狂鬼人間では連呼が一つの欠番理由かも?しれない。

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紙の本

まさに

2017/02/12 15:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

まさに大人の事情のボスラッシュ。全く聞いた事も無い作品も取り上げられているが こうした事情が無ければ話は違っただろうに。不幸な作品の弔いの書です。

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2004/11/10 10:25

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2005/01/13 17:39

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2005/01/30 12:14

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2005/03/23 17:47

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2006/08/26 22:26

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2007/11/11 11:03

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2008/08/14 10:24

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2010/04/08 15:02

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2010/05/05 21:58

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2010/08/07 18:22

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2010/10/07 23:44

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