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平家物語の女たち みんなのレビュー

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みんなのレビュー4件

みんなの評価3.3

評価内訳

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紙の本

講演をまとめたものという限界が見えてしまう。これで原作を読んだ気になられたら無念だろう。キワモノに見えるのがもったいない

2005/05/14 21:59

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

何故だか縁がないのが宮尾登美子。今まで読んだことがなかった。無論、名前は知っていたし、その重厚な作風に圧倒的な支持者がいるのも分っていた。でも、地方を舞台にする、しかも殆ど過去を描くというのが、暗い閉鎖的で封建的な社会や話大嫌いな私の趣味と全く合わなかった。
で、この本もいつもなら手にしない。出版社にたいするアレルギーもある。源平の時代に興味がないこともある。まして義経は反吐が出るほど嫌いである。義経はぶおとこだったという司馬遼太郎の説に快哉を叫んだ私が、清盛というある意味、田中角栄を思わせる男の悲劇を黙って見ているはずがない(角栄=秀吉はその身分ってことから言われるけれど、私は無念という意味で清盛とくっつけてるだけで深い意味ありません)。
それがフラフラと手を出したのは、目次にも義経の字が見えないのと、平家の女たちというタイトル、そして、我が家の次女がNHKの大河ドラマ『義経』に嵌っているので、同時代を扱うエッセイを読めば日本史の理解に役立つだろうという試験対策でもある。
ということで、お気づきの方もいるだろう。私は大河ドラマ『義経』の原作が宮尾『宮尾本平家物語』だとは全く知らず、ましてこの本が、自作を書き上げたばかりの宮尾がその成立の経緯を語る、朝日カルチャーセンター新宿教室で2004年5月から7月にかけて行われた連続講座が基本になっているなどということは、この文章を書くために奥付と最後の頁の広告を見るまでは知りもしなかった。
もし、NHKの大河ドラマ大嫌いの私が、それらを知っていたら、絶対にこの本を手にしなかったし、そうであれば清盛の娘が天皇の后になった、などということも思い出さず、あるいは当時の宮廷の乱れきった男女関係、そしてそれに宮尾が怒りを覚えているということも知らずに終った。
まして、50代ではないかと思っていた宮尾が70歳を過ぎているとは、・・・驚きである。ちなみに4年にわたったこの話の連載は著者74歳の時であるという。ということは、今年か来年には80歳を迎える・・・。何と元気なことだろう。彼女の年齢、或いは内容への思い込み、先入観とは恐ろしいものではある。
で、いかにも雅やかなカバーデザイン、装画は大柳久栄、装幀は中島かほる、うーん何だか万葉集読本みたいな感じではある。
第一章は、なぜ今、平家物語を書くかという宮尾本平家物語執筆の経緯と自分の視点の置き方を語る「平成の女から見た『平家物語』」。第二章は、誰もが疑問に思う、清盛は本当に悪人だったのかという素朴な疑問から、祇園女御、白川院、継母宗子などを通じて当時の宮廷生活、或は名前も与えられることのない女性たちへの思いを告白する「清盛を育てた女たち」。
第三章は、清盛が理想にしていたのは藤原比等だったという驚くような出だしから、父親の忠盛同様に妻の時子との間以外にも子をなした清盛、その子供たちの人生を教えてくれる「平家一門の娘たち」。平家の滅亡とその真相に迫る推理、生き残った女たちのその後第四章「滅びゆく平家」。
これはあくまで講演の記録である。だから、全体に平易な印象で、例えば平家滅亡の悲劇性といっても、どこか距離感があって、何だか野球の解説を聞いているようなところがある。それは、義経と異父妹である能子とのことにしても、その気になれば一編の小説になるのだろうが、実にあっさりと触れるに過ぎない。
だから、我が家の娘二人は実にあっさりとこの本を読み終え、ああ、そうでしたか、で終ってしまう。小説の方は全く異なる印象なのだろうけれど、この本を先に読んだ人は、もうこれでいいか、と思うかもしれない。ブーム本というものの扱いは、余程慎重にしないといけない。TV番組を見ただけで原作を読んだ気になる人間が多い。この本だって、そういう受け取られ方をする可能性、大なのである。勿体無い話だ。

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2012/10/19 21:08

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2013/08/21 18:28

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2013/10/25 23:30

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