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紙の本

イギリスという国の現実

2005/05/10 04:43

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

イギリスに若くてさっそうとした党首が率いる労働党政権が誕生したとき,大いに期待した。それまでの長い保守党政権,特にサッチャーを首相とする時代の弱者切り捨て政策から,国民を主体とする政治に切り替わるものと期待した。
しかし,アメリカのはじめたイラク戦争に対するイギリス首相ブレアの態度は,多くの国民,そして多くの世界中の人々に落胆を与えた。これでは,タカ派レーガンにぴったり寄り添うサッチャーと,なんら絵柄が変わらないではないか。
なにが,ブレアをそうさせたのか。ブレアの本当の思いはどこにあったのか。そして,イギリス議会・国民はその政策に対し,どういう態度をとったのか。マスコミ・知識人は。
本書は,9.11以後,イラク戦争開戦にいたるまでのイギリス政治を様々な面から検証し,上記の疑問を解き明かそうとするものである。
本書により,ブレアに対する完全な落胆の少しは解消された気がする。やはりブレアは本心から国連決議無しの開戦には反対だったのだ。ヨーロッパ諸国とアメリカとを仲立ちし,国連決議への道筋をイギリス主導によりつけようとした。
しかし,世界の現実はブレアが想定していたよりもっと厳しかったのである。それぞれが強い個性を有するヨーロッパ諸国のリーダーシップをとるにはブレアは弱すぎた。そして,もっとも見込み違いであったのは,ブッシュの戦争に対する強い意志が早い段階でブレアには読めなかったことだ。一国主義を基調とするブッシュにとって,フセイン政権をを戦争により押しつぶすという自分の意志は何があっても変えるつもりはなかったのだ。ヨーロッパの意向など最終的には関係なかったのだ。
しかし,ブレアには,まだやり直せる可能性が残っていた。アメリカと袂を分かちてでも,国連による大量破壊兵器査察継続による開戦回避の道が残されていた。それはフランス・ドイツといった国々に同調することで,イギリスにとっても決して難しい選択ではなかったはずである。
本稿を書いている,まさに今(2005年5月6日),最新のニュースが入ってきた。ブレア率いる労働党が総選挙で勝利したそうである。ブレアの政策は信任されたのである。
やはり,イギリスは,所詮,大英帝国の影を引く全体主義的傾向の強い国家だったのだ。ブレアの誤った政策も,大英帝国という過去の栄光が忘れらない国民にとっては,いたしかたのない選択だったのだ。フランス・ドイツの影に隠れた一国家では納得できないかったのだ。
イラク戦争に至る過程を通して,イギリスの本質をも見せてくれた良書である。

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2009/12/28 01:16

投稿元:ブクログ

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2017/09/30 20:07

投稿元:ブクログ

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